2014.10.27
(Mon)

バッハ無伴奏チェロ組曲「妻が作曲」説がまた

バッハ無伴奏チェロ組曲はじめバッハの作品の一部は、妻のアンナ・マグダレーナが作曲したという説がまた話題になっているようです[Telegraph.co.uk 14.10.25]。この説を提唱しているのは、オーストラリアの大学教授でこの研究をしているマーティン・ジャービス氏。アンナ・マグダレーナはバッハの写譜係だったと信じられているけれど、筆跡鑑定をすると写譜ではなく自分で考えて書いた筆跡の特徴がある、というのが氏の唱える根拠。
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[バッハ無伴奏チェロ組曲のアンナ・マグダレーナの筆写譜 IMSLPより]

この説は、初めて発表された2006年と2008年にちょっと話題になりました。
バッハ無伴奏チェロ組曲は妻の作品? [2006/04/18]
バッハ無伴奏チェロ組曲「アンナ・マグダレーナ作曲」説が再び[2008/10/11]

今回は、この説をとりあげた"Written by Mrs. Bach"と題するドキュメンタリーがイギリスのBAFTA(英国映画テレビ芸術アカデミー)で上映されるのがきっかけ。サリー・ビーミッシュというイギリスの女性作曲家が後押しをしているようです。

同じ仮説を仮説のまま何年も唱え続けているだけなのに、忘れられた頃にまた話題になるというのは、うまいことしたものですね…

[追記]
この説について、スティーブン・イッサーリスがガーディアン紙の記事で「くだらない(pure rubbish)」と一蹴。
Suite scandal: why Bach's wife cannot take credit for his cello masterwork [Guardian 14.10.29]
音楽ライター、アレックス・ロス氏も否定・批判。
The Search for Mrs. Bach [The New Yorker 14.10.31]

[さらに追記]
上のドキュメンタリー映画が、2年経ってNHK BS放送で放映された。
「ミセス・バッハ~バロックの名曲は夫人によって書かれた~」[NHK 16.03.28放送 同04.29再放送]

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