2017.02.23
(Thu)

アンドレイ・イオニーツァのプロコフィエフ「交響的協奏曲」@オペラシティ

23日、ミハイル・プレトニョフ指揮東京フィルハーモニー交響楽団の定期公演で、 2015年チャイコフスキー・コンクール1位のアンドレイ・イオニーツァのチェロでプロコフィエフ「交響的協奏曲」を聴いた。 この日はこの曲を挟んでストラヴィンスキーのロシア風スケルツォとバレエ組曲「火の鳥」というプログラム[公演詳細]。

「交響的協奏曲」はプロコフィエフ(1891-1953)の晩年、当時二十歳そこそこだったロストロポーヴィチが協力して書かれた曲。 ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第1番/プロコフィエフ:交響的協奏曲
ロストロポーヴィチ(ムスティスラフ)

最近の米Stringsの記事によると、それまでのチェロ協奏曲にインスピレーションを感じないというプロコフィエフにロストロポーヴィチは、ポッパーの教本「チェロ演奏の高等課程への練習曲」を渡したのだそう。プロコフィエフは作曲家としてこの本からどんなことを読み取ったのか…

ロストロポーヴィチはこの後、ショスタコーヴィチブリテンなど二十世紀の名だたる作曲家と交流し、次々とチェロ協奏曲を書かせていて、チェロのレパートリーをそれまでの倍に増やしたとも。

アンドレイ・イオニーツァは1994年ルーマニアの生まれでまだ今年23歳。一昨年のチャイコフスキー・コンクールで、ロストロポーヴィチがショスタコーヴィチのチェロ協奏曲1番を初演した歴史のある同じ場所で同じ曲を弾いて堂々1位になった人[過去記事]。そんなことからも「若き日のロストロポーヴィチ」という目で見たくなってしまう。なお、このときのファイナルに進んだ6人中2人がプロコフィエフ「交響的協奏曲」を弾いているから、このまだ決して親しみやすいとは言えない曲が、世界のトップチェリストの定番レパートリーの1つになる日も近いのかも知れない。※後日加筆。

イオニーツァの演奏は、力強く剛直なものを予想していたら意外と端整な印象。 この曲を生で聴くのは初めてだし、大編成のオケやホール、こちらの席との関係もあるかも知れないけど、 もう少しチェロの音量が聴こえてきてもいいように感じた。2楽章に出てくる抒情的な旋律は美しかった。 もともと何でも弾きこなせるすごいチェリストであることには間違いがない。

イオニーツァのアンコールは、一転して静かなバッハ無伴奏組曲3番サラバンド。 それでもやまない拍手に今度はプロコフィエフ「子供のための音楽」Op.65から「マーチ」をチェロ独奏で(これはピアティゴルスキー編の楽譜があるはず)。

アンコールはこの2曲だったけど、座った席からは舞台袖の、まだもう少し拍手が続くようなら戻ろうかという彼の姿が見えたので、もしかしたらまだもう1曲アンコールの用意があったのかも。

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タグ : ロストロポーヴィチ 

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