2017.03.22
Wed

楽器ケースに入れるもの

バイオリンの情報サイトViolin Channelに、バイオリンのパールマン、チェロのイッサーリスら弦楽器奏者30人余りに楽器ケースの中に入れているものをたずねてみた、という記事が載っていました。→“What Essentials Do You Keep in Your Instrument Case?” [Violin Channel 17.03.16]

これによると、楽器と弓(複数)、松脂、スペアの弦…までは当然ですが、以下多かった順に挙げると、まずミュート。これは練習用ミュートも。旅先のホテルで練習することも多いプロならではでしょうか。それに爪切り鉛筆、あとは楽器や弦を拭く布、楽譜、ダンピットなど加湿器具、家族の写真、常備薬…など。

パスポートを楽器ケースに入れているという人も複数いました。旅先でも楽器ケースさえ盗られなければ生きていける…ということでしょうか。 あまり考えたくないことですが、万一盗難や紛失といったとき、身元の分かるもの(名刺1枚でも)が入っていると発見の助けになるということはあるかも知れません。

逆に、だれも挙げている人がいなくて意外だったのがチューナーとメトロノーム。いらないんでしょうか。

これで思い出したのですが、以前、エマーソン弦楽四重奏団のチェロ奏者(当時)、デヴィッド・フィンケル氏が彼の動画シリーズでチェロケースの中身を披露してくれていました。 フィンケル氏のチェロケースにはチューナー、メトロノーム、それに練習を区切るためのタイマーまで。

タグ : チェロ道具  デヴィッド・フィンケル 

2017.02.20
Mon

チェロケース新調

初めて楽器を買ったときから10年間使っていたチェロケースをついに買い替えた。

これまで使っていた、買った時は白かったチェロケースは、年を経る毎に少しずつ変色してクリーム色を帯びてきていた。 それも一様に変色すればまだしも、近寄って見ると場所によって変色の度合いがまちまちで「まだら」になってきたのが気になっていた。以前、酔ってコンクリートの壁にぶつけてできたキズ(それでも楽器は無事だった)も隠しようがなくなってきた。

そういうところを、年輩の方は「年季」という言葉で評してくれたりするものだが、若いチェロ仲間は「なんかきたなくなりましたね」とはっきり言ってくれたりする。

チェロケースを新しくするに当たって、重さは軽いのに越したことはないが、まだそれが最重要というほどではない。 頑丈なのにも越したことはないが、演奏のために飛行機に乗って遠くに行くようなこともあまりありそうにない…

チェロ仲間の中には、いいものを少しでも安くということで海外のサイトから直接購入した人もいるけど(参考:葉山ポレポレ日記)、万一のトラブルがあったらという不安と闘うのは苦手。やはり店頭で実物を見て、自分の楽器を入れてみて、店員さんに話を聞いてから買いたい… 170220.jpg

というわけで、新しいチェロケースはちょうど安くなっていた中国製のカーボンのものにした。色はこんな感じ。近くで見かけたら声でもかけてください。

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2016.10.06
Thu

ジャクリーヌ・デュ=プレの弓が競売に(追記あり)

イギリスの伝説的なチェリスト、ジャクリーヌ・デュ=プレ(1945-1987)が使ったチェロ弓が今月、弦楽器専門のオークションハウスTarisioで競売に出されるそうです[Stradより]。 Sound of Jacqueline Du Pre Box set

この弓は、イギリスの製作者ジェームス・タッブスが製作し、デュ=プレが保有していた弓で、ペルナンブーコの弓のチップとスクリューのところに美しい銀の細工が施されており、製作者の刻印のある専用の木箱の内側には、デュ=プレの名前と住所の手書きが見えます(実物の写真はTarisioで)。

ちょっと驚くのは、重さが87.5グラムもあるのだそうで、ふつうチェロ弓の重さは75グラムくらいではないかと思いますが、デュ=プレは90グラムくらいの重い弓を好んで使っていたのだそうです。 弓の重さは実測値でなく持った感覚と言われますが、それにしても90グラムというのは重い。それでいてあのダイナミックな演奏をしたわけですから…。

(ちなみに、この機会に自分の弓の重さを量ってみたら、77グラムほどでした)

この弓の落札見込み価格は、2万~3万英ポンド(約264万~396万円)とのこと。 この値段は、チェロ弓としては決して破格というほどではないし、あのジャクリーヌ・デュ=プレが使った弓にしては、 ビートルズやエルビス・プレスリーにゆかりのある品々なら数億円で取引されたりすることを考えると、目を疑うほど安いといえるのではないでしょうか?…

オークションは今月11日から24日までTarisioで行われるそうです。

[追記10.14] 11日からオークションが始まっているので見てみたら、このチェロ弓はオークションから取り下げられていた!取り下げの理由についてTarisioは「この弓が信頼できる筋からのものであることは間違いないが、さらに調査が必要な新たな情報がもたらされたため」と。どうやらデュ=プレがこの弓を入手し保有していた経緯が曖昧なようで、もしかしたら落札見込み価格が妙に控えめだったのもそのあたりが原因だったのかも知れないという気がしてきました。

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2015.10.23
Fri

弓調整

来月のオーケストラ本番を前に今週、弓の毛替えと楽器の点検をしてもらった。

弓を手に取った職人さんがすぐに、弓に本来ではない反りがあると言う。 毎日手に取っていても、その場で改めて見てみても全くわからなかった。ごくわずかなものらしい。

職人さんが言うには、この反りのせいで弓先が駒方向に流れる力が働いていたはずだという。 実際にはまっすぐ弾くために右手で支えていたはずで、そのぶん無駄な力が入ってはずだと。

どのような反りがあると弓先が流れる力が働くのか、にわかには理解できなかったが(今もまだよく理解できてない)、指摘された問題には思い当たるところがあって、他の弓で弾かせてもらったときに比べると、自分の弓は弓先が重いのではないかと思っていた。 ただ、ほんのわずかのことだし、自分の技量やその日の調子によるものなのかも知れない、 テニスのラケットにもトップヘビーとトップライトとがあってそれぞれに一長一短や好みがあるようなものかも知れないと思って、あまり気にしないようにしていた。

職人さんが測りに乗せてみると、とくに弓先が重いことははないという。 一日預ければ調整できるというのでお願いすることにした。 おそらく熱や力を加える、あまり時間は掛からなくとも微妙な作業だったのではないかと思う。

調整してもらった弓で弾いてみると、確かに弓先が軽くなった気がした。 実際の効果はもう少し弾き続けてみないとよくわからないが、何しろ毛替えをしてもらったばかりでもあり、楽器も健康であることがわかり、とにかく今のところ大変調子がいい。 bow.jpg

右が現在の弓。調整前は、極端に言えば "(" のような方向にわずかな反りがあったのではないかと思う。

****

実は今回、初めての弦楽器店を訪ねた。 従来お世話になっていた楽器店も良くしてくれて(購入した楽器店はまた別)大きな不満はなかったのだが、 電車を乗り換えなければならなかったし、職人さんとあまり直接話すことができなかった。職人の高い技術を提供することと接客との間で、お店ごとにそれぞれの考え方があるのだと思う。

今回の弦楽器店は、そう遠くないところにあって、ベテランの職人さんが直接説明してくれたり相談できたりするところに安心感があった。

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2015.05.26
Tue

チェロ立ち弾きストラップの解説動画

ヨーヨー・マ率いるシルクロード・アンサンブルのもう一人のチェリスト、マイク・ブロック氏が、チェロを立って歩きながら弾けるストラップを考案して売り出すという話を以前書きましたが、このストラップの装着方法をブロック氏が解説する動画が公開されていました。

これを見ると、チェロを傷めずに演奏姿勢をとれるよう、細かな配慮がされているのがうかがえます。ペグボックスを守る部品や、ネックに結び付ける部品など。胸当てクッションはチェロを立って演奏する態勢をキープするのに必要不可欠でしょう(ただ、お腹のところに“天然のクッション”がある方は、あまり必要ないかも?)。

こうした工夫は当然、ブロック氏が商品化するいじょう特許か何か申請しているでしょうが、同じような企て(チェロ立ち弾き)をたくらむ人には参考になるでしょうね。

Block Strap http://www.CelloStrap.com

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2015.03.13
Fri

立って歩きながらチェロが弾けるストラップ

ヨーヨー・マが率いるシルクロード・アンサンブルのもう一人のチェリストでもあるマイク・ブロック氏が、こんなものをBlock Strapと称して売り出すらしいです。

ストラップの端をエンドピンとペグボックスのところとに付けて、肩に掛けられるようにしたよう。

ブロック氏はこのストラップを、今月ソルトレークシティーで開催されるASTA(全米弦楽器指導者協会)の全国大会会場で展示するそうで、すでに上のサイトで予約注文も受け付けているそうです。価格は119ドル。

あればいいな、と思いつく人は多いと思いますが、本当にやってしまう人がいるものですね。

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2014.12.12
Fri

新しいカーボンチェロのメーカー

また新しくカーボンファイバー製のチェロのメーカーがあるのを見つけました。ザルツブルグのRicci Carbon Instrumentsという会社で、ここのカーボンファイバー・チェロをすでにあのThe Piano Guysも使っているそう。

カーボンファイバー製のバイオリン・ビオラ・チェロ・コントラバスがあって、チェロが7,990ユーロ(約118万円)と他のメーカーに比べてやや値段がお高めなのですが、特徴的なのは、真っ黒なカーボンチェロのほかに、カーボンなのに木目調のチェロもあること。プロのオーケストラでは、いかにもカーボンと判る楽器だと使わせてもらえない、という要求に応えたもののようです。

カーボンファイバーのチェロは、あの黒いボディがカッコいいと思っていたのですが、そういう要求もあるのですね…。あくまで「ちょっと変わったセカンド楽器」だった時代から、だんだん「メインの座」も狙う存在になってきたということでしょうか?…

Ricci社のチェロを使ったラストレリ・チェロカルテットの演奏で、ピアソラの「オブリビオン」。そもそもこの動画を見つけたことがきっかけでした。

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2014.06.14
Sat

楽器選びについてアルバン・ゲルハルトが語る

ドイツのチェリスト、アルバン・ゲルハルトが、楽器選びの難しさについて語っていました。

HOW TO BUY AN INSTRUMENT: Alban Gerhardt [Amati 14.06.13]

楽器選びが難しいのは、1つには楽器を同じ環境で比べるのが実質的には不可能なこと。
2つめには、楽器の音を、弾いている自分の耳で聴いても判断できないし、そのとき周りにいる人(楽器を売りたい人を含む)の褒め言葉は信用できないこと…できればよく乾燥した部屋でピアニストに伴奏してもらい、ブラームスのソナタを弾くところを信用できる友だちに聞いてもらうといいでしょう、と言ってます。 Casals Encores [CD, Import]
Alban Gerhardt |

結局のところ、自分に完璧にフィットする理想の楽器というものは存在せず、妥協・適応しないといけない、というのが彼の考え方のよう。

アルバン・ゲルハルトが、ベルリンフィルのバイオリン奏者だった父親から聞いたという話…ベルリンフィルと共演しに来たバイオリンのダヴィッド・オイストラフ(1908-1974)が、団員のバイオリンを手に取って弾いてみるとすばらしい音がする、それならとベルリンフィルの団員が次々に自分の楽器をオイストラフに渡すと、どの楽器も同じようにすばらしい音がした…結局は腕、練習だ、ということのようです。

タグ : アルバン・ゲルハルト  チェロ道具 

2014.02.27
Thu

あのふたりがサイレントチェロのPR

2 CELLOSのふたりがヤマハの公式YouTubeチャンネルでサイレントチェロ(TM)をPR。そりゃ、このふたりに宣伝してもらわなきゃね。

英語版(字幕なし)はこちら

このふたりが出て来たとき、自分もサイレントチェロを持っていたことをもちろん思い出しましたけど、このふたりが弾くとまるで別物ですよね。

タグ : チェロ道具  2CELLOS   

2013.11.03
Sun

目の錯覚

面白いと評判になっていた英国ホンダのコマーシャル。

cello shaped fiberglass violin case

この後半(40秒あたり)の楽器ケースを小道具に使ったトリックを見て、以前チェロケースそっくりのバイオリンケースがあると友だちに教わったのを思い出しました[米国Prodigy Instrumentsより。写真も]。もちろんカーボンファイバー製で、バイオリン用が179ドル、ビオラ用が249ドル。

写真にうつっている女性が、チェロを軽々と背負えるほど大柄に見えたら、それは目の錯覚。

タグ : チェロ道具 

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