2017.06.07
Wed

2CELLOSの生放送中のハプニング

世界ツアー中のクロアチアのチェロ二人組 2Cellosは6日朝、ドイツZDFの朝の情報番組 Morgenmagazin に出演して生演奏したところ…

番組ツイッター「チェロが突然ストライキを起こしてしまった」。駒が飛んだんですね。

そこでステパン・ハウザーが即興でバッハ無伴奏1番プレリュードを演奏…

スコア
2CELLOS 激しい演奏でどちらかのチェロを調整する必要が出たとき、もう片方がバッハを弾いて間をもたせる…というシーンは来日公演のときにもあった気がします。 常に世界をツアーしている彼らのこと、さすがにハプニングにも慣れたものですね。2cellos_score.jpg

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2017.06.02
Fri

コンクールで弦が切れるハプニング

昨夜のエリザベート王妃コンクール・チェロ部門ファイナル4日目、日本の岡本侑也さんの前に演奏した韓国のJeong Hyoun Cristine Leeさんが1曲目の課題曲、細川俊夫"Sublimation(昇華)"の演奏中、弦が切れるハプニング…

でも、指揮のステファヌ・ドゥネーヴのあたたかい配慮もあって、会場は和やかな雰囲気に。

このようすは当日のライブ映像では開始17分から25分くらいの間に映っていましたが、中断中、弦が切れる瞬間のリプレイ映像をまるでスポーツ中継のように繰り返し流していました。 Cristine Leeさんは舞台袖に下がって弦を張り替えると、約7分後に大きな拍手を受けながら笑顔で登場。もう一度最初から弾きなおしていました。

このハプニングは、審査にはまったく影響なかったのではないかと思いますし、かえってCristine Leeさんは多くの聴衆の心をつかんだような気がします。

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2017.04.17
Mon

ライブ放送中にカップル破局を発表

イギリスの人気バイオリニスト、ニコラ・ベネデッティ(29)とドイツ生まれのチェリスト、レオナルト・エルシェンブロイヒ(32)は、音楽の上でも私生活の上でもパートナーとして知られていたところ、今月6日、フェースブック上でのライブ中継中、視聴者からの質問に答えて「もう付き合っていない」と公表したそうです。イギリスの大衆紙デイリーメール紙の記事にもなっていました。

このライブ中継の動画:

問題の質問は18分過ぎで、
「付き合っている人と演奏したりツアーしたりするのはどんなかんじ?」という質問に対して
「もう付き合っていないけど、見ての通りいい友だちだし、ツアーも続ける」との答え。
ベネデッティのほうは割合あっけらかんとしていますが、エルシェンブロイヒのほうは少し表情が固いようにも見えます...

エルシェンブロイヒは一緒に暮らしていたロンドンを離れ、すでにベルリンに移り住んでいるそう。

音楽家のカップルがくっついたり離れたりといったことは、普通はファンの間でひそひそと静かに広がるものですが、こうしてオープンに世界が同時に知ってしまうのが、今の時代らしい、というところでしょうか。

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2017.04.12
Wed

チェリストも飛行機から降ろされる

アメリカでユナイテッド航空が定員超過で乗客の一人を無理やり引きずり降ろしたことがニュースになりましたが、 その少し前、やはりアメリカで、チェリストがアメリカン航空の国内便から降ろされたことが──ユナイテッド航空の件に比べれば小さな──ニュースになっていました[abcnews 17.04.05]。

このチェリストは演奏家でチェロ教室も主宰するジョン・カボフ氏(46)で、4日ワシントンD.C.からシカゴに仕事のため、チェロの席も購入してアメリカン航空に搭乗したところ、チェロが座席に固定できず床に着いてしまうため危険だというのを理由に飛行機から降ろされてしまったのだそうです。カボフ氏はしぶしぶ従うとすぐに自分のフェースブックページに、起こったことを説明する自撮りの動画をアップしたので、 メディアが取り上げることになったようです。

どうやら乗務員が、延長ベルトを使えば座席にチェロを固定できることを知らなかったよう。

アメリカン航空はすぐに謝罪し、カボフ氏は次のシカゴ行きの便に乗ることができ、チェロの席の代金150ドルを全額払い戻ししてもらったのだそうです。

飛行機の安全な運航には色々事情があることは理解できますが、搭乗した後に乗客を降ろすというのはまずその時点で、相当まずい対応(あるいは「よほどのこと」か)だと言えるでしょうね。

それにしても、カボフ氏はこのアメリカン航空の件で飛行機でのチェロの扱いについて世に広く知らしめようとしていたのに、数日後に起こったユナイテッド航空の件ですっかりかすんでしまって、今ごろ複雑な心境なのではないかと思います…

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2017.04.02
Sun

ヨーヨー・マと首席チェロ奏者が乱闘...

4月1日、ヒューストン交響楽団が発表したところによると、世界的チェリストのヨーヨー・マと同楽団が今年2月に共演した際、同楽団の首席チェロ奏者ブリントン・アヴリル=スミス氏とヨーヨー・マとが乱闘に及んでいたことがわかった…

yoyoma-smith.jpg

原因は、ヨーヨー・マの使うモンタニアーナ1733年のチェロ "Petunia"をめぐる「三角関係」で、 スミス氏が楽屋にあった"Petunia"と自分の楽器をこっそり入れ替えたことにヨーヨー・マが気づいて口論に… スミス氏は後に謝罪し、チェロはヨーヨー・マのもとに返された…とのこと。 ヒューストン交響楽団の公式発表はこちら

ヒューストン交響楽団、なかなかやりますね。

(※追記: Petuniaというとヨーヨー・マが1999年、ニューヨークでタクシーに忘れて有名になったチェロでもありますね)

スミス氏の名誉のために、彼の演奏でポンセ「エストレリータ」。ハイフェッツのバイオリン編曲(Fis-dur)に忠実に弾いていると思われます。

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2017.02.16
Thu

ゴフリラーのネックが壊れたとき

アメリカのチェリスト、マット・ハイモヴィッツ氏(46)が今月2日、誤って愛用のゴフリラーのチェロを壊してしまったときの苦い経験を米Strings誌のインタビュー記事で語っていました。

今月2日、カナダのモントリオールで若手チェリストにレッスンをしていたときのこと。スコアを見ようと立ちあがったハイモヴィッツ氏は、ゴフリラー1710年作のチェロを手にしたまま体のバランスをくずしてしまった…

このときハイモヴィッツの氏の頭の中では、とっさにこのままチェロの上に倒れ込むか?それともチェロを投げ出すか?の二者択一をしなければと考えたのだそう。 ハイモヴィッツ氏がしたのは後者で、投げ出されたチェロはネック部分が外れてしまったものの、もしチェロの上に倒れ込んでいたらチェロがバラバラに壊れていただろうとのこと。

その直後のハイモヴィッツ氏のFacebookの投稿。

もちろんハイモヴィッツ氏は大いにショックを受けるのですが、レッスンは最後までやり終え、ウィスキーを2杯ほどあおると、少し胸の傷みが和らいだのだそう…

その後、ゴフリラーのチェロはニューヨークの工房で半年間かけて修理されることになり、その間に使う代わりの楽器も見つかったのだそうです。

楽器の価値がだいぶ違うとはいえ、チェロを持って体のバランスを崩した瞬間の心の動きが、とてもよくわかる気がしました…気をつけないといけません。

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2016.08.26
Fri

トルルス・モルクが休演

Cello Concertos Truls Mork

イギリスのBBCプロムスで25日、ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番を弾く予定だったノルウェーのチェリスト、トルルス・モルク(55)が、当日になって「病気」のため休演。代わりにロシアのアレクセイ・スタドラーがソリストをつとめて公演は行われたそうです。

病気の詳細はわかりませんが、スティーブン・イッサーリスはもう少し事情を知っているのか「高熱にやられて気の毒なモルク」とツイート。

トルルス・モルクは、2009年から2010年にかけて感染症が原因で演奏活動を休んだり、 復帰後もスキー中のケガで休演したりといったことがあり、すばらしいチェリストなのに不運が相次ぐチェリスト、ということで以前から気になっていました。

昨年10月来日してN響と共演した(R.シュトラウスの交響詩「ドン・キホーテ」)ときには問題なかったようですが、 今年に入って6月のノルウェーでのハイドンのチェロ協奏曲第1番の公演は、やはり病気を理由に休演になり、 アルバン・ゲルハルトが代演していました。

トルルス・モルクの今後が心配です。

(しかし、急遽休演というときでも代演する人が見つかるものなんですね。日頃から横のつながりがだいじ、ということでしょうか…)

25日、ロイヤル・アルバートホールでアレクセイ・スタドラーが急遽代演したショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番の演奏はこちらの20分過ぎから。 アンコールはバッハの無伴奏組曲2番プレリュードサラバンド[コメントで指摘いただいて訂正。感謝!]。演奏はヴァシリー・ペトレンコ指揮のロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団。

[追記] スタドラーは当日午後2時半にベルリン発、3時半ロンドン・ヒースロー着の飛行機に乗り、そのまま会場のロイヤル・アルバート・ホールに入り、リハーサルした後、7時半からの本番に臨んだのだそう[スタドラーのフェースブック, Slippediscなどより]。正に綱渡り…。

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2016.05.29
Sun

アップボウのハプニング

室内楽コンサート本番中のチェリストの失敗…今年4月13日、パリのルーヴル美術館オーデトリアムでの室内楽コンサートでドホナーニの弦楽三重奏のためのセレナードOp.10を演奏していたときのこと。

これだけならふつうのチェリストが人生に一度くらいは経験することかも知れませんが、これはコンクール優勝歴もあり、すでに国際的に活躍しているチェリスト、キアン・ソルタニ(Kian Soltani, 1992-, HP)が自分でフェースブックにアップしていたからおかしい。

演奏しながら自分たちで笑ってるし…

ソルタニは今年10月来日して、バイオリンのアンネ=ゾフィー・ムターとサントリーホールで共演したりしますね。

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2016.04.06
Wed

「パナマ文書」にチェリスト

大きなニュースにチェリストが登場することは少ないのですが… 国際的な報道機関が入手したタックスヘイブンに関するファイル(いわゆる「パナマ文書」)に、プーチン大統領の親しい友人のチェリストの名前があったのだそう。

サウジ国王・プーチン氏友人…租税回避地に関係会社[朝日 16.04.04]

カリブ海の英領バージン諸島などのタックスヘイブン(租税回避地)に設立された21万余の法人に関する電子ファイルを、 南ドイツ新聞と非営利の報道機関「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)が入手した。 中には、ウクライナのポロシェンコ大統領やサウジアラビアのサルマン国王、ロシアのプーチン大統領の友人らの関係会社の記録が含まれていた。

タックスヘイブンは、法人税や所得税の税率がゼロか極めて低い国や地域。脱税や資金洗浄の温床になっているとの批判も根強い。近年、多国籍企業や富裕層がタックスヘイブンを使って合法的に租税を回避することで各国財政が悪化しているとして問題化。乱用を防ぐためのルール作りが国際社会で検討されている。

今回ICIJが入手したのは、タックスヘイブンの会社設立などを手がけるパナマの法律事務所の膨大な内部ファイル。1977年から2015年にかけて作られた文書やメールで、バージン諸島やインド洋のセーシェル、英仏海峡のガーンジーなどにある会社の株主や役員などの情報が含まれている。

(中略)ICIJが注目するのは、ロシアのプーチン大統領の友人でチェロ奏者のセルゲイ・ラルドゥーギン氏。 同氏はタックスヘイブンの複数の会社の所有者となっており、これらの会社に資金が流れ込んでいた。 プーチン大統領の周辺で少なくとも20億ドル(2千億円余)が、タックスヘイブンの会社や銀行を行き来したと、結論づけている。

クレムリンの広報担当者はICIJの質問に答えず、ICIJの質問の一部を公表。「プーチン氏への攻撃を準備している」と非難声明を出した。…

このニュースを最初に英語で詳しく伝えたのは英ガーディアン。ICIJの記事はこちら

ラルドゥーギン氏の名前を聞いたことがあると思ったら、去年のチャイコフスキー・コンクールのチェロ部門の審査員のひとりでした[過去記事,公式]。

1951年生まれのラルドゥーギン氏は、'52年生まれのプーチン氏と歳も近く、ラルドゥーギン氏がレニングラード音楽院、プーチン氏がKGBレニングラード支部にいた70年代からの友情関係にあったようで、プーチン氏の長女の名づけ親にもなっているそうです。

チェリストとしてのラルドゥーギン氏の演奏。2013年、オーストリアの音楽祭で。曲はシューベルトのピアノ三重奏曲第1番。

余談ですが、ヴァイオリンを、よくコミカルな動画で笑わせてくれるアレクセイ・イグデスマンがまじめに弾いていて、ちょっとびっくりしました。

***

[追記8日] プーチン大統領は7日、会見でこの疑惑を否定。ラルドゥーギン氏について「保有する株式から得た利益を外国での楽器の購入に充て、楽器は国に寄付している」「しかし、利益が数十億ドルもあるわけがなくナンセンスだ」「このような友人がいることを誇りに思う」と擁護したそう[NHK, Tass英語]。
ロシアにはどれだけたくさん名器が揃っているんだ…とツッコむひとがいそう。

この件で恐れられるのはチェリストがスケープゴートにされて終わる展開だったけど、少なくともプーチン氏がチェリストとの友情関係を認めて擁護したことで、最悪の事態は避けられたのではないかと。

[追記11日] 英ガーディアンによると、ラルドゥーギン氏は疑惑発覚後初めて10日、ロシアのテレビニュース(おそらくこれ)に登場。若い音楽家たちが研鑽に励む様子を紹介し、彼らが使う楽器を海外から購入する資金の大半は、氏が集めた「寄付」によるものだと説明したそう。ストラディバリウスだというチェロを自ら取り出して弾いて見せる一幕も。

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2016.04.06
Wed

ケラスのコンサートが中止

スイス・ローザンヌで昨日5日夜、ジャン=ギアン・ケラスが出演することになっていたコンサートが、ホール天井からステージに複数の「石」が落下したため、安全上の理由から中止となったそうです。幸い負傷者は一人もいなかったそう[ケラスのFacebook投稿より]。

コンサートは、ローザンヌのホール Salle Métropoleで開かれる予定だったローザンヌ室内管弦楽団の演奏会で、ケラスはこの中で作曲家トーマス・ラルヒャーの新作チェロ協奏曲を初演することになっており、演奏会のもようはスイス公共放送RTSでライブ中継されることになっていました[追記: RTSでのインターネット放送は前日の4日の収録分が公開されていました。] ロベルト・シューマン : チェロ協奏曲 イ短調 op.129 | ピアノ三重奏曲 第1番 ニ短調 op.63 (Robert Schumann : 3 / Jean-Guihen Queyras

RTSのニュースにあるホールの写真をみると、そう古い建物ではなさそうに見えますが…。とにかくケガ人がいなかったのが何よりですし、石が落ちたのがケラスが演奏しているときでなくてよかったです。

ジャン=ギアン・ケラスは、今年6月に来日して各地で公演予定。右は6月に発売のシューマンのチェロ協奏曲とピアノ三重奏曲のCD+DVD[amazon]。

タグ : チェロ事件簿  ジャン=ギアン・ケラス 

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