2017.03.22
Wed

楽器ケースに入れるもの

バイオリンの情報サイトViolin Channelに、バイオリンのパールマン、チェロのイッサーリスら弦楽器奏者30人余りに楽器ケースの中に入れているものをたずねてみた、という記事が載っていました。→“What Essentials Do You Keep in Your Instrument Case?” [Violin Channel 17.03.16]

これによると、楽器と弓(複数)、松脂、スペアの弦…までは当然ですが、以下多かった順に挙げると、まずミュート。これは練習用ミュートも。旅先のホテルで練習することも多いプロならではでしょうか。それに爪切り鉛筆、あとは楽器や弦を拭く布、楽譜、ダンピットなど加湿器具、家族の写真、常備薬…など。

パスポートを楽器ケースに入れているという人も複数いました。旅先でも楽器ケースさえ盗られなければ生きていける…ということでしょうか。 あまり考えたくないことですが、万一盗難や紛失といったとき、身元の分かるもの(名刺1枚でも)が入っていると発見の助けになるということはあるかも知れません。

逆に、だれも挙げている人がいなくて意外だったのがチューナーとメトロノーム。いらないんでしょうか。

これで思い出したのですが、以前、エマーソン弦楽四重奏団のチェロ奏者(当時)、デヴィッド・フィンケル氏が彼の動画シリーズでチェロケースの中身を披露してくれていました。 フィンケル氏のチェロケースにはチューナー、メトロノーム、それに練習を区切るためのタイマーまで。

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2016.03.25
Fri

デヴィッド・フィンケルの室内楽マスタークラス

元エマーソン弦楽四重奏団のチェリスト、デヴィッド・フィンケル氏が22日にジュリアード音楽院で行った 室内楽のマスタークラスの様子が、medici.tvのサイトで見られます。

MASTER CLASS WITH DAVID FINCKEL [medici.tv]

ブラームスのピアノ四重奏第1番Op.25の1楽章、ドビュッシーの弦楽四重奏Op.10の3楽章、 ブラームスの弦楽四重奏第2番Op51-2の1楽章、ベートーヴェンの弦楽四重奏第8番Op59-2の2楽章...という4組が各30分ずつの計約2時間ほど。

私は残念ながらまだやる機会がない曲ばかりですが、後でゆっくり見たいと思います。

フィンケル氏は、エマーソン弦楽四重奏団を3年前に退団するまで34年間に渡ってチェリストとしてつとめてきた方。 また、フィンケル氏がYouTubeに投稿しつづけた100本の動画からなるCello Talkシリーズ[過去記事]は、チェロを学ぶアマチュアにも大変ためになる内容でした。

このオンデマンド・ビデオはmedici.tvがジュリアード音楽院と提携して配信したもの。 medici.tvは、昨年開かれた第15回チャイコフスキー・コンクールもインターネットで独占配信するなど、このところクラシック音楽分野のコンテンツを増やすことに大変積極的なので、メールアドレスの登録(無料)をしておいて損はないかも。

下はマスタークラスからの抜粋。

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2014.08.30
Sat

あのカルテットも氷水

ソロ・チェリストオーケストラと来たら弦楽四重奏団も…あのエマーソン弦楽四重奏団のバイオリン、ユージン・ドラッカー氏もALSアイス・バケツ・チャレンジ。

ドラッカー氏もバイオリニストだった父親をALSで亡くしているのだそうで、こうして見てくると、ALSってたくさんの方がかかっている病気なんですね…

ドラッカー氏の次の指名が、同じエマーソン弦楽四重奏団のビオラのローレンス・ダットン氏、それにチェロのポール・ワトキンス氏、それからピアノのエマニュエル・アックス!カルテットのもう一人のバイオリン、フィリップ・セッツァー氏を指名しなかったのは、同じカルテットのバイオリン同士の「微妙な人間関係」というものでありましょうか。

なお、昨年までエマーソン弦楽四重奏団のチェロ奏者だったデヴィッド・フィンケル氏は、ここでは指名されていませんが、 イギリスのバイオリン奏者ダニエル・ホープに指名されていました。ホープ氏に氷水をかけているのは、メゾソプラノのアンネ=ゾフィー・フォン・オッター。フィンケル氏がチャレンジを受けたかどうか、まだわかっていません。

ドラッカー氏の裸の動画だけでは申し訳ないので、エマーソン弦楽四重奏団の紹介ビデオ。

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2014.05.13
Tue

フィンケル氏のコラム

元エマーソン弦楽四重奏団のチェリスト、デヴィッド・フィンケル氏がニューヨークタイムズのビジネス欄で。よくある飛行機でのチェロのトラブルですが、時々こうしてチェロのことを世間に知ってもらうことは大切かも。

I’m a Cellist, Not a Teenage Mutant Ninja Turtle [New York Times - Business 14.05.12]

...あるコンサートのためにエマーソン弦楽四重奏団のメンバーといっしょにベルリン行きの便に乗ろうとしていたときのこと。 わたしはチェロのためのもう一席のチケットを持っていたが、どうしたことか空港職員は頑としてわたしがチェロを持って乗り込むのを認めなかった。 ドイツ語で抗議しようとしたが、どうにも埒があかなかった。 カルテットの他のメンバーはすでに搭乗している。 ゲートを離れていく飛行機を見ながら、わたしはチェロのいないカルテットはどんな音を奏でることになるだろうと想像するしかなかった。 実に苛立たしく、腹立たしかった。

数分後、飛行機がゲートに戻ってくるのが見え、わたしの名前が呼ばれた。 どうやら乗務員がわたしの扱われ方が不当だと感じて、戻ってわたしを乗せるべきだと機長に申し出たらしい。 その乗務員はたまたま、室内楽とわれわれのカルテットのファンだった。

われわれはファーストクラスに移され、シャンパンが出された。 こんなことは初めてだった。 言うまでもなくわたしとわたしのチェロは無事ベルリンに着き、カルテットはコンサートですばらしい音を奏でることができたのだった。[※拙訳]

ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第12番「アメリカ」、シューベルト:第14番「死と乙女」
エマーソン弦楽四重奏団

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2013.09.04
Wed

練習を効率的にする10の簡単な方法

アメリカのラジオ局NPRのクラシック音楽ブログに「あなたの練習を効率的にする10の簡単な方法(10 Easy Ways To Optimize Your Music Practice)」という記事があって、面白いと思ったので抄訳してみました。

1. 練習場所を決めよう
リビングの隅でもどこでも決まった場所に行くことが、さあやろう、という心の準備になる。

2. 道具は全部手の届くところに置こう
ここでデヴィッド・フィンケル氏のチェロレッスンビデオシリーズにあったビデオの紹介。フィンケル氏の練習室。

忘れがちなのが、楽譜に書き込むための鉛筆と消しゴム。練習の途中で取りに行くようでは時間のムダ。

3. テクノロジーの助けを借りよう
チューナー、メトロノーム、時計。携帯のアプリでも足りる。

4. きょうやることを決めてから練習しよう
きょうは何を練習するんだっけ?次のレッスンまでにどうしなさいと先生に言われたっけ? ...練習の前にきょうのゴールは何か考えてみよう。

5. 運動のように練習を計画しよう
音階練習でウォームアップして、最後は慣れた曲でクールダウンするなど。

6. 長く、でなく賢く練習しよう
人が集中できる時間には限りがある。具体的な目標があれば短い時間で多くのことを達成できる。もし弾けないところが2小節あったら、5分あるいは10分だけ時間を決めて、ゆっくり弾いたり、逆から弾いたり、リズムを変えて弾いたり、もっと細かく区切ったりしてみよう。それでもだめなら明日またやろう。そうすると次やるときには前ほどは難しくなくなっているはず。

[このような練習方法についてはやはりデヴィッド・フィンケル氏のレッスンビデオシリーズにあり、前に触れたことがあります。]

7. いつも最初から練習するのはやめよう
上で言った通り、人が集中できる時間には限りがある。いつも弾いてうまくなった曲の出だしを弾くのは気持ちがいいかも知れないが、時間とエネルギーの浪費かも知れない。

8. 肉体的に追い込んでみよう
人は難しいことをやるとき同時に肉体的な負荷をかけると新しい神経回路が生じやすいことがわかっている。同じ箇所を片足立ちしながら、あるいは歩きながら弾いてみよう。

[チェロの場合は「片足立ち」や「歩きながら」は難しいでしょうが…。それで思いついたのですが、個人的な経験で、ふだんより硬くて座り心地の悪い椅子で弾いたときのことはよく覚えているような気がします(少し違うかな?)。]

9. 楽器がないときの練習もしてみよう
運動選手がイメージトレーニングをするのと同じように、楽器がないときにも楽譜を読んでみる。いつも楽譜を持ち歩いて、あいた時間にながめてみよう。

10. がんばったら自分にごほうびをあげよう
人はいいことがあったときの行動を習慣化しやすい。

[練習の後のビール、みたいなことですかね。]

原文: 10 Easy Ways To Optimize Your Music Practice [NPR Classical 13.09.03]

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2013.05.18
Sat

ラストコンサート

エマーソン弦楽四重奏団のチェリストを34年間に渡りつとめてきたデヴィッド・フィンケル氏(61)の、 エマーソン弦楽四重奏団メンバーとしての最後のコンサートが11日、ワシントンDCで開かれたのだそうで、そのコンサートにいたるまでの一週間の様子がフィンケル氏のブログにアップされていました。

弦楽四重奏団のチェリストとしての最後の曲は、フィンケル氏に替わる新しいチェリスト、ポール・ワトキンス氏(42)を加えた5人でのシューベルトの弦楽五重奏ハ長調D.956だったのだそう(この曲は、エマーソン弦楽四重奏団にロストロポーヴィチが加わって収録したCDがある)。 Schubert: String Quintet エマーソン弦楽四重奏らしくチェロの二人が大きめの演奏台に仲良く並び、あとのメンバーは立って演奏している写真もありました。

ブログには、この曲の演奏前に行われたフィンケル氏のあいさつについても書かれていましたが、主催者、聴衆、メンバーに感謝を述べるだけの簡単なもので、 これはワシントンポストの記事では「いかにもエマーソン弦楽四重奏団らしい、短くしゃれたあいさつだった」(It was a short and classy speech, and typical of the Emerson aesthetic.)と評されていました。

34年間もつとめてきた役割をおりるとき、どんな思いが去来するものでしょうね…。

ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲全集 東京クヮルテット ちょうど今週、もう一つの世界的な弦楽四重奏団、東京クヮルテットが44年間の歴史を閉じる、その日本でのラストコンサートが行われているのだそうで、東京クヮルテットの最後のプログラム曲はベートーベンの弦楽四重奏曲第14番Op.131とのこと。これは近く日本でも公開される映画「25年目の弦楽四重奏」(A Late Quartet)の物語上のラストコンサートで演奏される曲でもあり、映画を見て東京クヮルテットのことに思いを馳せる人も多いだろうと思います。

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2013.03.16
Sat

ベートーベンのチェロソナタ2番

いま弾いていてレッスンで教わっているベートーベンのチェロソナタ第2番(Op.5-2)。デヴィッド・フィンケル氏の演奏で。ピアノは奥さんのウー・ハンさん。

05:15までがアダージョで、00:52からの旋律が美しい。続くアレグロでは06:09からのピアノとの掛け合いのところが、弾いていても好きなところ。手元の楽譜ではここまでが長い1楽章。

2楽章ロンド。楽しい旋律。チェロの見せ場は、02:36からの約1分間あたりか。

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2013.03.14
Thu

フィンケル氏のコラム

エマーソン弦楽四重奏団で34年間に渡りチェロ奏者をつとめ、今シーズンを最後に退団するデヴィッド・フィンケル氏(61)がアメリカのニュース・ブログサイト、ハフィントン・ポスト(Huffington Post)にコラムを担当しているのを見つけました。ハフィントン・ポストはアメリカ最大級のニュースサイトで、この5月には日本版が朝日新聞との合弁で立ち上がるというのが最近ちょっと話題。

フィンケル氏のコラムは、去年の11月以来、連載すでに3本目で、長いキャリアから退くことを発表してからの思いを綴っています。

Vanishing Rituals [David Finckel, Huffington Post 13.03.12] First Choice: Octet Op. 20/String Quartet Op. 80 [Import]エマーソン弦楽四重奏団

弦楽四重奏団のふだんの生活がどんなものかについて、可笑しかったのは、ソロ奏者や大勢で移動するオーケストラ奏者と違って、タクシー1台しかあてがわれなかった時には4人が楽器と荷物と一緒に乗り込まなければならない(ひとりは後部座席の真ん中に座り、後ろの3人のヒザの上にはチェロケース…)というような話。

カルテットとしての活動から退くにあたって、3人の仲間や関係者、ファンとの別れもさることながら、 弦楽四重奏の名曲の数々、モーツァルト「不協和音」冒頭のC、ベートーベン「ラズモフスキー」のソロ、ショスタコーヴィチ12番の冒頭の12音…をもう弾くことがないのだ、という思いのほうが強く胸に迫るようです[Long Goodbye 12.11.08]。

フィンケル氏は、YouTubeの動画シリーズを見てもわかるように、話も巧みで多才な人で、このようにインターネット上のサイトの文章でも楽しませてくれたらうれしいです。

***

そういえば、昨年11月廃刊になった弦楽専門誌ストリングの編集者の方たちが新たに立ち上げた情報サイト、アッコルド(a cordes)が昨日プレオープンしましたね。

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2012.12.09
Sun

モスクワのフィンケル氏と弓毛の角度の問題

先日書いた弓毛の面の使い方について、100本の動画からなるCelloTalkシリーズのデヴィッド・フィンケル氏は何か言ってなかったかと思っていたら、ちょうどフィンケル氏はエマーソン弦楽四重奏団のチェロ奏者として最後のツアーでモスクワを訪問したようすをブログにアップしていました。

ロシアに入国するにあたって、先日のフランクフルト空港税関でバイオリンが押収された事件の影響で、音楽家たちの間にも気をつけようという空気が広がっているのをうかがわせる記述も。

... There have been recent stories of musicians not having had the proper paperwork and going through nightmares, so we were all well prepared. I am thankful every day that I have a crackerjack staff who takes care of most of the work for me; I don’t know how other musicians manage to find the time. ...

寒そうなモスクワで、故ロストロポーヴィチの銅像とお墓を訪れたようすも写真つきで[本文]。

ところで、CelloTalkシリーズをちょっと見直してみた限りでは、フィンケル氏は弓毛の面の角度について特に取り上げては話していないように思えました。代わりにフィンケル氏が時間をよく割いていたのが、弓の位置(元、中、先)の使い分け。

数々の動画を見ると、フィンケル氏は自然なボウイングをする「結果として」、あるていど弓毛の面を傾けているように見えました。ただし弓先に行ったときにも音の強さを保つために、弓毛の面をフラットに当てるテクニックについて、ドボルザークの協奏曲などを例に実演つきで話しているビデオがありました。

追記: コメントでたこすけさんが書いてくれたように、いきなりフィンケル氏の顔がアップで映るのでびっくりしないように注意!

タグ : ロストロポーヴィチ  デヴィッド・フィンケル 

2012.09.17
Mon

フィンケル氏の演奏

エマーソン弦楽四重奏団のチェロ奏者を2012-13シーズンで退くことが決まっている、デヴィッド・フィンケル氏のYouTubeのチャンネルで、このところフィンケル氏の演奏動画がまとめてアップされています。ベートーベンのチェロソナタが1番から5番まで全曲と、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲1番、それにメンデルスゾーンのチェロソナタ2番!今ちょうどこのメンデルスゾーンのソナタを弾いているところなので、うれしくなりました。下はその1楽章。


タグ : デヴィッド・フィンケル 

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