2015.06.23
Tue

チャイコフスキー・コンクールを見ていて、いろいろ

開催中のチャイコフスキー・コンクールのチェロ部門を、medici.tvでの中継やYouTubeチャンネル、ネットでの反応なども合わせて見ていて、いろいろ。

  • とにかく「レベルがとても高い」ということでは、皆の見解が一致しているよう。
  • 大会がほとんど英語中心で運営されていて、司会者も審査員や参加者へのインタビューも全部英語(ロシア語の通訳または字幕つき)。ロシア・韓国・中国・日本の若い参加者たちも皆、英語でインタビューに応えているのが、この世界では当然かも知れませんが、立派だと思いました。
  • 審査員へのインタビューで、チェリストの演奏に国別の“アクセント”のようなもの(例えばフランス派とドイツ派)があるか?との質問に対して、ベッチャー氏は肯定、クニャーゼフ氏は「全て個性」と否定。
    ちょっと面白かったのは、ジャン・ワン氏の答えで、「インターネットの時代は誰がどういう演奏をしたかがすぐに伝わるので、スタイルがミックスされてきている。それでも誰に習ったかによる違いみたいなものはある。」と(まあだいたい)そういう答えでした。
  • ロシアのアモソフ(27)という参加者は、第2ラウンドのリサイタルでベートーベンのソナタ3番、ボッケリーニのソナタ3番につづく3曲目に自作のチェロ独奏曲を演奏していました。 コンクールで自作曲を演奏するなんてかなり珍しいことではないでしょうか。
  • 同じく第2ラウンドに残っているロシアのコベキナ(20)さんの第1ラウンドの演奏でのこと。 プロコフィエフのチェロソナタの最後、Cの開放弦を弾き切るところで左手で弓先を押さえていました。なんとか弓先まで力を持続させたい、という苦心の跡でしょうか。テニスのバックハンドは両手打ちが主流ですが、チェロの「両手弾き」は初めて見ました。
    kobekina.jpg
  • 24~25日に行われる第2ラウンド後半のハイドンのチェロ協奏曲は12人中8人が1番、4人が2番を選択。たしか4年前の第14回では全員が1番を選択したので、なにかコンクールの「戦術」上の理由でもあるのだろうか?…とちょっと不思議に思ったことがありました。そういえば今回もロシアの4人は全員1番…。[追記: 25日に発表された決勝進出者6人のうち、ハイドンの2番を弾いたのは1人だけだった。]
  • ファイナルで弾くチャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」の版は、前々回第13回には原典版指定、前回第14回にはフィッツェンハーゲン版と原典版、どちらかを選択だったと思うのですが、今回はどういう規定だったのでしょう?特に記載が見当たらず、medici.tvの曲目紹介はフィッツェンハーゲン版を前提に書かれているところを見ると、フィッツェンハーゲン版が“標準”という評価に戻った?[※後日追記]

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