2015.11.28
Sat

D線しばり

指揮のクルト・マズア(1927-)が、メンデルスゾーンの交響曲第4番「イタリア」で若手指揮者を指導する映像の抜粋[Masterclass Media Foundationより]。

1楽章で、チェロをつかまえて旋律をA線でなくD線で弾くように指示…

選りすぐりのはずの奏者たちが音程を外す様子はちょっと笑えますが、ここでのマズアの意図は、ふわっとした柔らかい音色が欲しい(キンキンとした音でなく─Chinese soundという言葉がどうかはともかく)ということのよう。 何度かD線でチャレンジさせて意図を理解させてから元のA線に戻すことを許すと、少し柔らかい音が出るようになっているという具合…。

音色の理由からA線でなくあえてD線を使うことはよくありますが、この部分の楽譜(上段)を見てみると、たしかにD線で弾くのはちょっと難しい…
mendelssohn4-1.png

このマスタークラスを見て勉強した若手指揮者の方が、しょっちゅうこの手を使ってチェロをいじめないといいのですが。

[15.12.20追記] これを書いて間もなくマズア氏の訃報あり。

ドイツを代表する指揮者、クルト・マズアさん死去[朝日 15.12.20]
ドイツを代表する指揮者で、日本でも人気の高いクルト・マズアさんが19日、自宅のある米国で死去した。88歳だった。日本にいる家族に連絡が入った。妻は声楽家のマズア偕子(ともこ)さん。....
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