2017.02.24
Fri

レッスン #319

ポッパー25番。付点リズム系をダウン-アップで弾く独特のエチュード。音程もさることながら、よくこういうときリズムが甘くなって3連符のようになってしまったりするので、そうなっていないかチェックしてもらって、マルをもらう。

楽譜には弓先(nearest to the point of the bow)で弾くようにと注意書きがしてあるが、これだと移弦やフォルテが難しい、 中弓あたりでも仕方がないですよね…となった。

最近合わせているブラームスのピアノ四重奏第3番Op.60の3楽章冒頭のチェロソロ16小節を聴いてもらって、アドバイスをもらう。ブレスすること、初めの1音(Gis)を何度も。

チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」。1度通した後、きょうは第2変奏と第7変奏。 第7変奏からフィナーレは、これまで弾いたことがないほどの快活なテンポになった。 R子先生の伴奏が上手くなっていたので、もう一度スコアをチェックしておかないと。

今日が初めてのプレミアムフライデーとやら。渋谷の街はいつもの金曜日との違いは、よくわからなかった。

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2017.02.20
Mon

チェロケース新調

初めて楽器を買ったときから10年間使っていたチェロケースをついに買い替えた。

これまで使っていた、買った時は白かったチェロケースは、年を経る毎に少しずつ変色してクリーム色を帯びてきていた。 それも一様に変色すればまだしも、近寄って見ると場所によって変色の度合いがまちまちで「まだら」になってきたのが気になっていた。以前、酔ってコンクリートの壁にぶつけてできたキズ(それでも楽器は無事だった)も隠しようがなくなってきた。

そういうところを、年輩の方は「年季」という言葉で評してくれたりするものだが、若いチェロ仲間は「なんかきたなくなりましたね」とはっきり言ってくれたりする。

チェロケースを新しくするに当たって、重さは軽いのに越したことはないが、まだそれが最重要というほどではない。 頑丈なのにも越したことはないが、演奏のために飛行機に乗って遠くに行くようなこともあまりありそうにない…

チェロ仲間の中には、いいものを少しでも安くということで海外のサイトから直接購入した人もいるけど(参考:葉山ポレポレ日記)、万一のトラブルがあったらという不安と闘うのは苦手。やはり店頭で実物を見て、自分の楽器を入れてみて、店員さんに話を聞いてから買いたい… 170220.jpg

というわけで、新しいチェロケースはちょうど安くなっていた中国製のカーボンのものにした。色はこんな感じ。近くで見かけたら声でもかけてください。

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2017.02.19
Sun

今週の練習

ポッパー25番。リズム系はメトロノームを使うなど注意していないと意外と落とし穴。26番が難しそうなので少し先読み。

チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」。1,2,3,7変奏に絞ったおかげで集中力が出るようになった。

日々の練習はこの他に、オーケストラと室内楽の曲などを日替わりで、1時間~1時間半くらい。

ピアノ四重奏は、モーツァルトの2曲の後に合わせてみたブラームスの3番Op.60 3楽章──チェロの16小節のソロから始まる──をこの夏の本番にかけてみようということになって、ちょっと困っている(うれしいことはうれしいのだが)。 オーケストラでは日曜日これからチャイコフスキーの交響曲第4番、疾風怒濤の終楽章初合わせ。

2017.02.10
Fri

レッスン #318

ポッパー24番。長いスラーでのシフト、ハーモニクス、親指ポジションの4の指、重音…といろいろ。これは21番から続く長いスラーのシリーズで一番難しかった。 13小節のドには♯が、75小節のラにはナチュラルがつくべきミスプリントと思われる。

R子先生「難しいのに力が入らなくなりましたね」。そうだとするとうれしい。

それにしても、これくらい込み入った楽譜になると、細かい指番号に視力がついていかなくなってきた。

ロココ変奏曲。主題から第1,2,3,7変奏の順で通し。新しくフィッツェンハーゲン/ローズ編の楽譜(IMC)にして2週間でようやく慣れてきたところ。とはいえ速い第7変奏の上りではつっかえた。

第3変奏をたいそう褒めていただけた。2つの楽譜のスラーやボウイングがずいぶん違っていたので、自分なりに考えて決めてきたつもり。

第7変奏をもう一度。R子先生がいつものようにピアノを叩きながら、ブーツの底で16分休符をコツコツと刻む音が聴こえてくると調子が出てくる。

高い所でのスピカートがうまくいかないと「…弓はそこ?」。音の鳴りにくい高い所になると、弓が中から元寄りになって、よけいに弓が暴れていたようだった。

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2017.02.03
Fri

感動は細部に宿る

スティーブン・イッサーリスがフェースブックに書き込んでいた文章が面白かったので。

感動は細部に宿る

先週、私はグラスゴーでドボルザークのチェロ協奏曲を演奏した。 この協奏曲を弾くのは数か月ぶりだったので、いつものことながら、細かく練習して思い出す必要があった。 どんな曲でも常に見直し続けていなければ、どんなにその曲のことを知っていても (私が初めてこの協奏曲を弾いたのはほぼ45年前!何てことだ!)退屈な演奏になる。 これはどんな作品についても恐ろしいことだ。ましてやドボルザークの協奏曲のような名作ではなおのことだ。

練習していて突き当たったのは、この協奏曲で私にとって最も難しい箇所の一つが、一見して簡単そうな3つの音符の並びだということだった。 この箇所は、ホルンによって提示されたのちにチェロがソロで繰り返す(ピアノかピアニシモかは楽譜の版による)美しくノスタルジックなニ長調の第2主題の初めにある。 dvorak-2ndtheme.png

四分音符のラがあって、次に二分音符のファ♯が八分音符とタイでつながっていて、その次に 3つの八分音符、ミ、レ、シがスラーでつながっている。私が難しいと感じるのはこの3つの八分音符のフィンガリングだ。

ミを4、レを2、シを1の指にする人もいるだろう。 あるいは、ミを1、レを4の指にする人もいるだろう。 このどちらもA線のままで弾くフィンガリングだが、D線に下りるフィンガリングもあるだろう。

こんなことは、わざわざ書くほどのことはない、ごく些末な問題に思えるかも知れない。 もちろん聴衆はこんなことを知る必要もない。 しかし、これは大事な問題なのだ。 それぞれのフィンガリングには、旋律の形をゆがめてしまうかも知れない落とし穴がそれぞれにある。

ミに4の指をシフトするフィンガリングは、旋律的にも和声的にも重要でないミの音にアクセントをつけてしまう危険がある。
ミとレの間にシフトするリスクは、指の都合からこの2つの音の間にグリッサンドがついてしまうことだ。 グリッサンドは、2つの音の間の表現力を強調したいという気持からつけるものだ。
D線に下りるフィンガリングは、どうしても途中で音色が変わり、旋律の素朴さ直截さを損なうことになる。

ではどうするか? 私の場合は(チェリストはそれぞれが自分の答を見つけなければならない)レに4の指をシフトする、二番目に書いた案にしている。 ただし、グリッサンドのリスクを避けるために注意しなければならない。だから練習するのだ。 弓圧をほんの少しだけ軽くして、グリッサンドが聴こえないように、ただしスラーのかかったレガートを壊さないように。 これは多くの音楽的テクニック同様、感覚的なもので、成功することもあるし、しないこともある (少なくともこの旋律は2回出てくるから、一回目に失敗してももう一度チャンスがある。いっぽう、一回目にうまくいっても二回目が…ということもあるが)。

上で言ったように、これはたぶん書くほどのこともない些末な問題に思えるかも知れない。 数年前、音楽的同志とは言いにくい、ある若手バイオリニストと共演したときのことを思い出す。 私が、モーツァルトのある弦楽五重奏曲には、4小節フレーズが連続する中に1つだけ3小節フレーズがあることを指摘すると、 彼は怒ったような目で私を見て言った。
「音楽家がそんなつまらないことを言うからクラシック音楽が衰退するんだ!」

私の室内楽経験の中でも愉快なひとときとは言えなかった。そのあとリハーサルを続けることが困難だったことはさておき、 彼が「つまらないこと」と言ったのは間違っているとは言える(クラシック音楽が「衰退」しているというのも、ばかげた話だ)。

作曲家の心の中に深く入り込める手がかりなら何でも貴重で助けになる。モーツァルトは間違って3小節フレーズを書いたわけではない。 彼はわれわれに気づかせるつもりで書いたのだ。そして突然の不規則性によって、聴衆を無意識の内にアンバランスにさせるつもりで書いたのだ。

同じように、ドボルザークのチェロ協奏曲の輝かしい旋律にある3つの音符のレガートを保てるかどうかは、聴衆のその日の音楽的経験を微妙に変える。 どんなに些細でも、途切れたり、間違ったアクセントや動きがつくと、ドボルザークの音楽の静謐さが損なわれてしまう。 これはロミオがジュリエットに愛を打ち明けるとき、俳優が咳をするようなものだ。 それがほんの微かなものであっても、観客の気を散らすことになり、興を削ぐことになる。 われわれ演奏家の仕事は、曲のそんな「細かいこと」の積み重ねを、われわれができる限り正確に演じ、伝えることでその曲の物語を語ることなのだ。

[拙訳。原文。譜例はIMSLPより]

イッサーリスのドボルザークのチェロ協奏曲の演奏(1991年)。問題の1楽章第2主題は6:15くらいから。

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2017.01.27
Fri

レッスン #317

ようやく今年初レッスン。

ポッパー23番。長いスラーで大きく跳躍したり、ニジニジと半音階的にシフトしたり、後半ページには8度も。 R子先生が「すごい!そこらへんのコンチェルトより難しいのに」と言って褒めてくださる (「そこらへんの」とは「どのへん」なのかはよくわからないが)。 後半ページ5段目の、親指ポジションの小指と移弦にはちょっと苦労した。

最近気に入っているポンセ「エストレリータ」という曲のお話をする。カサド編の楽譜をお見せしながら。 「いまちょっと弾いてみましょうか」と言って、先生がピアノをつけて下さる。 とても余韻の残る美しい曲だけど、短いのでそれ以上深めようという話にはならず。「アンコールにとっておきましょうか」。 rococo_rose.jpg

ロココ変奏曲。これまで全曲を一通り弾かせてもらったところで、今後はフィッツェンハーゲン版の楽譜で第1~第3変奏と第7変奏に絞って見て頂くことにする。 これだとより集中して練習できるし、合わせて10分前後に収まる。つながりにも問題なさそう。主題に繰り返しがあって(原曲版にはない)2度弾けるし、ゆったりとした第3変奏も弾ける…というわけ。

今日のところはまだ原曲版のパート譜を見ながら、上の変奏順で通し。

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2017.01.23
Mon

先週の練習

先々週レッスンを休んだ一身上の都合以来、チェロの練習もなんとなく身が入らない。テレビをつければ全豪オープンも気になる。

ロココ変奏曲のフィッツェンハーゲン版(ローズ編,IMC)の楽譜を新しく手に入れてながめてみているところ。やはりこの曲はフィッツェンハーゲン版で聴くことが圧倒的に多いし、手元に持っておくべきだと思ったので。 チェロ チャイコフスキー ロココ風の主題による変奏曲 作品33 [原曲版]

これまで使っている原曲版(全音)の楽譜も気に入っている。 藤原真理さんが校訂されていて、フィンガリングが手のあまり大きくない人でも参考になるような気がする。 強弱やスラーは、原曲の楽譜以外に藤原真理さんが書き入れた記号が薄く印刷されていて、これは「編者」でなく「原曲版」の「校訂」という立場をふまえてのことであるにしても、人柄がしのばれるような気がして好ましい。

この曲で、やはりネックは速い第4変奏か(フィッツェンハーゲン版の第7変奏)。

ポッパーのエチュードは、レッスンの課題の23番に飽きてきたので、同じ長いスラーの24番。 これが高い所のフラジオレットがなかなか手ごわい。これもだいぶメドが立ったので、その次の25番も。 しかし、どれも不思議な旋律で今ひとつ楽しめない。

今週末、レッスンもオーケストラもようやく今年第一回。 全豪オープンは錦織選手がフェデラーに惜しくも負けて終わってしまったので、チェロの練習に身を入れないと。

2017.01.12
Thu

レッスン中止

本来なら、あす13日が今年最初のレッスンの予定だったところ、一身上の都合で中止とさせていただくことにした。

13年を過ぎたR子先生の月2回のレッスンは、これまで一度も欠かしたことがなく、かなり前から決めていた日程の変更や振り替えをのぞいて──一度だけ止むを得ず延期になったのに2011年3月11日があったが──中止、つまりキャンセルさせてもらうのはこれが初めてのこと。

それだけレッスンの時間をこれまで大事にしてきたし、結果的にそれを守ることができたのは幸運もあった。またR子先生もレッスンの時間を大事にしてくれているのは、すごいことだと思う。

しかし、まあ、今回はそれだけ止むを得ない事情ということ。今月下旬のレッスンには予定通りうかがえる見込み。ここにも来週には帰ってきます。

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2017.01.05
Thu

ポンセ「エストレリータ」(小さな星)

新年が明けて、オーケストラもレッスンも始まるのはまだ来週…というわけで、 年末にNHK名曲アルバムで聴いてとてもいい曲だと思ったメキシコの作曲家、マヌエル・ポンセ(Manuel Ponce, 1882-1948)の「エストレリータ」(Estrellita,小さな星)という曲を弾いてみているところ。

「名曲アルバム」で演奏していたのは、チェロが江口心一さん、ピアノが加羽沢美濃さん。 ポンセが育ったメキシコの街の風景をバックに流れる甘く切ない旋律に、チェロの響きがとても合っていた(残念ながらこの再放送の予定は当面ないよう)。

ポンセは、この「エストレリータ」という曲が最も有名で代表作とされていて、ピアノ、ギター、バイオリンなど多くの楽器で演奏されているが、中でもバイオリンのハイフェッツ(1901-1987)が演奏して有名になったのだそう。

ハイフェッツによる演奏。1939年の映画"They Shall Have Music"(邦題「彼らに音楽を」)の1シーン。

実はこの曲にはポンセ自身が書いた歌詞がついている。ポンセは20代の頃、故郷に向かう夜行列車の中でこの曲と歌詞を書いたという。

遠い空の小さな星 私の悩みを見ている星
私の苦しみを知る星よ
もしもあのひとが少しでも 私のことを愛しているのなら
降りてきて教えておくれ
なぜなら私は生きてゆけない あのひとの愛なしには…
[NHK「名曲アルバム」より]

この甘く切ない歌がポンセにとってどれくらいが「真情の吐露」の部分だったのか、それとも劇伴やカフェなどで「売れる」ことを意識したものだったのかはよくわからない。いずれにしても、ヨーロッパで本格的に作曲を学んだポンセは、後世この曲が「代表作」として弾き(歌い)継がれることになるとは思っていなかったのではないだろうか?…

***

日本語歌詞で歌っている録音には錦織健さんのものがあった。アマゾンのほか、レコチョクでも試聴できる。 ハバネラ~チェロ小品集~ 藤村俊介

チェロの小品として弾いているのに、N響の藤村俊介さんの小品集があった。右のアマゾンへのリンク先で冒頭がちょっとだけ試聴できる。また現在、藤村さんの公式サイトにアクセスすると「エストレリータ」が流れるようになっている。※2017年2月追記

楽譜としては:

  • ハイフェッツ編のバイオリン譜がCarl Fischerから出ている。 これをオクターブ下げして使うことが考えられるが、調性が嬰へ長調(Fis-dur,♯6つ)とちょっととっつきにくい。 ハイフェッツはどうしてこんな難しい調にしてしまったのか…
  • 市販のバイオリン小品集などには、ヘ長調の楽譜も出ているらしい。 ちなみに上の江口さん、藤村さんのチェロでの演奏もヘ長調だったように思う。
  • カサド編曲のチェロ譜がInternational Music Co.から出ている。これは変イ長調(As-dur,♭4つ)。estrellita_cassado.jpg
  • IMSLPには、 男声独唱用のニ長調の楽譜があったので、現在はこれを使って弾いてみているところ。

***

これまでにも、少し前に聴いた曲に急に夢中になり出す…ということがあって、 フォーレの「子守歌」プーランクの「愛の小径」などがそうだった。 どうもロマンチックな小品に自分は弱いらしい…

2016.12.25
Sun

チェロこの一年

1月からエルガー、6月からハイドンD、9月からコル・ニドライをはさんで11月からロココと今年も名曲、難曲をたくさん弾かせてもらった。 5月の発表会ではエルガーの1楽章を弾いた。 2月には10年間やってきたシュレーダー全3巻が終わり、ポッパーも順調に1曲ずつ進んでいる。

なんだか技術的には向上して、相当難しいとされる曲もそれなりに「弾ける」ようになった。 オーケストラで弾いていても、あまり楽譜に書き込みをしなくても弾けると感じるようになったのは、何かしら技術的に向上したのかも知れない。

しかし、自分の演奏の出来となると、依然として──というよりますます──自信が持てなくなってきている。 その気分は今年、七夕の願いとして書いたようなことで、それが変わらずにずっと続いている。いったいどうすれば人前で弾いても少しは価値があると思えるようになるだろうか?…

…などと暗くなっていても仕方がないので、ひとつひとつ前に進んでいくしかない。

今月、チェロ四重奏でレッスンを受けられたのはよかった。仲間と一緒でなければ、曲の魅力に気づくことも、曲をここまで追求することもできなかったと思う。

来年もまた新しい曲や人との出会いを楽しみに、練習に励もうと思う。

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