2011.11.09
(Wed)

最高のチェロ協奏曲は…

ショスタコーヴィチが「最高のチェロ協奏曲はサン=サーンスのチェロ協奏曲」と言ったという話を聞いたので、調べてみました。ショスタコーヴィチはチェロ協奏曲を2曲書いていますが、サン=サーンスとはずいぶん作風が違うんじゃないかと思ったので。

この話が出てくるのは「ロストロポーヴィチ伝 巨匠が語る音楽の教え、演奏家の魂」(E.ウィルソン著、音楽之友社)。 ロストロポーヴィチ伝 巨匠が語る音楽の教え、演奏家の魂 [単行本] エリザベス ウィルソン (著), 木村 博江 (翻訳)

ショスタコーヴィチは自分の協奏曲を書くにあたって、名作とされるチェロ協奏曲すべてに目を通したと語っている。彼はあるときこういってロストロポーヴィチを驚かせた。
「スラーヴァ、構成、長さ、管弦のバランスの点で、一番すぐれたチェロ協奏曲はどれだかわかるかい?間違いなくサン=サーンスだよ!」
サン=サーンスはたしかにチェロのあらゆる音域と強弱の幅を完全に使いきっており、チェリストが無理をしなくてもつねにチェロの音がオーケストラから際立って聞こえるような書き方をしている。(p.178、第八章 作曲家との交流-2)

ショスタコーヴィチがチェロ協奏曲第1番を書いた1959年の話で、このときロストロポーヴィチは楽譜をもらって3日で全楽章を暗譜してショスタコーヴィチの前で弾いたという話もこの本の中に出てきます。

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コメント

ショスタコーヴィチ

Yoshiさんがのせてくれた本の一節から、チェロを弾く人がサン=サーンスに憧れる理由が少しわかったような気がします。サン=サーンスは、私には、綺麗すぎて...。話変わりますが、私は、気合いをいれる場面で、ショスタコーヴィチのCello Concerto No. 1、Allegrettoを聞いて、仕上げは、Brahms のDouble Concerto, Andanteを聞いてほーとしてます。皆さんも、こんな場面はこんな曲ってあるんでしょうね。

2011/11/11 (Fri) 08:31 | Su #- | URL | 編集

Re: ショスタコーヴィチ

> Suさん
サン=サーンスの協奏曲が「好き」かどうかは意見が分かれるのでしょうけど、ショスタコーヴィチが言うように「よくできた」曲であることは、弾いていてもチェロのあらゆる音域を使うところなどからも感じます。
気合いをいれたりほっとするとき、ですか…チェロの曲だとつい傾聴してしまってBGM的に聴けないんですよね…


2011/11/11 (Fri) 21:46 | yoshi #mQop/nM. | URL | 編集

なるほどです!

サンサーンスのチェロコンは大好きです。
いや~、最初からかっこいい!!

>チェリストが無理をしなくてもつねにチェロの音がオーケストラから際立って聞こえるような書き方

そういわれると、そうですね。

L以降、演奏自体が無理なので(笑)あまり意識したことなかったのですが、
スコア見返すと、確かにそういう風に書かれているのが分かりました。
エルガーもそのきざしありますよ。

2011/11/11 (Fri) 23:38 | そらおと #- | URL | 編集

天才

こんばんは。ロストロさんのエピソードを読んで。たぶんこういう時って、本人は自覚がないものだと思いますね。サン=サーンスのチェロコンチェルト。そういう眼で見てみます。ありがとうございました。

Re: なるほどです!

> そらおとさん
そらおとさんの弾いたエルガーの協奏曲もチェロの音域と技巧を幅広く使いますね。
何しろまだサン=サーンスが「初コンチェルト」なので、これから勉強するにつれてだんだんと「ああ、そういうことだったんだ」とわかることが出てくると思います。

2011/11/12 (Sat) 09:07 | yoshi #mQop/nM. | URL | 編集

Re: 天才

> cellokkoさん
あ、3日で暗譜、ですね?ショスタコーヴィチの喜びようといったらなかったらしいです(そりゃうれしかったでしょう)。
とにかくロストロポーヴィチには、プロコフィエフにしろショスタコヴィーチにしろブリテンにしろ、彼にチェロの曲を献呈させてくれという話が続々とあったのですからすごいです。

2011/11/12 (Sat) 09:13 | yoshi #mQop/nM. | URL | 編集

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