2017.08.03
Thu

エンドピンがズルッと引っ込む問題

先週の本番演奏中にチェロのエンドピンが引っ込んでしまうトラブルがあったことを書いたところ、読んでくださった某プロ奏者の方から対策のアドバイスをいただきました。

エンドピンを留めているネジは、いつも同じ所で止まるので、長い間に削れてミゾが出来てしまい、固定できなくなってくる。 そこで、 170803endpin.jpg

  1. ネジを外して、
  2. 接点の面を金属用のヤスリで平らにする
…というもの。

エンドピンのネジを外してみると、確かに接点の面にミゾとつぶれたような凸凹ができていましたので(写真)、ホームセンターで千円ちょっとで買える金属用ヤスリで平らにしてみました。 なお、ホームセンターの工具専門家は「削り過ぎてネジ山までつぶさないように(ネジが入らなくなる)」と注意してくれました。※追記

効果のほどは、しばらく弾いてみないとわかりませんが、長年の経験があるプロからのアドバイスなので心強いです(ありがとうございました!)。

タグ : チェロ道具 

2017.08.03
Thu

リハーサル・ライブ

開催中のヴィルビエ音楽祭で2日、ヴァイオリンのヴァディム・レーピン、ジャニーヌ・ヤンセン、チェロのミッシャ・マイスキーら、一流奏者たちが揃った室内楽コンサートの、本番だけでなく、その前のリハーサルのようすがライブ中継され、オンデマンドで見られるようになっていました。

Verbier Artists in Rehearsal [medici.tv] 170803.jpg

曲はショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲Op.57で、ヴィオラはマクシム・リサノフ、ピアノはウラディーミル・フェルツマン。

ショスタコーヴィチのピアノ五重奏曲は、5楽章からなる30分ほどの曲ですが、リハーサルは1時間45分ほど。 音楽祭のディレクターStephen McHolm氏がマイクを持って実況したり、奏者にインタビューしたりしていました。公開期間は本番・リハーサルとも約3ヶ月間。

奏者どうしのやりとりは英語。一度レーピンがピアノのフェルツマンに複雑そうなことを伝えるのに、ロシア語を使う場面もありました。 リハーサルをリードしているのは、やっぱり二人のヴァイオリニスト、でしょうか。

一流奏者たちの室内楽のリハーサルのようすが見られる機会というのは少ないので興味深いです。

夏は国内外各地で音楽祭が開かれていますが、こうしたリハーサルのライブ中継もやってくれたらいいのに、と思いました。

タグ : ミッシャ・マイスキー 

2017.08.01
Tue

モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番

今回弾いたモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番K.478には、おもしろい話があって、元はウィーンの音楽家で出版者のホフマイスター(Franz Anton Hoffmeister, 1754–1812)が、アマチュアが家庭で演奏する音楽を出版してひと稼ぎしようと目論み、モーツァルトに3曲のピアノ四重奏曲を作曲するよう依頼したもの。

ところが、モーツァルトからこの楽譜を受け取ったホフマイスターは、これではアマチュアには難しすぎて楽譜が売れないと判断し、残り2曲の契約を打ち切ったのだそう[Wikipedia]。

モーツァルトのもう一曲のピアノ四重奏曲第2番K.493は、別の出版社から出版されたらしいです。

当時のアマチュアが演奏するのにぎりぎり──モーツァルトはアマチュア向けのつもりだった──という加減がどんなものか味わえるのが、この曲のおもしろいところじゃないかと思います。もちろん、それでいてとてもシンプルな美しさがあるのですが。

この曲については前にも書いたように、チェロもさほど難しくなく楽しく弾けるものの、 1ヶ所だけ緊張するいやな箇所がありました。1楽章後半の193小節、一瞬、チェロのソロになるところ(楽譜はIMSLPより。下の動画では8:55くらいのところ)。
K478.png

最近、参考に見ていた動画。チェロはベルリン・ドイツ交響楽団のミッシャ・マイヤー氏。

この他にも、アンドレ・プレヴィンのピアノとN響の堀正文さん、佐々木亮さん、チェロの藤森亮一さんが共演した動画があって、何度も見させてもらいましたが、おそらく10年近く前の放映の個人の録画だと思うのでそっとリンクを張るだけにしておきます。

いずれも映像を見ると、この193小節でチェリストがアップで映るのです! 本番でもここは緊張しましたが、夢中だったので、ちゃんと弾けたかどうかよく覚えていません。

タグ : カルテット 

2017.07.31
Mon

トルルス・モルク@ヴェルビエ音楽祭

トルルス・モルクがきのう30日、スイスのヴェルビエ音楽祭で弾いた演奏会がmedici.tvで見られるようになっていました。

Truls Mørk and Kirill Gerstein perform Brahms, Janáček, and Prokofiev [medici.tv]

現地30日にヴェルビエ教会で行われた1時間半ほどのコンサートで、ピアノはキリル・ゲルシュタイン。曲目はブラームスのチェロソナタ1番、ヤナーチェクの「おとぎ話」、プロコフィエフのチェロソナタ1番。オンデマンド映像の公開期間は今年11月6日まで。視聴中にメールアドレスの登録を求められるかも知れませんが、登録は無料。下記のmedici.tvのツイートより。

実は同じきのう30日、ヴェルビエの別の会場の公演では、ミッシャ・マイスキーがピアノのエフゲニー・キーシンらと、私がきのう弾いたのと同じモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番K.478を弾いていたと知ってなんだかうれしかったのですが、こちらの映像・録音は(まだ)見つかりませんでした。

タグ : トルルス・モルク 

2017.07.30
Sun

室内楽発表会

所属するオケの室内楽発表会を、区内の医療施設のホールをお借りして聴いていただきました。私が弾いたのは、このところ練習してきたモーツァルトのピアノ四重奏曲第1番K.478の1楽章と、バッハのブランデンブルク協奏曲第3番。2曲ともここまで仲間と練習してきてとても勉強になりました。 170730.jpg

ピアノ四重奏は、一人一人がソロというところがあるので自分の課題でもある「音量」を、ブランデンブルク協奏曲は指揮なしの総勢20名余りの弦で「どうアンサンブルするか」というところを、自分なりのテーマにして取り組んできたつもり。

ピアノ四重奏の本番、中盤を過ぎたところで、エンドピンが引っ込んでしまうハプニング…実は午前中のリハーサルのときにも、思い返せば2年前このホールで弾かせてもらったときにも同じトラブルがあったのです。少し先に3小節の休みがあったので、ここしかないと思って、そこでどうにか復帰しましたが、気をつけないといけないと思いました。

タグ : カルテット 

2017.07.29
Sat

ヨーヨー・マと弾ける会

フィラデルフィア管弦楽団は昨年に続いて今年もアマチュア・チェリストがヨーヨー・マと一緒に弾ける Cello PlayIN というイベントを開くそう。8月9日、ニューヨーク州のサラトガ・パフォーミング・アーツ・センター(SPAC)で。

Calling All Cellists! [SPAC]

ヨーヨー・マがフィラデルフィア管弦楽団とドボルザークのチェロ協奏曲を弾く公演の昼間のイベントとして、90人ほどのアマチュア・チェリストが、ヨーヨー・マと同管弦楽団のチェロ奏者たちと一緒に演奏するというもの。曲目は、鈴木の教本の1~6巻からのものらしいので幅広く参加できそう。

***

そういえば、日本でもジャン=ギアン・ケラスにアマチュア・チェリストが直接チェロ・アンサンブルのレッスンを受けられるイベントが10月8日、浦安であるらしいですね。

ジャン=ギアン・ケラス スペシャル・チェロ・ワークショップ [浦安音楽ホール]

こちらは、友だちが何人か参加すると思うので、話が聞けるのを楽しみにしたいと思います。

タグ : ヨーヨー・マ  ジャン=ギアン・ケラス 

2017.07.28
Fri

レッスン #329

ポッパー : チェロ奏法のための上級教本 Op.73/インターナショナル・ミュージック社

ポッパー35番。Des-dur(♭5つ)で次々変わる親指ポジション。 14小節最後の16分音符Gは♭を付けるべきミスプリントと思われる(3小節、35小節と同様なので)。 これまで書き留めているポッパーのミスプリントと思われる箇所には、ミスプリントと断定していいのかどうか微妙なものもあったけど(例えば15番)、これはわりあい明らかなミスプリント。

人差し指は痛むけど、高いポジションだとあまり痛まない。エチュードだとビブラートを意識しなくてもいいというのもある。

先生も指の痛みについては「とにかく休ませるしか…」。

チェロ名曲31選 (Doremi cello album (No.7003)) 藤沢 俊樹 少し楽に弾ける曲ということで、フォーレのシチリアーノを弾かせてもらう(楽譜は名曲31選)。 実は今年オーケストラでこの曲が入った組曲「ペレアスとメリザンド」をやることになっていて、美しい旋律はフルートに持っていかれがちながら、チェロのソロもあるのだ。

弓のスピード重視で。オケでは音量も求められそうなので、そのときは弓を返すんでしょうね、などなど。

タグ : チェロレッスン 

2017.07.26
Wed

ココナッツ・ソング

先週、アメリカのベイラー大学男声合唱団が、演奏旅行先のケニアから帰国する飛行機便の中で、乗務員にお礼のパフォーマンス。

これには航空会社のエミレーツも大喜びで、公式ツイッターフェースブック、YouTubeにアップしていました。曲は"Da Coconut Nut"というココナッツの効能を讃えるユーモラスな歌。

[追記: "Da Coconut Nut"は、フィリピンのRyan Cayabyab氏が作曲、Smokey Mountainというバンドが1991年に歌った曲。歌詞は「♪ココナッツの実は大きい実、食べ過ぎると太っちゃうよ…」。合唱では2008年、東京のセントメリーズ・インターナショナルスクールのRandy Stenson先生が4部合唱に編曲して楽譜出版したもの。セントメリーズの合唱団による歌唱。さすが"本家"。楽しい!]

しかし、男ばっかりですね…あたりまえですが。

***

こちらは、ちょうど先週、ユーロビジョン合唱コンクールで見事ヨーロッパ1位になった、スロベニアの女声合唱グループ。

最近の合唱の事情はよく知りませんが、単に歌うだけではなく、演劇的要素や、一人一人が見られているという要素が求められるようになってきたのかな、というようなことを思いました。

2017.07.24
Mon

先週の練習

このところちょっと次に向かう目標がちょっと見えなくなっている状態。今月初めにあった七夕の会は楽しく、会のみなさんには感謝の気持ちしかないのだが、自分のチェロのことになると「無力感」とでもいうような気持ちが大きく残った。「祭りのあと」という気分をまだ引きずっているのかも知れないし、あるいは、このところあまりにもすばらしいプロの奏者の方たちに接しすぎたせいで、「日常」のチェロに戻れなくなっているのかも知れない。

もう一つ困っているのが、4月頃から痛めていた左手の人差し指の痛みが増してきたこと。練習時間をセーブしたり、全く弾かない日をあけたりしている。

日々の練習をするにしても、開放弦のボウイング、スケール、それにポッパーのエチュード(35,36番)くらい。レッスンで弾き始めたブラームスのソナタにもロココにも手をつける気にならない。

こんな時、自分のような者でもオーケストラでは必要としてもらえる(たぶん「仕方がない」と思われている)のはありがたいし、合奏に集まれば楽しい。今週末、弦の有志で本番のブランデンブルク協奏曲第3番は、1st2ndバイオリン・ビオラの顔触れがいつもと入れ替わって新鮮。

2017.07.23
Sun

マリオ・ブルネロとクレメラータ・バルティカの山上コンサート

北イタリアの山岳地帯で開かれている音楽祭"I Suoni delle Dolomiti"で今週20日、マリオ・ブルネロと室内楽団クレメラータ・バルティカが共演した野外コンサートが、標高2,000メートルほどの所で行われていました(先日ベルリンフィルの12人のチェリストたちが演奏したのとはまた別の所)。このときの曲目は:

Antonio Vivaldi, Concerto for two violoncellos
Michael Nyman, “Trysting fields” (from Drawing by Numbers[映画「数に溺れて」(1988)]) version for violin, viola and strings 
Balys Dvarionas, Pezzo elegiaco (“By the lake”) for violin and strings
Giovanni Sollima, "Violoncelles, vibrez!"[チェロよ歌え] for two violoncellos and string orchestra
Nino Rota, Concerto for strings
[Kremerata Balticaより]

このようすはフェースブックでライブ中継されたので、たまたま家で見ることができたのですが、 雪渓の残るドロミテの山々をバックにブルネロらが演奏するようすが、いかにも気持ちが良さそうでした。ブルネロが弾いたのは1曲目と4曲目で、チェロはもちろんあのマッジーニのチェロ。出番のないときは後ろの岩に腰を下ろして聴いていたりしました。

野外での演奏ということで音響はそれなりでしたし、譜面台の楽譜が風で飛ばないようクリップで留めていたので、譜めくりの細かいトラブルなどもありましたが(ブルネロも「チェロよ歌え」でちょっと譜めくりに手間取っていました)それもまた野外ライブの味というものかも知れません。 dolomiti2017.jpg

このとき聴いていたかたが撮ったらしい動画がありました。1曲目のヴィヴァルディのあたり。

タグ : マリオ・ブルネロ 

« new Home old »