2017.10.02
(Mon)

投資顧問会社のCM

アメリカの投資顧問会社MFSが先月から公開しているCMに、ボイス・パーカッションの技がさえるチェリスト、ケビン・オルソラ氏が登場。

「投資の正しいリズムをつかむには、人間のスキル・信念・洞察が求められます…たったひとりのミュージシャンがオーケストラに変身するように、わが社はあなたの投資戦略をゴールまで高めます…」って、言っていることはよくわかりませんが、とりあえず目と耳がくぎづけになりそうです。

関連過去記事: ヒューマン・ビートボックス入りバッハのプレリュード[2016.05.05]

タグ : CMのチェロ 

2017.09.27
(Wed)

ラン・ランの左手

ピアニストのラン・ラン(35)はさいきん、左手の故障で演奏活動を減らしているらしいですね。 彼のファンはご存知だったでしょうが、今年4月にフェースブックで、左手の炎症(inflammation)のため、医師のすすめ(doctor's recommendation)により6月末まで3ヶ月間の全公演をキャンセルすることを表明していました。

今回たまたま知ったのは、今週28日にアメリカのシアトルで予定されていたラン・ランのリサイタルが同じ理由でキャンセルされたというニュースを見て。まだ回復していないんですね。

私も左手の指の痛みを経験して、楽器を弾くことが制限される辛さが少しはわかる気がして、ましてラン・ランほどの演奏家だったらその辛さはどれほどだろうか…と気の毒に思います。

ところが、ラン・ランは全く演奏活動していないかというと、今月19日にピッツバーグ、おととい25日にはカナダのバンクーバーで、オーケストラとガーシュイン「ラプソディー・イン・ブルー」を弾いていました。この演奏でラン・ランは連弾のパートナーに14歳のアメリカ人ピアニスト、マキシム・ランドくんを選び、ラン・ランは右手1本で弾いたのだそう[Post Gazette 17.09.17]。これはこれでうまく考えたものだなと思います。

ラン・ランとマキシム・ランドくんが3年前に「トルコ行進曲」を連弾した動画がありました。

さらに、10月4日に予定されているカーネギー・ホールでの「ラプソディー・イン・ブルー」では、この2人にさらにチック・コリア(76)を加えて、2台のピアノに3人のピアニスト、5本の手で弾くのだそうです![NYTimes 17.10.03]。※後日追記

ラン・ランは、このあと11月にベルリンフィルハーモニーと来日も含むアジア・ツアーを回ることになっていて、11月24日にはサントリー・ホールの公演(バルトークのピアノ協奏曲2番)も控えていますが、これはまさか連弾というわけにはいかないでしょうし、それまでに回復していることを祈ります。

関連過去記事: ラン・ラン、オレンジでショパンを弾く[2016.03.14]

2017.09.26
(Tue)

ベルリンで千人のオーケストラ・フラッシュモブ

ドイツのベルリンで23日土曜日、ベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)のメンバーとアマチュア音楽家の合わせて1,000人が、市内の巨大ショピング・モール Mall of Berlin で演奏したらしいです[Berliner Morgenpost 17.09.24]。

これはDSOがほぼ毎年行っている"Symphonic Mob"という催しで、昨年5月の前回の指揮者はケント・ナガノ。今年の指揮は若き音楽監督のロビン・ティッチアッティ(34)。今年もそろそろやるのではないかとチェックしていました。

この日は12時半に1,000人の音楽家たちが集結。14時からのリハーサルの後、15時半からの本番で、グリーグ「ペール・ギュント」から「朝」、ビゼー「カルメン」から「闘牛士の行進」などを演奏したそうです。

後日公開された動画。

ドイツといえば、ちょうどこの翌日、24日日曜日は、メルケル首相の続投を問う連邦議会選挙の投票日だったはずで、ここに参加した音楽家たちも翌日には気持ちを切り替えて投票したのでしょうね。

タグ : フラッシュモブ 

2017.09.21
(Thu)

米軍海兵隊のチェリスト

アメリカ軍の音楽隊にもバイオリニストやチェリストがいて、国の重要な儀式や晩餐会などで演奏する任務を負っていることは、以前、米空軍のフラッシュモブをきっかけに知りましたが、これは米軍海兵隊所属の室内楽団とそのチェリスト、プレスコット二等軍曹による演奏で、ドボルザークのロンドOp.94。

プレスコット二等軍曹は、6歳でピアノ、10歳でチェロを始め、ノースウェスタン大学とニューヨークのマンハッタン音楽学校でチェロを学んだチェリストだそう。

米軍の音楽隊の中でも海兵隊音楽隊(US Marine Band)は、歴史的にホワイトハウスで大統領が国賓を迎えたときなどにも演奏する機会が多いことから、「大統領閣下の("The President’s Own")音楽隊」と呼ばれるほどの格式を誇っているのだそうです。

その海兵隊音楽隊の室内楽団のチェロセクションは、現在所属している3名のチェリストに加わる新たな人員を募集中だそうです[海兵隊音楽隊Facebookより]。

現在の緊迫した安全保障上の情勢とは関係なく、軍の制服でチェロを演奏する姿に目を引かれたので…

2017.09.20
(Wed)

バッハの組曲で放浪の旅

シドニー出身の若手チェリスト、リチャード・ナロウェイ氏(1991年生まれ)は、2年ほど前からオーストラリア各地を回ってコンサートホール以外の場所でバッハの無伴奏チェロ組曲を演奏し続けていて、彼はこれをアボリジニーの少年が荒野を一人で放浪することで成長するとされる通過儀礼、Walkabout(ウォークアバウト=放浪)に掛けて、Bachabout(バックアバウト)と言っているそうです[violinist.comより]。

面白いと思ったのが、彼がパーキンソン病患者を訪問したときの映像で、 彼が演奏するバッハの組曲6番、4番、3番...に合わせて患者たちが体を動かす訓練をしているのです。最近、ケラスなどバッハの組曲とダンスの話題があったこととの符合を感じました。

彼はすでにバッハの組曲全曲のアルバムを録音していてamazonで発売されるほか、SoundCloudでも試聴できるようになっていました。

2017.09.15
(Fri)

1万7千人の前でバッハ組曲全曲

ヨーヨー・マが12日夜、ロサンゼルスの1万7千人以上収容の野外ホール、ハリウッドボウルでバッハの無伴奏チェロ組曲全曲のコンサートを行ったらしいです。 ヨーヨー・マは近年、世界中の大きなホールでバッハの組曲全曲の演奏会を行っていますが、1万7千人もの前では、歴史上も類を見ない規模かも知れません。

そのようすを伝えるロサンゼルスタイムスの記事→Yo-Yo Ma does the impossible at the Hollywood Bowl [LATimes 17.09.13]

大きなハリウッドボウルのステージにヨーヨー・マが座る椅子だけが置かれ、薄暗いライトが当てられ、 脇にはヨーヨー・マがアップで映し出される巨大スクリーンがあり、音響システムを使い、野外ホールにもかかわらず親密さを生み出していた、などなど。1万7千以上の座席に空席はほとんどなかったといいます。日本で1万7千人収容というと、ちょうど横浜アリーナくらい。武道館が1万4千余りというところ。※後日一部追記

この日は、夜8時に開演して10分間の休憩をはさんでバッハ全曲のあと、アンコールにカザルス「鳥の歌」を演奏して、2時間40分ほどの公演だったそう。

最近、バッハ全曲をダンスとのコラボレーションで弾いているケラスも約2時間半で弾いているとのこと。 以前はひと晩のコンサートで弾くようなものではなかったバッハ全曲を2時間半で弾くようになったのは、革命的なことじゃないかと思います。

昨年9月にヨーヨーマがバッハ全曲をサントリーホールで弾いたのを聴きに行った友だちに聞いたところ、繰り返しを省いたりもしていないと聞きました。 それだけ、速い楽章を速く弾いている、曲と曲の間をほとんどあけない…などしているのだと思います。

聴く側としても2時間半というのは集中力が保てる範囲内かも知れない。ただ、何千何万人という大観衆の中で聴きたいか?というと、私はちょっと遠慮したいところですが…

***

12日当日、冒頭の1番プレリュードだけを収録したライブ動画。大歓声に包まれてヨーヨー・マが登場するのは開始3分(残り時間表示4分)くらいから。

タグ : ヨーヨー・マ 

2017.09.14
(Thu)

「過保護のカホコ」の結婚行進曲

連続ドラマ「過保護のカホコ」[日本テレビ]が昨日13日最終回。 めでたく結ばれた主役二人のために、それまでチェリストになる夢をあきらめかけていた従妹・糸がワーグナーの結婚行進曲(歌劇「ローエングリン」第3幕)をチェロ独奏したのは、見事な演出だったと思います。

ワーグナーの結婚行進曲のチェロ独奏(ピアノ伴奏)による演奏例。

ドラマではこれより5度高い変ロ長調(♭2つ)で弾いていたように思われ、確かめてみたら、それがまさに原曲の調でした(原曲では女性合唱)。

糸役・久保田紗友さんへのチェロ指導とドラマの中の演奏は、チェリストの飯尾久香さんだそう[Facebook]。

タグ : ドラマのチェロ 

2017.09.08
(Fri)

リン・ハレル主演映画「CELLO」主題歌

アメリカのチェリスト、リン・ハレル(73)が主演するということで何度かとりあげている映画「CELLO」の主題歌が発表され、主題歌はベルギー生まれの歌姫、ララ・ファビアンが歌う"Remember Me"という曲だそう。サウンドトラックのレコーディングには、もちろんリン・ハレルも参加。予告編映像を織り込んだクリップ映像は以下。


タグ : リン・ハレル 

2017.09.06
(Wed)

チェロケース外付けクッション

チェロケースを新しくしてから、それまでストラップ一本で横抱えしていたところを背負って歩くことが増えたので、 ケースの背中に当たる面に取り付けることができて、楽譜も収納できるクッションというものを買ってみた。

使ってみて良かったのは、背中に当たる面が柔らかく、また通気性のある生地なので、暑い中をチェロケースを背負って歩くのにも少し楽になった。重さもほとんど気にならない。

本当は、もう少し厚みのあるクッションを期待していたのだが、それほどでもなかった。 クッション性を求めるのならgoshuさんが紹介していたものがいいのかも知れない。これは、実物は何度も見せてもらっているけど、比較検討してみたわけではないので、なんとも言えないところ。

厚みがあったほうが、歩くときチェロケースが足に当たる問題を解決してくれるという話は聞くけど、自分の場合、ストラップの調節である程度は解決できているのであまり困っていない(胴が長いのかも知れない)。やっぱり厚みが欲しいなと思ったら、中にパッドになるものを入れることを考えるかも知れない。 casebag.jpg

楽譜の収納については、B4サイズぴったりまでなら入るけれど、B4の楽譜を入れた封筒やフォルダーまでは入らない、というところ。どのみちチェロを持って出かけるときは別のバッグを持つことを覚悟しているので、実際上はあまり困らない。

取り付けた感じは右の写真のようなかんじ。ストラップがごちゃごちゃしているのは、背負うためのストラップ2本の他にまだ横抱え用のストラップも付けているから。このへん、まだまだ使ってみながら変えるかも。

タグ : チェロ道具 

2017.09.04
(Mon)

ジャン=ギアン・ケラスのバッハ組曲全曲+ダンス

なんだかこのところ、チェリストがダンサーとコラボレーションするのが目につくなと思っていたら、ジャン=ギアン・ケラスはきのう3日、ドイツ・ハンブルクのエルプフィルハーモニーホールでバッハの無伴奏チェロ組曲全曲を弾き、その周りでコンテンポラリー・ダンサー・振付師アン・テレサ・デ・ケースマイケル(Anne Teresa de Keersmaeker, 57)とそのカンパニーRosasが踊る、という公演を行ったらしいです[ケラスのFacebookページより]。

この公演は午後8時開演、バッハの組曲全曲を弾いて(休憩なし)22時15分終演の公演だったそう。

この公演にあたって、ケラスとケースマイケルの2人の共同インタビュー記事があって、ダンサー・振付師のケースマイケルはケラスにバッハの組曲の和声構造(ケラスの言葉では和声の流れ harmonic flow)を説明され、それを人間の体の動きにどう反映させるか、と考えたのだそう。

また、2人とも、バッハの組曲は1つ1つの曲名にアルマンド、クーラントなど舞曲の名前がついているものの、実際のダンスとの結びつきは薄い…という見解を語っていました。

ジャン=ギアン・ケラスはこのケースマイケルとのコラボレーションをブリュッセルでも今月23日から27日まで行い、その後、いよいよ来日する予定になっているようです。

[追記] ケラスとケースマイケルの公演について10日、ニューヨークタイムズでも記事になっていました→A Cellist’s Challenge: Playing Bach, Surrounded by Twisting Bodies[NYTimes 17.09.10]

[追記09.23] ブリュッセル公演に向けた予告動画。

タグ : ジャン=ギアン・ケラス 

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