2017.06.12
Mon

親欧州音楽家のコンサートレポート

チェリストのアルバン・ゲルハルトが中心になって先月ベルリンで開かれた、自由なヨーロッパを守ろうという音楽家たちのコンサートのようすが、ベルリンフィルの人気ホルン奏者サラ・ウィリスのテレビ番組 Sarah's Music でレポートされていました[ドイチェ・ベレ、英語]。

アルバン・ゲルハルトのインタビューをはさみながら、彼が1番チェロ、アリス=紗良・オットのピアノでポッパー「レクイエム」Op.66の演奏が5分30秒くらいから。

樫本大進さんらも出演したこのコンサートは、まだFacebookでライブ動画が見られます。プログラム詳細はこちら

タグ : アルバン・ゲルハルト 

2017.06.09
Fri

レッスン #326

ポッパー32番。長いスラースタッカート。これは練習で音程を取るのにしばらく苦労した。 前半ページの6-7段目、後半ページの3-4段目など。前半ページ6段目にある11小節:
popper32-2.png
赤い矢印(↑)を記したところは、♭をつけるべきミスプリントと思われた。

ブラームスのソナタ2番Op.99。1楽章を1度通し。 2弦のトレモロは、高いA-D線のときには楽器を少し右に、反対に低いG-C線のときには左に傾けるようにしてみた。 右手の肘の高さだけで調節してもうまくトレモロにならないと感じたからだ。R子先生「それ、わたしもやります」。

譜読みしてきた2楽章も1度聴いてもらう。 この楽章は、チェリストで藝大准教授の中木健二さんが、以前インタビュー[過去記事]で「20年間ため込んだラブソング」と表現していた、とても美しい楽章。 ただし、その美しいラブソングは、シャープ6つの茨に覆われていて(嬰へ長調)、安易に近寄られるのを拒んでいるかのよう。 譜読みでいくつか思い込みで間違えて弾いているところを指摘された。 次回以降も1,2楽章を引き続き。

タグ : チェロレッスン 

2017.06.07
Wed

2CELLOSの生放送中のハプニング

世界ツアー中のクロアチアのチェロ二人組 2Cellosは6日朝、ドイツZDFの朝の情報番組 Morgenmagazin に出演して生演奏したところ…

番組ツイッター「チェロが突然ストライキを起こしてしまった」。駒が飛んだんですね。

そこでステパン・ハウザーが即興でバッハ無伴奏1番プレリュードを演奏…

スコア
2CELLOS 激しい演奏でどちらかのチェロを調整する必要が出たとき、もう片方がバッハを弾いて間をもたせる…というシーンは来日公演のときにもあった気がします。 常に世界をツアーしている彼らのこと、さすがにハプニングにも慣れたものですね。2cellos_score.jpg

タグ : 2CELLOS  チェロ事件簿 

2017.06.06
Tue

全仏ベスト8

錦織選手が全仏4回戦でベルダスコに0-6 6-4 6-4 6-0で勝ってベスト8!

錦織選手は第1セットから明らかに体の不安を抱えていて、いいところなく0-6。 第2セットは、先にブレークされることがあればその時点で棄権するのではないかと思われたほど元気がなく、見ているのがつらかった。 でもここから、無理をせず「できることだけをやる」ことにしたのが良かったように見えた。ミスの多いフォアでは無理をしない一方、バックハンドでは強く打てていた。

苦境にあるとき、自分の最高のパフォーマンスを目指すのでなく、今できることだけをやっているといい結果になることがある、ということか。

ベルダスコはいつ棄権するかも知れない錦織選手を相手にやりにくそうだった。 強い風もあって安全に勝とうとしたのがかえって自分の調子を落とし、第3セットでも切り換えられなかった。

これで男子ベスト8の顔触れは:
(マレー v 錦織)
(バブリンカ v チリッチ)
(ラオニッチブスタ v ナダル)
(ティーム v ジョコビッチ)
シードを守れなかったのはラオニッチだけのほぼ順当な顔ぶれ。

錦織選手は依然として体の不安を抱えているに違いないけど、この中の一人にまだ残っていることがどれだけ大きいか!

ナダルの調子が良さそう。他には、最近実力をつけてきているティームがこわい。

[8日追記] 錦織選手は準々決勝マレーに6-2 1-6 6-7 1-6で敗退。出だしはめずらしく良かった。マレーの粘りを打ち破る前に集中力のスタミナが切れた、という印象。今回の状態を考えれば今大会よくやった、というところかも。
[後日追記] この大会、ナダルが決勝のバブリンカ戦も含め1セットも落とさない強さを見せつけて今大会10度目の優勝をおさめた。

タグ : 錦織圭 

2017.06.05
Mon

エリザベート王妃コンクールのハイライト動画

昨日結果が発表されたエリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門ファイナルのハイライト動画。ライブ中継番組の公式Facebookより。

3位になったコロンビアのサンティアゴ・カノン・バレンシアは、譜めくりをしようとしたら、弓が指揮者の左手に当たって落下

5位になったロシアのイヴァン・カリズナは、課題曲の細川俊夫作曲"Sublimation"のピチカートを独自に工夫してプラスチックのカードで… これは作曲者の意図を汲んで、琵琶か三味線の太棹のイメージを膨らませてこのようなことをしたのではないかと思われ、なるほどと思いました。 このようなカードなら身のまわりにたくさんありますし…

そして、残念ながら入賞できませんでしたが、聴衆の心をつかんだChristine Leeさんの弦を切るハプニング

やはり、課題曲は1週間前に初めて楽譜を渡されて弾くわけですから、いろいろ起こりますね。

1位にVictor Julien-Laferrièreを予想していた人は少なく、驚きをもって受け止められていたように思います。それというのも、他のチェリストも皆、日本の岡本侑也さんも含めて、だれが1位でもおかしくないくらい素晴らしすぎたからだと思います。コンクールのことを伝えるニュースの枕詞によく「登竜門」という言葉が使われますが、その「登竜門」はあまりにも高いところにある…というのがこのコンクールを見た実感です。

2017.06.04
Sun

エリザベート王妃コンクール・チェロ部門、岡本侑也さんが2位!

ベルギー・ブリュッセルで行われていたエリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門のファイナルの結果がけさ発表されていました[公式サイト]。

First Prize : Victor Julien-Laferrière
Second Prize : Yuya Okamoto
Third Prize : Santiago Cañón-Valencia
Fourth Prize : Aurélien Pascal
Fifth Prize : Ivan Karizna
Sixth Prize : Brannon Cho

日本からただ一人ファイナルに残っていた岡本侑也さん(22)が2位!

すでに日本でもニュースになっていました。岡本さんとこのコンクールについて詳しく書かれていたのは朝日

世界3大コンクールの一つで、国際的演奏家の登竜門とされるエリザベート王妃国際音楽コンクール・チェロ部門の選考結果が4日未明、ベルギー・ブリュッセルで発表され、ドイツ在住の日本人、岡本侑也さん(22)が2位になった。岡本さんは「権威あるコンクールで評価されてうれしい。これからもっと自分の演奏を極めていきたい」と話した。

岡本さんは東京都出身。音楽家の両親のもとにうまれ、生後すぐにドイツに渡り、6歳からチェロを始めた。ドイツで約10年過ごした後、日本に帰国。東京芸術大学付属の音楽高校を経て東京芸術大学に入学したものの1年生の秋に休学し、再びドイツへ。ミュンヘン音楽大学に留学し、今もミュンヘンで学びながら活動している。(中略)

...エリザベートコンクールでの日本人の入賞は、2012年に作曲部門で優勝した酒井健治さん、バイオリン部門で2位になった成田達輝さん以来。[全文 朝日 17.06.04 9:00]

[追記] NHKの映像つきのニュースにも[NHK 17.06.04 11:04]

[さらに追記] 上記朝日の記事には後で、岡本さんを小6から高3まで教えた山崎伸子先生のコメントが追加。「彼は本番に強くて、いつも本番が一番いい演奏なんです」「聡明な完璧主義者」「見せかけの奇をてらった演奏をしない、楽譜に忠実なタイプ。大きなコンクールで評価されうれしい。日本のチェロ界を背負っていってほしい」。

***

結果発表の瞬間の映像はこちら[RTBF 右画像はそこから]。

岡本侑也さんはファイナルでドボルザークのチェロ協奏曲などを演奏[映像:公式サイト]。難曲を笑顔で弾ききる魔法のようなテクニックやその容貌から、地元の新聞に「チェロのハリー・ポッター」と評されたりしていました。

岡本さんのファイナルでの演奏のようす。公式Facebookから。おそらくドボルザークのチェロ協奏曲の最終3楽章、バイオリンのソロとの二重奏になるところですね。

1位になったヴィクトル・ジュリアン・ラフェリエール(Victor Julien-Laferrière)はフランス・パリ生まれの26歳。ファイナル最終日の昨夜、ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲1番を弾いていました[映像]。フランスが1位をはじめファイナリスト12人中4人を占めていたのは、開催国ベルギーとの「近さ」もあるかも知れませんが、レベルの高さを見せつけた感じ。

今大会のファイナルに残った12人のうち6人が選んだのがショスタコーヴィチのチェロ協奏曲1番ということで、これまでコンクールといえばドボコン(ドボルザークのチェロ協奏曲)だった時代から、この曲がトップチェリストの「標準レパートリー」になったことを象徴する大会だったかも知れません。

エリザベート王妃国際音楽コンクールでチェロ部門が開催されるのは初めてのことらしいですが、公式サイトや地元放送局からのライブ中継、Facebook/ツイッターなどSNSの情報の充実、1ヶ月にわたる大会運営や豪華な審査員の顔触れなど、さすがだと思いました(もし望めるのならフランス語に英語を併用してくれたら、と思いましたが)。

2017.06.02
Fri

コンクールで弦が切れるハプニング

昨夜のエリザベート王妃コンクール・チェロ部門ファイナル4日目、日本の岡本侑也さんの前に演奏した韓国のJeong Hyoun Cristine Leeさんが1曲目の課題曲、細川俊夫"Sublimation(昇華)"の演奏中、弦が切れるハプニング…

でも、指揮のステファヌ・ドゥネーヴのあたたかい配慮もあって、会場は和やかな雰囲気に。

このようすは当日のライブ映像では開始17分から25分くらいの間に映っていましたが、中断中、弦が切れる瞬間のリプレイ映像をまるでスポーツ中継のように繰り返し流していました。 Cristine Leeさんは舞台袖に下がって弦を張り替えると、約7分後に大きな拍手を受けながら笑顔で登場。もう一度最初から弾きなおしていました。

このハプニングは、審査にはまったく影響なかったのではないかと思いますし、かえってCristine Leeさんは多くの聴衆の心をつかんだような気がします。

タグ : チェロ事件簿 

2017.05.31
Wed

エリザベート王妃コンクール・チェロ部門ファイナル

ベルギーで29日から始まったエリザベート王妃国際音楽コンクールチェロ部門ファイナル、公式サイトから見られるライブは日本時間の午前3時からなので見るのは難しいですが、翌日には各ファイナリストの演奏がVideos→Final というところで見られるようになっているようです。またはベルギーの放送局RTBFのAuvioというページの少し下にスクロールしたところでも。

[追記] RTBFの初日29日のライブ映像では、ファイナリストの演奏の前後に放送席の解説者としてジャン=ギアン・ケラス2日目にはオフェリー・ガイヤールがコメントしていました。フランス語だけなので理解できなかったのが残念でしたが…。中継映像の公開期間は放送から1週間。15秒程度のベルギーのCMの後。

ファイナリスト12人中、今4人が終わった時点でフランスの22歳オーレリアン・パスカルの評判がとてもいいような…いや、わかりませんけど。

ファイナルの日程と演奏順・曲目は公式サイトにあるPDFに。 日本の岡本侑也さんは現地6月1日(日本時間2日早朝)の2人目でドボルザークのチェロ協奏曲。 結果は3日夜(日本時間4日朝)発表の予定。

***

[追記1日] ファイナルを前にした岡本侑也さんの紹介ビデオ[RTBF]。岡本さんの話すドイツ語にフランス語の字幕付き。昨年から借り受けているテストーレのチェロのこと、庭に出て弾くのが好き(?)なこと、本番前にはバナナとチョコレートでエネルギーを補給することなど。

[追記2日] 岡本侑也さんのファイナルの演奏。細川俊夫氏の課題曲"Sublimation(昇華)"とドボルザークのチェロ協奏曲。最後のブラボーの声がすごい。

ベルギーの新聞La Libreのこの記事は、黒い髪と大きな眼鏡、難曲を笑顔で弾き切る岡本さんを「チェロのハリー・ポッター」と表現。

2017.05.30
Tue

ウィスペルウェイの船上コンサート

オランダのチェリスト、ピーター・ウィスペルウェイが、オランダの歴史ある街ドルトレヒト(Dordrecht)で今月25日から3日間開かれたチェロ・フェスティバルDordt in Celloで、 街の水路を巡る舟の上のコンサート。地元テレビ局の映像。

27日土曜日の午前中、1時間ほどの舟の上でチェロを聴いた後、ウィスペルウェイと一緒にランチができて32.5ユーロ(約4千円)というコンサートだったのだそうです。 こんなコンサートがあったらいいですね。

ウィスペルウェイは、いまエリザベート王妃コンクールの審査員で忙しいはずですが、ちょうどセミファイナルとファイナルの間の日程があいていたのでしょうね。29日にはまたファイナルの審査のためブリュッセルに戻ったはず。wispelwey_dordt.jpg

タグ : ピーター・ウィスペルウェイ 

2017.05.28
Sun

犬がチェロ

毎回、人のように動く犬、耳につく歌で気になるCMを流している日清紡の企業CM。バッハのプレリュードかと思ったら…

今月からオンエアされているもののよう[日清紡ニュースリリース]。 バンドネオンの別バージョンも。

なぜ犬がチェロ?何のCM?そもそも何の会社?…と、見た人に疑問に思ってもらえれば成功、というCM。

タグ : CMのチェロ 

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