2017.04.09
Sun

映画「ジャッキー」にカザルス

鳥の歌-ホワイトハウス・コンサート カザルス(パブロ)

現在公開中の、ナタリー・ポートマンがジャクリーン・ケネディ大統領夫人を演じた映画「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」には、 あのパブロ・カザルスがホワイトハウスに招かれて「鳥の歌」などを弾いたコンサートのシーンが描かれているらしいですね。

J.F.ケネディ大統領暗殺(1963年)の前後を描いた映画で、"ジャッキー"と呼ばれアイドル的な存在だった彼女がいかにして夫J.F.ケネディを「偉大な大統領」にしたかを描いた映画。

カザルスのホワイトハウス・コンサートのシーンはオリジナルの予告編でちらっとだけ見ることができます(1:33くらい. 日本版の予告編ではカットされているよう)。

カザルスを演じているのは実際のチェリスト、ローラン・ピドゥ(仏1946-)[IMDb]。

カザルスのホワイトハウス・コンサート(1961年)について、 カザルスはスペインの独裁政権に抵抗し、若いケネディ大統領の自由主義的な考え方に共鳴した、というような背景から語られることが多いように思うのですが、この映画では、一流の音楽家をホワイトハウスに招くことによって、文化的にも夫ケネディ大統領とアメリカとを偉大に演出しようとしたジャクリーン夫人、という側面を描いているようです。

対して、今の大統領は、という目でも当然、見られるのだろうと思います。

予告編を見ると、ローラン・ピドゥの姿がカザルスに生き写しのような気がします。映画をご覧になる方はカザルスの演奏シーンもチェックしてみてください。

[追記] この映画出演についてローラン・ピドゥのインタビューがフランスLa Depeche紙の2月の記事に載っていました。それによると出演のきっかけは、この映画の監督がカザルス役を探していることを、やはりチェリストの息子が知り、頭が禿げていて似ていたことから。映画の中ではもちろん実際にチェロを弾いているそうです。
撮影中のエピソードとしては、演奏の終わりのシーンでナタリー・ポートマンが近づいて手を差し出したので、台本にはなかったが、すっかりパブロ・カザルスになりきってその手にキスをした…ということです。

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2017.03.15
Wed

「カルテット」の演技指導したチェリスト

放映中で最終回を残すのみとなったTBSのドラマ「カルテット」で満島ひかりさん演じるチェリストの演技指導をしているチェリスト、上地さくら(うえち-)さんが沖縄タイムスで紹介されていました。

クラシック・テレビ・舞台と幅広く活躍 満島ひかりら俳優に演技指導も [Yahoo!News経由沖縄タイムス]

そういえば、満島ひかりさんも上地さくらさんも同じ沖縄県出身。 カルテット DVD-BOX(オリジナルコースター4枚セット)

このドラマ、初回からずっと、登場人物の交わす会話に引き込まれながら見ているのですが、 4人が演奏するシーンでは特にチェロの満島ひかりさんがちゃんとブレスをする姿がすばらしいと思っていて、これは満島ひかりさんの演技力もあるでしょうが、指導をされた方の功績も大きいだろうと思っていました。

ドラマの中での弦楽四重奏は実際に幅広いジャンルで活動しているクァルテットパパスだというのも、 番組公式サイトでクレジットされているのですでによく知られたところ。

クラシック界でやっていくだけではない、自分独自の居場所を模索する姿は、ドラマの中のカルテットドーナツホールと重なって見える部分もあります。

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2017.03.01
Wed

リン・ハレルの"主演"映画

チェリストのリン・ハレル(73)が"主演"する映画が製作されるらしいという話を一昨年書きましたが、その映画が完成間近なようで、予告編が公開されていました。

映画の題名はその名も"Cello"で、リン・ハレル演じる老チェリストが難病ALSに冒され、家族との絆や人生を見つめ直した末に、尊厳死を選ぶというという重いテーマの短編映画のようです。

クラウドファンディングで支えられた小さなプロダクションであることや、テーマの重さなどから、一般の映画館で公開されるような映画ではないようですが、この予告編を見る限り、"俳優"としてのリン・ハレルがいい味を出しているように思いました。

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2017.01.18
Wed

ドラマ「カルテット」初回観た

松たか子、松田龍平、高橋一生、満島ひかりの4人が弦楽四重奏のカルテットを組むというTBSのドラマ「カルテット」の初回を観ました。 演奏する演技や音楽に関係した設定やセリフが、ドラマを楽しむじゃまになるほど不自然だったらいやだなと懸念していましたが、初回を観たかぎりそれほどではなく、しばらく楽しめそうだと思いました。

もちろん楽器を持ったり演奏する動きがある程度不自然なのはしかたがないとして、かなりがんばってはいる。 ちょっと感心したのは、満島ひかりさんがチェロを弾き始めるときにちゃんとブレスをしているところなどでした。

このドラマの設定でいいところは、この4人が演奏家としてコンクールや世界の舞台を目指すような若手ではなく、 おそらく一度は夢破れて挫折を味わった、若者というには少し年齢の行った4人だというところで、そんな4人の物語として見ると「共感」できそうに思いました。もちろんどう感じるかは人それぞれですが。

このドラマ、録画していなくてもTBSのサイトで1週間無料で見られるのですね。見逃した方はどうぞ。
カルテット 第1話 [TBS]

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2016.11.30
Wed

ドラマ「カルテット」

新年1月からのテレビで、カルテットの男女4人を描くドラマが始まるそうです。それも第一バイオリンが松たか子、第二バイオリンが松田龍平、ビオラが高橋一生、そしてチェロが満島ひかりさんという実力派のそろった豪華キャスト!脚本は"Woman"などの坂元裕二氏のオリジナルだそう。すでにツイッターで評判になっていたので知りました。

松たか子×満島ひかり×高橋一生×松田龍平、冬の軽井沢で四重奏! [シネマトゥデイ 16.11.30]
火曜ドラマ『カルテット』 [TBS公式]

ある日、4人は"偶然"出会った。女ふたり、男ふたり、全員30代。
4人は、夢が叶わなかった人たちである。
人生のピークに辿り着くことなく、ゆるやかな下り坂の前で立ち止まっている者たちでもある。
彼らはカルテットを組み、軽井沢でひと冬の共同生活を送ることになった。
しかし、その"偶然"には、大きな秘密が隠されていた――。

(満島ひかりさんのコメントより) …私はチェロ弾きの役ですが、正直大変です。あと3年は練習したいし、どんなことになるのか未知です。ですが、ドラマを見た方が何だか癒される作品になるといいなと思います。

カルテットという特殊な人間関係の中で4人がどんな演技を見せてくれるのか、そしてチェリストとして満島ひかりさんがどんなキャラクターを演じてくれるのかが楽しみです。

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2016.05.27
Fri

ヨーヨー・マが出演したシンプソンズが日本で放映

昨年の10月、アメリカ日曜夜のテレビ長寿アニメ番組「ザ・シンプソンズ」にヨーヨー・マが 出演したらしいという話を書きましたが[過去記事]、 その回が日本でも放映されています。

ケーブルテレビFOXチャンネルのシンプソンズ シーズン27で、 ヨーヨー・マ本人がアニメで登場して声の出演もするのは、第3話「禁煙しよう!(Puffless)」という回。すでに放送がありましたが、まだ28日(土)9:30と29日(日)18:30とに再放送があるよう。 放送は日本語字幕ですからヨーヨー・マの声も確かめられます。

ヨーヨー・マが出演するのは前半、誕生日パーティに呼ばれてチェロを弾くという設定(バッハの1番プレリュードをちょっとだけ)。 エンドロールでは番組テーマ曲をチェロで弾いています。

下は番組の1シーン。昨年10月アメリカで放映されたときの米テレビガイドのツイートより。


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2016.01.15
Fri

「愛しい人が眠るまで」

デビッド・ボウイの訃報があったばかりですが、「ハリー・ポッター」シリーズのスネイプ役で人気だったイギリスの俳優、アラン・リックマンが亡くなったとのこと。彼もまた享年69。 スネイプ役が有名ですが、「ダイ・ハード」(1988)、「ロビン・フッド」(1991)など数々の人気映画にも出演。 そして「愛しい人が眠るまで」(原題 Truly Madly Deeply 1991)[映画.com]という映画では、彼もまたチェリストの役を演じていたそうです[英ClassicFMより]。

彼が幽霊となって恋人のところに帰ってくるシーン。恋人(ジュリエット・スティーヴンソン)が思い出の曲を弾いているとチェロの音が…

愛しい人が眠るまで

Stradによると、アラン・リックマンはこの映画のためにチェロのレッスンを受け、演奏シーンでは右手だけ動かし、左手はワキの下からプロの演奏家が左手を出して撮影するなどしたとありますが、このシーンではどうだったか… そんなことを忘れさせる感動的なシーンではあります。曲は、バッハのビオラ・ダ・ガンバ・ソナタ BWV1029の2楽章アダージョ。

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2016.01.12
Tue

デビッド・ボウイとチェロ

10日、デビッド・ボウイが亡くなったとのこと。1947年生まれ、享年69。

ボウイさんは1947年、ロンドン南部のブリクストンで生まれました。13歳のときに、サクソフォンを習い始めたことをきっかけに、さまざまなバンドに所属して音楽活動を始めます。70年代には、奇抜な衣装やメイク、それに派手なパフォーマンスが話題となりました。1983年には「レッツ・ダンス」が全世界で700万枚を超える大ヒットとなり、ロックシンガーとしての地位を不動のものにし、2000年にイギリスの音楽雑誌が行ったアンケートでは「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」にも選ばれました。 また、大島渚監督の映画「戦場のメリークリスマス」にイギリス軍の少佐役として坂本龍一さんやビートたけしさんなどとも共演するなど俳優としても活躍しました。[英ロックシンガー デビッド・ボウイさん死去 NHK 16.01.11]

デビッド・ボウイのことを知ったのは、70年代のいわゆる「グラム・ロック」の旗手のひとりとしてだったか。

ところで、デビッド・ボウイがチェロを弾いている写真をイギリスのClassic FMがツイートに載せていて、その姿がまた美しかったので調べてみたら、どうやら「ハンガー」という映画(The Hunger, 1983年, トニー・スコット監督)からのカットで、この映画でデビッド・ボウイはカトリーヌ・ドヌーブ(1943-)演じる美しい吸血鬼に愛されるチェリストの役を演じていたらしい。

ハンガー [DVD] カトリーヌ・ドヌーヴ (出演), デヴィッド・ボウイ 映画の脚本家の一人によると、デビッド・ボウイはこの映画のためにチェロを練習し、バッハのカンタータの1つくらいは弾けるようになり、彼がチェロを弾くシーンでは代役を使う必要がなかったのだそうです[David Bowie News May, 2012]。

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2015.10.14
Wed

ヨーヨー・マが米人気アニメに「出演」

ヨーヨー・マが、今度はアメリカ日曜夜の人気テレビアニメ「ザ・シンプソンズ」に「出演」したそうです。 これはアメリカで25年以上にわたって放映されている長寿番組で、ヨーヨー・マが登場したのは11日に放映されたシーズン27 エピソード3 "Puffless"という回。

この回では、誕生パーティーにヨーヨー・マ本人が招かれ、 バッハの無伴奏チェロ組曲1番プレリュードを演奏するという設定。この日のエンドロールにはヨーヨー・マが演奏する番組主題歌が流れたそうです[LATimesより]。

これ、アメリカ国内ではFOXテレビ局のサイトやHuluのサイトで見ることができるらしいのですが、残念ながらアメリカ以外では視聴できないとのこと。下はアメリカのTVガイドのツイートにあった1カット。

日本でたとえるなら、「サザエさん」にゲスト出演して主題歌も演奏してしまったようなものでしょうか…そう考えると、ヨーヨー・マのアメリカにおける知名度・人気がうかがえようというものです。

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2015.10.01
Thu

リン・ハレルが映画主役デビュー

リン・ハレル(71)が映画の主役でデビューしそうです。 実際のハレル自身と同じチェロの老巨匠が主役の自主製作映画で、そのタイトルもそのものずばりの"Cello"。 リン・ハレルがフェースブックのページで明らかにしていました。

ストーリーは、難病ALSに苦しむチェロの巨匠が、家族とのつながりや人生の意味について見つめ直すという、アメリカのAngie Suさんというかたの監督・脚本作品。 映画やドラマに出てくるチェリストというのは、よく病気だったり生と死の境に立ったりすることが多いのですが、これもまたその一つ。

現在この映画の製作資金をクラウドファンディングのサイトで募金中で、目標は4万ドル。 一口10ドルからで、25ドルなら字幕に名前、1,000ドル出すと監督やリン・ハレルらと一緒のディナーに招待してもらえるらしいです。 たくさん資金が集まって映画が完成するのを楽しみに待ちたいと思います。

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