2016.11.22
Tue

マリオ・ブルネロのマスタークラス

来日しているマリオ・ブルネロによるマスタークラス[日本チェロ協会]。受講者は、すでにソリストとして活躍されている方も含む、才能あふれる3人の若手チェリストの方たち。

その彼らに対してブルネロが語り掛ける言葉が、基本的・具体的で、われわれアマチュアにも「わかる」言葉だったように思い、そのことが意外だった。それは例えば「楽譜に忠実に」といった、要約すれば、われわれの先生が口をすっぱくして言っていることと同じではないか…

ブルネロは、いつものあのマッジーニのチェロで実際に弾いて見せながら。楽譜を見ていなくても、受講者の弾いた曲のスコアが、演奏記号やピアノパートまで含めて、全て頭の中に入っていることがうかがえた。

ブルネロは、同じチェリストに対して実に親しげに語り掛けてくれる。チェリストが大半を占める聴講席にも語り掛け、質問も募ってくれた。ロココ変奏曲の主題のビブラートについて勇気を出して質問した若手に、ここに来て弾いてみなさい、と自分のマッジーニを差し出したときの若手の驚いた表情といったら!(跳躍前の音を大切に、との指導)。

ブルネロが最近まとめた教本 "24 study days for cello" の紹介もあった。彼がヤニグロ先生にもらった30日間の課題をベースにし、見開き1日分に短く、左手、右手、セブシック、バッハなどの練習が組み合わせてあるのだそう。受付にあった分はあっという間に売り切れてしまったらしく、手に取って見ることはできなかった。

ブルネロは英語で話し、通訳つき。最後はバッハの無伴奏組曲2番プレリュードを弾いて聴かせてくれた。ブルネロは明日23日、紀尾井ホールでピアノのキャスリン・ストットとリサイタルの予定。

※後日少し加筆。

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2016.07.27
Wed

山上のマイスキー

イタリア北部の山岳地帯ドロミテで開かれている音楽祭"I Suoni delle Dolomiti"(ドロミテの調べ)を訪れたミッシャ・マイスキー(68)が、先週20日、標高2581メートルのところにある山小屋Rifugio Rosettaの野外でバッハのプレリュードを演奏…

この音楽祭は、マリオ・ブルネロ(56)が毎年参加して演奏にトレッキングに活躍していることで知ったのですが、富士山にも登って演奏してしまうブルネロならずとも、68歳のマイスキーがチェロを持って登って来れる、こんな景色の良さそうな所があるんですね。

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2015.02.08
Sun

ヨーヨー・マがチャイコフスキー・コンクールの審査員に(追記あり)

[追記・訂正あり]

今年6月にロシアのモスクワとサンクトペテルブルグとで開催される第15回チャイコフスキー・コンクールの各部門の審査員が発表され、チェロ部門の審査員にはヨーヨー・マミッシャ・マイスキーら豪華な顔触れが名前を連ねていました。

まだ公式サイトには発表されていませんが、TASS通信[ロシア語]によると、2月7日にゲルギエフ組織委員長によって発表されたチェロ部門の審査員は、リン・ハレル、ヨーヨー・マ、ミッシャ・マイスキー、ダビド・ゲリンガス、アレクサンドル・クニャーゼフ、マリオ・ブルネロら。 ピアノ部門、バイオリン部門、声楽部門にも相当なビッグネームが名前を連ねているようです[SlippedDisc経由]。
アパッショナート ヨーヨー・マ

(なんだか豪華すぎて、ただ座って審査してもらうだけではもったいないような…)

[追記15.03.24] その後、公式サイトから審査員の顔ぶれが発表され、上からヨーヨー・マが外れ、ジャン・ワンらの名前が入っていました。審査員は、マリオ・ブルネロ、ジャン・ワン、ダビド・ゲリンガス、クライブ・グリンソン、アレクサンドル・クニャーゼフ、ミッシャ・マイスキー、イヴァン・モニゲッティ 、セルゲイ・ロルドゥギン、リン・ハレル、チョン・ミュンファ。上のリンクの情報元からも、いつの間にかヨーヨー・マの名前が消えて、“なかったこと”にされている…。[追記15.06] さらにウォルフガング・ベッチャー、マルティ・ロウシの2氏も。

チャイコフスキー・コンクールは、前回あたりから審査方法など、これまでと違うやり方にいろいろチャレンジしているようで、その方向性がどうなのかは私たちにはよくわかりませんが、とにかくこのチェロ部門の審査員の顔触れを見て、ロシアがチャイコフスキー・コンクールにすごく力を入れようとしていることだけはわかりました。

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2014.08.25
Mon

マリオ・ブルネロが氷水かぶる→アルバン・ゲルハルトも

ALS支援のアイス・バケツ・チャレンジにクラシック音楽家がいないという話をしていたら、イタリアのチェリスト、マリオ・ブルネロがやってくれていました。

マリオ・ブルネロ 「アローン」 ブルネロは1960年生まれだから今年まだ54歳。愛用のチェロケースは、ブルネロが山に行くときにも担いでいるものですから、バケツの氷水くらいでは中の楽器に何も影響ないでしょう…

[追記] 動画の中でブルネロも言っているように、これはイタリアのALS協会の会長で元サッカー選手のマッシモ・マウロ氏から直々の指名。ブルネロは次の挑戦者に「ジョバンニ・ソッリマとすべてのイタリアのチェリスト」を指名しているようなのですが、どうなるんでしょうか…

***

このほかにチェリストでは、ドイツのアルバン・ゲルハルト(45)がチャレンジを受けると24日、フェースブックで宣言。アルバン・ゲルハルトは、母親をALSで亡くしているのだそうで、このアイス・バケツ・チャレンジに、指名を受ける前から「この難病のことを知ってもらうのにすばらしい方法」と賛同していました。

[追記] 25日、動画がアップされました。


Casals Encores [CD, Import]
Alban Gerhardt |

次の挑戦者に、番組に招かれて共演したことがある、ベルリン・フィルのホルン奏者のサラ・ウィリスを指名していますね。

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2013.08.17
Sat

山の上でシューベルト五重奏

毎年、イタリア北部ドロミテの山の上にチェロを担いで登るマリオ・ブルネロが、今年7月に弾いたシューベルトの弦楽五重奏の映像がYouTubeにありました。

このシューベルトの弦楽五重奏曲D.956 Op.163といえば、チェロ2本が活躍する曲というだけでなく、あの「クヮルテットのたのしみ」の中でも「この編成で最も素晴らしい」とされていた曲。

...まったく信じられぬほどの美しい響きを5つの楽器からつくりあげた。この形式の扱いは驚くほど巧みであり、あらゆる音の色彩の可能性を充分に使っている。1つの例は第1楽章の第2主題の出だしのところで、2つのチェロがデュエットで唱い、ヴィオラがピチカートで低音を受持っている。...[「クヮルテットのたのしみ」増補改訂版 p.178]
クヮルテットのたのしみ(改訂版) [単行本(ソフトカバー)]
エルンスト ハイメラン (著)

ただし、

実はこのセカンドチェロはファーストチェロよりも難しいから怒りださないように [同p.35]
とも書かれています。

上の動画では、ブルネロがセカンドチェロを弾いているようです。チェロのデュエットが出てくる1楽章第2主題は2分13秒あたりから。

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2012.08.26
Sun

荘厳なる曲

今回の合宿で弾くのを楽しみにしていたのが、ワーグナーの「荘厳なる曲」(Feierliches Stück)。楽劇「ローエングリン」からの音楽のチェロ四重奏版編曲。

原曲が2幕「エルザの大聖堂への入場」で、このメロディもたいそう美しいのだが、編曲では最後に(このあと3幕に出てくる)有名な「結婚行進曲」のメロディが、3番チェロによって数小節だけ奏でられて終わる、という洒落た作りになっている。今回は主に2番チェロを弾いた。

こんな洒落た編曲をした人はだれだろうと思って調べたら、なんとグリュッツマッハー(Friedrich Wilhelm Grützmacher, 1832-1903)だった。僕は今ちょうどレッスンで、そのグリュッツマッハーのエチュードを弾いていて、チェロ曲の作者で「いやな人」だと失礼なことを書いたばかり。こんな美しく洒落た編曲も書いていたなんて!

グリュッツマッハーにとって一世代上のワーグナー(1813-1883)は、同じドイツのライプツィヒやドレスデンにいて仰ぎ見る存在だったろうし、ワーグナーの指揮の下で彼の曲を演奏したことも多かったかも知れない。

なお、この編曲の楽譜はIMSLPにもあった。

YouTubeにあったマリオ・ブルネロらによる演奏。「結婚行進曲」のメロディが表れるのは、07:00ちょうど頃。

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2012.06.21
Thu

マリオ・ブルネロがフェラーリの"サウンド"を語る

来日中のチェロ奏者マリオ・ブルネロは今回もソロ・リサイタルのほか、室内楽に、またマスタークラスにと多彩に活躍していますが、母国イタリアではフェラーリの12気筒エンジンのサウンドもチェックしているようです… 最後のほうでは、バッハの演奏も。


タグ : マリオ・ブルネロ 

2011.03.08
Tue

チャイコフスキーコンクール2011が今年6月から

今年6月14日から開催される第14回チャイコフスキーコンクールの出場者が発表され、ピアノ部門に30名、バイオリン部門27名、チェロ部門25名、声楽部門に男女各20名の計122名が出場するそう。

日本からはピアノ部門とバイオリン部門に各1名。チェロ部門には出場なし。

出場者にはすでに別のコンクール入賞や演奏活動で見かけた名前が多数…。

大会委員長にはゲルギエフ、審査員にはピアノ部門にアシュケナージ、バイオリン部門にアンネ=ゾフィー・ムター、マキシム・ベンゲロフ、チェロ部門にマリオ・ブルネロ、ゲリンガス、アントニオ・メネセス、リン・ハレルらビッグネームがずらり。モスクワ(ピアノ、チェロ)とサンクトペテルブルグ(バイオリン、声楽)との2都市に分かれての開催。

チャイコフスキー・コンクール―ピアニストが聴く現代 (中公文庫) [文庫]
中村 紘子 (著) バイオリン部門で神尾真由子さん、チェロ部門でセルゲイ・アントノフが優勝した前回2007年のときにもあったライブ中継もより充実するようなので盛り上がりそうです。

追記: YouTube - XIVTchaikovskyチャンネル に全部門の参加者の演奏動画がアップされていました。

追記11.6.13: ライブ中継はこちらのよう→ http://www.tchaikovsky-competition.tv/

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2010.06.10
Thu

いろいろ

  • ヨーヨー・マ2010来日リサイタル [ミュージックプラント] 11/9ミューザ川崎 11/11サントリーホール

    6/26より一般発売だそうです。

  • チェロフェア2010[山野楽器本店 銀座] 6/18~20

    分数チェロ(7/8)コーナーもあるらしいです。
     ドヴォルザーク:若き日のチェロ協奏曲~ ラモン・ヤーフェ

  • ドボルザークのチェロ協奏曲には、あの"ドボコン"(Op.104 ロ短調)の他にもう1曲あったのは知ってましたか? →ドヴォルザーク:若き日のチェロ協奏曲[amazon.co.jp]

    若い頃に書いた、オーケストラ部分がピアノ伴奏だけの楽譜が残っているのだそうです。「未完」だったから1番2番とは呼ばないんでしょうね。
    ドボルザークのチェロへの「愛」は若い頃どうだったのか、ちょっと聴いてみたい…
    J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲) マリオ・ブルネロ(Vc)

  • マリオ・ブルネロバッハ無伴奏チェロ組曲の新CDが、HMV渋谷店の試聴コーナーにあったので、聴いてみました。深い音!

    組曲全曲がCD3枚組(2枚組でなく)なのと、DISC1が1番でなく3番プレリュードから始まるのが「おやっ」と思いました。

    (はじめ、近く閉店するHMVの店員さんが元気をなくしてディスクを間違ったのかと思った)

    いまバッハ熱が出ると困るので買うのは見合わせてしまいました。

  • ジャクリーヌ・デュプレって意外にも身長が高くて、175センチあったのだそうです。おともだちのツイートで知って「へえ」っと思ったので。

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2010.04.19
Mon

ブルネロは無事イタリアに帰れるのだろうか

ブルネロのドヴォルザーク [長谷部一郎 cello日記] ルクー:チェロソナタ
~ ブルネロ(マリオ)

17日、マリオ・ブルネロがドボルザークのチェロ協奏曲を弾いたんですね。東京交響楽団とサントリーホールで。 ブルネロがドボコン?というプログラムが意外だなと思っていたのですが、素晴らしい演奏だったそうです。アンコールも2曲。→ブルネロを聴く [ずんどこチェロ日記 mototyoさん]

ブルネロと当日使った演奏台とサイン→東響チェロ台 [東響Backstage Pass]

さてこのあとブルネロは、この火山灰で空の便が乱れる中、無事にイタリアに飛べるのだろうか?と思っていたら、今週はさらに別府アルゲリッチ音楽祭2010でマスタークラスとコンサートをやるんですね。

タグ : マリオ・ブルネロ 

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