善福寺手帳

ぜんぷくじてちょう

ラストコンサート

[ 2013/05/18 ] 雑記

エマーソン弦楽四重奏団のチェリストを34年間に渡りつとめてきたデヴィッド・フィンケル氏(61)の、 エマーソン弦楽四重奏団メンバーとしての最後のコンサートが11日、ワシントンDCで開かれたのだそうで、そのコンサートにいたるまでの一週間の様子がフィンケル氏のブログにアップされていました。

弦楽四重奏団のチェリストとしての最後の曲は、フィンケル氏に替わる新しいチェリスト、ポール・ワトキンス氏(42)を加えた5人でのシューベルトの弦楽五重奏ハ長調D.956だったのだそう。 エマーソン弦楽四重奏らしくチェロの二人が大きめの演奏台に仲良く並び、あとのメンバーは立って演奏している写真もありました。

ブログには、この曲の演奏前に行われたフィンケル氏のあいさつについても書かれていましたが、主催者、聴衆、メンバーに感謝を述べるだけの簡単なもので、 これはワシントンポストの記事では「いかにもエマーソン弦楽四重奏団らしい、短くしゃれたあいさつだった」(It was a short and classy speech, and typical of the Emerson aesthetic.)と評されていました。

34年間もつとめてきた役割をおりるとき、どんな思いが去来するものでしょうね…。

ちょうど今週、もう一つの世界的な弦楽四重奏団、東京クヮルテットが44年間の歴史を閉じる、その日本でのラストコンサートが行われているのだそうで、東京クヮルテットの最後のプログラム曲はベートーベンの弦楽四重奏曲第14番Op.131とのこと。これは近く日本でも公開される映画「25年目の弦楽四重奏」(A Late Quartet)の物語上のラストコンサートで演奏される曲でもあり、映画を見て東京クヮルテットのことに思いを馳せる人が多くなるだろうな、と思います。

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ボロディン合わせ

[ 2013/05/12 ] チェロと音楽

初夏の日差しになった日曜、ボロディンの弦楽四重奏第2番1楽章の合わせ。

3回目で良くなったのは、お互いが何をやっているかがわかるようになり、それなりに個人練習を重ねたこともあって、タテの不安がなくなってきたこと。

おとといのレッスンで見てもらった出だしの旋律は、少し「ふわっ」と弾けるようになったと思う。ただし録音した演奏を聴いてみると、まだ「急いで」いて優美さには程遠い。

アンサンブルの録音を聴くと、いつも反省するのは「音量感覚のズレ」で、弾いているときに全体のバランスの中で出しているつもりの音量が、実際には思っていたより一、二段小さい音でしか入っていなくてがっかりする。これはどうにかして改善しないと。

6月と7月にも何度か練習して、8月に内輪の発表会で披露する予定。

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レッスン #229

[ 2013/05/10 ] チェロと音楽

シュレーダー127番、前回に続いて2回目。テンポはあまり上げられなかったものの、まあまあ滑らかに弾けてクリア。

きょうは、さいきん練習しているボロディンの弦楽四重奏第2番の1楽章冒頭の旋律だけを見てもらう。
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先日録音してみたら、せっかくの出だしの甘いメロディなのに、何かブツブツと音が途切れて、いかにもたどたどしく聴こえるのは何が悪いんでしょう?どうしたらこの冒頭のメロディの先も聴いてもらえるように弾けるでしょう?…というのが先生にもちかけた相談。

先生の前で弾いて、された注意は「しっかり弾き過ぎ」「現実的」。最初のF#は元弓でなく中弓から、D-C#-Hの下降する3つの音は「しっかり」、3つのF#は「抜いて」、急がない、Aを開放弦にするなら鳴らし過ぎない、最後のF#のビブラート…(指使いはA線で3042 1313 1310 13124 42とした)

なんだか少し「ふわっ」と弾く弾き方がわかってきたような気がした。もう少し練習が必要だけど…。

シューマンの「アダージョとアレグロ」を初めて通し。アレグロ部分の音程の確認。

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伊豆の山荘へ

[ 2013/05/03 ] チェロと音楽
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今年もゴールデンウィークを利用して3日間、伊豆の山荘で過ごさせてもらいました。オーケストラでご一緒させていただいている方が休みに過ごしている山荘で、初めておじゃました3年前、ドボルザーク「アメリカ」で初めてカルテットを経験させてもらったのでした。 130503.jpg

今回はバイオリン4人(うち2人はビオラも弾く)、チェロが1人の計5人。モーツァルトの五重奏、ベートーベンの弦楽四重奏、ブリテンのシンプル・シンフォニー弦楽四重奏版など多数を、途中アルコールも入れながら、深夜遅くまで。

昼間は、オーケストラで弾く交響曲を弦楽四重奏で弾くという、少し真面目な練習もやりました。こうするとお互い何をやっているのかよくわかったりする。去年もこうしてチャイコフスキーの5番を弾いてみたのが、個人的にはとても役に立ったのでした。

何しろチェロは1人だったので、バイオリンとビオラは交替で休めてもチェロは休憩できなくて、ちょっと大変でした。

いろいろ話した中で、「年を取ってからの楽器は何がいいか?」という問題には、人口が少ないので重宝がられ、楽器の持ち運びがチェロほど大変ではないビオラが最高なんじゃないか、という結論になりましたが、さてどうなのか…。

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「25年目の弦楽四重奏」予告編

[ 2013/04/26 ] ステージ

去年から注目していた映画 A Late Quartet(邦題「25年目の弦楽四重奏」)の日本版予告編がYouTubeにアップされていました[公式HP]。

日本版公開にあたって"A Late Quartet"という原題の「含み」が、「25年目の弦楽四重奏」という説明的な邦題で消えてしまったことに落胆する声も聞きましたが、これは日本の配給会社も苦心の末の命名だったのではないかと想像します。仮に原題に忠実に「レイト・カルテット」としたとしても、そこからベートーベンの後期弦楽四重奏曲に結びつけて特別な意味を感じる人はごく限られた人たちでしかなかったでしょうし、「カルテット」がつく他の映画との混同が避けられなかったでしょうから。

それより、むしろ個人的に違和感を持ったのは「人生にリハーサルはない」というキャッチコピーのほうで、これは「人生は一日一日が後戻りのできない"本番"だ」というような意味だと思いますが、この映画に出てくる老いの影が忍び寄る4人の男女の視点に立った言葉にしては、妙に力強く、"決然"としすぎていやしないか、と感じました。

むしろこれくらいの年になると、過去を振り返って人生長い長い"リハーサル"ばかりの繰り返しだったな…というのに近い気分が支配するのではないかと思われ、
「人生の長いリハーサルに終わりが近づき、やがて開演のベルが鳴る」
…くらいのほうが、なんだかよくわからないけどドラマチックだし、映画に合っているのではないかな、と思いました。

とはいえ、僕はこの4人よりはまだ少し若いので、よくわかりませんけど…あ、それに、まだ映画を見ていなかった!(7月公開です)

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アンサンブル

[ 2013/03/31 ] チェロと音楽
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3月も終わるというのに肌寒い日曜、アンサンブルを「はしご」。ボロディンの弦楽四重奏2番は、8月の発表会で弾くメンバーで初合わせ。

桐朋のある仙川の街を楽器を抱えて歩くと、それだけで音楽の「おすそ分け」をもらえるような気がして、ちょっとうれしい。夜は駅前の桜がライトアップされていた。

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フィンケル氏のコラム

[ 2013/03/14 ] 雑記

エマーソン弦楽四重奏団で34年間に渡りチェロ奏者をつとめ、今シーズンを最後に退団するデヴィッド・フィンケル氏(61)がアメリカのニュース・ブログサイト、ハフィントン・ポスト(Huffington Post)にコラムを担当しているのを見つけました。ハフィントン・ポストはアメリカ最大級のニュースサイトで、この5月には日本版が朝日新聞との合弁で立ち上がるというのが最近ちょっと話題。

フィンケル氏のコラムは、去年の11月以来、連載すでに3本目で、長いキャリアから退くことを発表してからの思いを綴っています。

Vanishing Rituals [David Finckel, Huffington Post 13.03.12] First Choice: Octet Op. 20/String Quartet Op. 80 [Import]エマーソン弦楽四重奏団

弦楽四重奏団のふだんの生活がどんなものかについて、可笑しかったのは、ソロ奏者や大勢で移動するオーケストラ奏者と違って、タクシー1台しかあてがわれなかった時には4人が楽器と荷物と一緒に乗り込まなければならない(ひとりは後部座席の真ん中に座り、後ろの3人のヒザの上にはチェロケース…)というような話。

カルテットとしての活動から退くにあたって、3人の仲間や関係者、ファンとの別れもさることながら、 弦楽四重奏の名曲の数々、モーツァルト「不協和音」冒頭のC、ベートーベン「ラズモフスキー」のソロ、ショスタコーヴィチ12番の冒頭の12音…をもう弾くことがないのだ、という思いのほうが強く胸に迫るようです[Long Goodbye 12.11.08]。

フィンケル氏は、YouTubeの動画シリーズを見てもわかるように、話も巧みで多才な人で、このようにインターネット上のサイトの文章でも楽しませてくれたらうれしいです。

***

そういえば、昨年11月廃刊になった弦楽専門誌ストリングの編集者の方たちが新たに立ち上げた情報サイト、アッコルド(a cordes)が昨日プレオープンしましたね。

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映画"A Late Quartet"が日本で7月公開、題名は「25年目の弦楽四重奏」

[ 2013/02/19 ] ステージ

世界的な弦楽四重奏団の人間関係をめぐる映画ということで昨年から注目していたアメリカ映画"A Late Quartet"が日本でも7月、角川映画から公開されることになったようです。

25年目の弦楽四重奏 A Late Quartet
7月 角川シネマ有楽町他全国ロードショー
ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第14番にのせて奏でる、大人の人間ドラマ

弦楽四重奏団の人気チェリストが突然の引退宣言。 残された3人の楽団員は岐路に立たされ、長年続いた友情と信頼に危機がおとずれる。
CAST フィリップ・シーモア・ホフマン、クリストファー・ウォーケン、キャサリン・キーナー、マーク・イヴァニール、リラズ・チャリ
STAFF 監督・脚本: ヤーロン・ジルバーマン

2013年ラインアップ[角川映画 13.02.15]

Late Quartet

[追記2013年3月: 日本向けの公式サイト公式facebookページとができた。]

パーキンソン病に冒されて引退を決意するチェロ奏者を演じるのが「ディア・ハンター」のクリストファー・ウォーケン。どうなるかと思っていた邦題は「25年目の弦楽四重奏」となったようです。

いかにも渋そうな映画なので、日本で公開されるのかどうか、されるとしても何年もかかったり、小さな映画館で地味にしか上映されないのではないかと心配していましたが、これなら見に行けそうでよかったです。

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レイト・カルテット(A Late Quartet)

[ 2012/09/12 ] ステージ

弦楽四重奏団のチェロ奏者をめぐる"A Late Quartet"という映画が、現在開催されているトロント国際映画祭で上映されており、近く公開されるらしいです[IMDb]。アメリカでは11月に公開(日本では不明後日追記: 2013年7月に公開されることになった)。

世界的な弦楽四重奏団のチェロ奏者がパーキンソン病に侵されて引退することになり、長年にわたり共に活動してきたメンバー達の間に動揺が広がる…。チェロ奏者を演じるのが、クリストファー・ウォーケン(69)という、あの「ディア・ハンター」でロシアン・ルーレットにとりつかれる役を演じてアカデミー助演男優賞を受賞した俳優。

題名の"A Late Quartet"はもちろん、弦楽四重奏団にとって重要なレパートリーであるベートーベンの後期弦楽四重奏作品とこの四重奏団の危機、そして人生の晩年とを掛けていると察しがつきます。

なんだか、いかにも渋好みの、あまり大きくは取りあげられそうにない作品という気がしますが、実際にも今年、世界的な弦楽四重奏団で引退・解散などあったこととも重なり、一部の方には大変興味がそそられる映画ではないでしょうか?日本での上映に期待したいです。

以下は、YouTubeにあった予告編。

追記:
この映画はYaron Zilbermanという人の作・監督初作品だそうで、そのインタビューによると、モデルにした弦楽四重奏団として、グァルネリ・カルテット(2009解散)、イタリア弦楽四重奏団(1980解散. 女性が一人いた)、そしてエマーソン弦楽四重奏団(2013チェリストが交替予定)の3つが挙げられていました(東京クヮルテットのことも思い出して欲しい)。サウンドトラックで演奏しているのはブレンターノ弦楽四重奏団だそう[TheStrad経由]。

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アンサンブル発表会

[ 2012/08/06 ] チェロと音楽

オーケストラ恒例のアンサンブル発表会。公会堂小ホールにて。

演奏順1番だったバイオリン2本とのトリオ(モーツァルトK.266)は手探りのスタート。 開演40分前になって楽譜を駅向こうの練習室に忘れて来たことに気づき、 暑い中もう一度往復したりして、心臓の鼓動も汗もまだおさまっていなかった。共演者には終わってから打ち明けた。

加えて、このホールで弾くのはかれこれ3度目でわかっていたはずなのに、隣の音が聞こえにくく感じてあわてた。 もう少し互いの椅子を近づけるべきだったか…などと思いながら弾いたら集中を欠いた。 ようやく少し調子が出てきたのは2楽章のメヌエットから。

フルート四重奏(K.285a)は、リラックスして演奏を楽しむことができた。 出だしのチェロの刻みでテンポが決まるから、と口酸っぱく舞台袖でまで言われ、初めだけ少し大きめに弾いた。あとは流れで。

グリーグ「ホルベルグ組曲」は、練習で不安だったパートが本番では意外と健闘し、代わりに一番信頼していたパートが4小節間落ちるという本番の醍醐味のようなハプニングがあったが、全体としては楽しく演奏を終えることができた。

思うに、誰でもがよくアンサンブルの本番で経験する失敗は、
「練習のときには思いつかなかったフィンガリングを突然思いつく」
「アイコンタクトしようとして楽譜から目を離したすきに楽譜のどこを弾いていたか見失う」
「カウントに自信がなくなり、出そびれる(あるいは、飛び出す)」
…といったところのよう。

最後のシベリウス「アンダンテ・フェスティーボ」を弾いているうちなんだか晴々とした気持になり、 時節柄、これがオリンピックの表彰式の演奏だったりしたらさぞ感動的だろう、などと思った。

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「クヮルテットのたのしみ」増補改訂版が刊行

[ 2012/08/01 ] チェロと音楽

弦楽四重奏などの室内楽を楽しむアマチュアのための手引き書、「クヮルテットの楽しみ」(アカデミア・ミュージック)が新しく増補改訂されて刊行されるそうです。

ついに8月2日刊行!クヮルテットのたのしみ 改訂増補版 [アカデミア・ミュージック 12.07.30]

ツイッターでも→

この本のことはオーケストラの仲間とカルテットなども楽しむようになった頃に教えてもらい、読んでみたいと思っていたものの、 長らく絶版になっていたため少し苦労して探して読んだのでした。 →「クヮルテットのたのしみ」を読んだ [過去記事 10.09.18]

今回の増補改訂は、第二部の室内楽曲カタログの部分のよう。

室内楽を楽しんでいる人でまだこの本を手に取ったことがない人、いつか室内楽も楽しみたいなと思っている人にはおすすめ。

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フルート四重奏曲

[ 2012/07/02 ] チェロと音楽

週末、8月のアンサンブル会で披露するモーツァルトのフルート四重奏曲2番ト長調K285aの練習。

オーケストラのフルートは、同い年のおじさんなのだが、これが目をつぶって聴けば麗しい女性が吹いているようにしか聴こえない美音の持ち主で、彼のフルートで4曲あるモーツァルトのフルート四重奏曲を全曲弾くという"プロジェクト"に去年から加わらせてもらっている。バイオリン、ビオラともさらに先輩にあたる男性。

モーツァルトのフルート四重奏曲では1番ニ長調がおそらく誰でもが聞いたことあるくらい有名。去年は4番イ長調を、別の場の公開レッスンで3番ハ長調も弾かせてもらった。

今回の2番ト長調は、華やかさでは他の3曲に一歩譲るかも知れないが、上品さ流麗さでは随一と言っていいほどいい曲なのだ。

アンサンブル会では、このほかバイオリン2本とチェロのトリオ(K.266)、グリークのホルベルク組曲を弾く予定。ベートーベンの弦楽四重奏1番Op.18-1はきちんと練習して披露するには負担が大きいと判断して今回は断念した。

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東京クヮルテットが解散

[ 2012/04/20 ] 雑記
Late' String Quartets

東京クヮルテットが、来年までのシーズンで活動を終了し、解散することにしたそうです。The Strad経由で知りました。

昨年秋、ビオラと第2バイオリンのお二人が引退されると発表があり、この春までに新メンバーを決定することになっていましたが、熟慮の末、44年間に渡るカルテットとしての活動そのものを終了させるのが相応しいと判断されたのだそうです[リリース本文 英語 12.04.19]。

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ボロディンの弦楽四重奏曲第2番

[ 2012/04/12 ] チェロと音楽

ここのところカルテットやアンサンブルを控えていたけど、こんどの週末、バイオリンからのボロディンの弦楽四重奏曲第2番のお誘いを引き受けることにした。

何しろこの曲、チェロと第1バイオリンとが奏でる旋律が甘く美しい(ボロディンが妻に愛を告白した20周年に献呈した、という話も「いかにも」とうなづける)。そのバイオリンから誘われるなんて「チェロ冥利」に尽きるというもので、断れないと思ったのだ。

あまり見せ場がなくて気の毒な第2バイオリンとビオラとには、すでに引き受けてくれた方がいるという。 さらに「発表の場のことは考えずに、遊びで」「1楽章だけ」…とダメを押されて引き受けることにした。

親切に「楽譜はIMSLPにあるから」と教えて頂いたが、実はこういうこともあろうかと思って買って持っている。

ボロディンの弦楽四重奏曲第2番1楽章。

「1楽章だけ」と言ってもその通り1楽章だけ合わせて「おつかれさま」で済むはずがないので、当然テレビやラジオでもよく使われて有名な3楽章のノクターン──チェロのソロで始まる──もこっそりさらっておく。

同3楽章ノクターン。


アンダンテ・カンタービレ~ロシアへの誘い/ボロディン四重奏団

ところでこの曲、カルテットでは定番中の定番のはずで、「カルテットをやろう」というサイトの「好きな曲ランキング」でも、 かつてはドボルザークの「アメリカ」と並んで常に1位2位を争っていたと思うのだが、ひさしぶりにランキングを見てみたら、マーラー、ベルク、ヤナーチェク…とすっかり「様変わり」していた。 最近の室内楽好きはこうなのだろうか?3.11後の世相とも何か関係がある?…

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エマーソン弦楽四重奏団のチェリスト、デヴィッド・フィンケル氏が退団

[ 2012/02/14 ] チェロと音楽
Prussian Quartets [CD, Import, from US] エマーソン弦楽四重奏団

エマーソン弦楽四重奏団で30年以上に渡りチェリストをつとめ、ブログやYouTubeのビデオでも広く活躍しているデヴィッド・フィンケル氏(60)が2012-13年のシーズンを最後に退団することになったそうです。退団後の後任チェリストはイギリスのポール・ワトキンス氏(42)[NYTimes ArtsBeat 12.02.13]。

フィンケル氏は従来からエマーソン弦楽四重奏団の活動以外にも複数の室内楽団体の監督にあたったり、独自のレコードレーベルを立ち上げるなど、企画・育成・演奏に幅広く活躍していましたが、さらに活動の幅を広げたいというのが退団の理由だそうです(写真右端がデヴィッド・フィンケル氏)。

エマーソン弦楽四重奏団からフィンケル氏がいなくなるのはさびしいですが、YouTubeのCelloTalksシリーズのファンだった者としては、フィンケル氏のさらなる活躍を見る機会が増えるのではないか、とそちらのほうに期待がふくらみます。
Late' String Quartets

そういえば東京クヮルテットでも、ビオラの磯村和英さんと第2バイオリン池田菊衛さんが来年引退されるのでしたね。 東京クヮルテットから日本人メンバーがいなくなるのか…新メンバーは今年春発表予定。チェロは、一年前サントリーホールのチェロコングレスで一緒に弾いてくださったクライブ・グリーンスミスさん。

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