2015.12.14
(Mon)

バッハに命を救われたチェリスト

スティーブン・イッサーリス(56)のFacebookから。イッサーリスは先週11日、チェリストで現在は指揮者のハインリヒ・シフ(64)とセルビアのベルグラードで初共演したらしいのですが(ベルグラード管弦楽団、ブルッフ「コル・ニドライ」、チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」)、その時にイッサーリスがシフから聞いたという話。

...私[イッサーリス]はバッハの無伴奏組曲を演奏するときの重圧について愚痴を言った(これはいつものことだ)。 すると彼[シフ]は私を見て静かに言った「私はバッハに命を救われたんだ」。
彼は数年前、重い脳卒中にかかり、左半身がマヒする危機に晒されたという。 病院に運ばれ、何が起こっているかがわかると、彼が真っ先にしたことは(おそらくほとんど本能的に、だと私は思う) バッハの無伴奏組曲第1番プレリュードのフィンガリングを思い浮かべることだった。 頭の中に楽譜を思い浮かべ、指を懸命に動かすことを、彼が言うには一日に20時間繰り返した。 すると彼の体はバッハのフィンガリングのおかげで徐々に回復したという。....
[拙訳。原文 - イッサーリスのFacebookページ 写真も]
バッハ:無伴奏チェロ組曲 全6曲 Limited Edition
シフ(ハインリヒ)  ハインリヒ・シフは長いこと(おそらく上のエピソード以前から)演奏活動から遠ざかっていると聞きますが、彼ほどのチェリストの体のどれだけ"奥深いところ"にバッハのフィンガリングが刻まれていたのだろう…と考えてしまいます。
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