2015.03.27
Fri

100本のペイント・チェロ進行中

昨年の暮れ、アメリカのクアッドシティ交響楽団(QCSO)が今年創立100周年となることを記念して100本のチェロに自由にペイントしてもらうプロジェクトが始まることを書きましたが、このペイント・チェロが徐々に出来上がってきている様子がニュースになっていました。予想通りヨーヨー・マの肖像など、なかなかきれいなデザインのもありますね…

[地元TV局OurQuadCitiesより。15秒程度のCMのあと。YouTubeで見るにはこちら。]

このペイント・チェロ100本は、ヨーヨー・マがこの楽団とドボルザークのチェロ協奏曲を弾く今年5月14日にオークションにかけられ、総額10万ドルを集めて地元の音楽教育に役立てる計画だとのことです。

タグ : ヨーヨー・マ 

2015.03.26
Thu

錦織選手@マイアミ

錦織圭選手は、今週始まったマイアミオープンに参戦中。第4シードの錦織選手は2回戦からの出場で、シード選手が皆3つ勝ってベスト8に入った場合の組み合わせは[ATPより]:
[1] ジョコビッチ v [6]フェレール
[4] 錦織 v [5] ラオニッチ
[7] バブリンカ v [3] マレー
[8] ベルディヒ v [2] ナダル

試合は、従来からのGAORAのほかNHK BS1でも実況中継されるよう。

錦織選手は大会前にチャリティ・イベントに呼ばれたりしている様子。錦織選手が、日本だけでなく世界テニス界の顔のひとつとして大切にされているのがうれしいです。

ヒンギス、エバート、イワノビッチ、ウィリアムズ姉妹らと一緒に[朝日新聞 稲垣記者のツイート]。

ここでウィリアムズ姉妹と初めてプレーしたという錦織選手は「セリーナにはパワーで負けるときもあるかなという怖さを感じた」とも[日刊スポーツ 15.03.25]。

おかしかったのが、クリス・エバート(60)のツイート。エバートがプレーするのを笑顔で見守っている錦織選手の写真と共に「ケイ・ニシコリがわたしの70年代式フラット・フォアハンドを面白がっている?」と。

ウィリアムズ姉妹、イワノビッチらとの写真。錦織選手の手がどこにあるのかと、ひとしきり話題に。

タグ : 錦織圭 

2015.03.22
Sun

演奏会本番シミュレーター

イギリスの英国王立音楽大学では、演奏家を目指す学生たちが本番に馴れるトレーニングをするために、 本番のステージさながらの環境をコンピュータで仮想的につくりだすシミュレーターを開発しているのだそうです [Concert hall simulator helps musicians prepare to perform - 英Guardian 15.03.22より]。英国王立音楽大学のこのプロジェクトの紹介ビデオ。

スクリーンに客席を埋めた聴衆が映し出され、ざわざわしたり、咳払いをしたり…演奏が終わったときの反応も、おざなりの拍手から熱狂的なスタンディング・オベーションまで、色々なレベルをコンピューターで設定できるのだそうです。

面白いのは演奏会モードのほかにオーディション・モードもあって、こわい顔をした審査員たちの前で演奏する訓練もできるのだそう。

これがあれば学生たちが実際にホールを借りたり人に頼んだりしなくても、色々な状況で演奏する経験が積める、と開発者たちは言っているのだそうです…

2015.03.22
Sun

デザインを変えました

ブログのデザインを新しくしてみました。

かねてから、ブログのデザインも世の流れに合わせて“今風”にしなければいけないなと思いながら、従来のデザインが自分にとって使い勝手がよかったので、なかなか手がつかないでいました。今回思い立って新しい作者の方のデザインを、まずは桜の季節のあいだをメドに試験的に適用してみることにしました。使ってみながら今後どうするか考えてみるつもりです。

今後ともよろしくお願いします。

2015.03.21
Sat

バッハ・イン・ザ・サブウェイ

3月21日は“音楽の父”J.S.バッハの誕生日ということで、 この日世界の至る所で多くの人にクラシック音楽を無料で聴いてもらおうという"Bach in the Subways"というイベントが行われ、 この中でチェリストの中木健二さんが演奏するというので、会場の1つに行ってきました。

このイベント、2011年にそれまでニューヨークの(文字通り)地下鉄駅構内でバッハの無伴奏チェロ組曲を弾いていたデール・ヘンダーソンというチェリストが始めたもので、 このヘンダーソン氏のことはそれ以前、2010年にCNNで話題になったので取り上げたことがありました[過去記事 当時の動画も]。

その後Facebookのページを作り、バッハの誕生日に合わせて同時多発的に行うようになったのが2011年。 それが去年2014年は4ヶ国12都市、今年2015年は39ヶ国129都市で行われるようになった…と爆発的に広がったあたりの経緯は、19日付けのロサンゼルスタイムズに記事がありました。
IMG_0475.jpg

中木健二さんが演奏したのは、日本橋三井タワー1階のアトリウムで、バッハの無伴奏チェロ組曲1番。 ビルの3階までの吹き抜けに中木さんのチェロの音がよく響きました(写真は開演前に2階から)。

会場では、このあと続けて大宮臨太郎さんと枝並千花さんによる2つのバイオリンのための協奏曲。 チェロの中木さんといいこんなスター演奏家たちのバッハの演奏を、こんなカジュアルな場所で間近に聴けるのは、なんだかもったいない気さえしました。

このイベントが今後どうなるかはわかりませんが、このイベントといい、上野の東京春音楽祭といい、ラ・フォル・ジュルネといい、春になるといろいろ“お祭り”があって出かけたくなるのは、いいことなんじゃないでしょうか。

2015.03.20
Fri

レッスン #274

シュレーダー157番(デュポール2番)後半。高いポジション、分散、半音階…と色々ワナをかいくぐり2度目でクリア。

ブラームスのソナタ1番3楽章。引き続き細かく。今日は強弱にも相当気を配ったつもり。強い音を弾く前の準備。

この3楽章は、バッハの「フーガの技法」13番が主題に使われていて、1、2楽章はもちろんのこと、この3楽章もピアノをフルに付けてもらって掛け合いを楽しむチャンスがあったらうれしい。明日21日はそのバッハの誕生日ということで、何やらイベントがあるらしいので出かけてみるつもり。

タグ : チェロレッスン 

2015.03.19
Thu

ジャズチェロによるロココ変奏曲

チャイコフスキー「ロココ風の主題による変奏曲」のエレキギターによる演奏から、「ロココ」つながりで見つけた、もう一つの大真面目な演奏[ICS CelloChat経由]。無伴奏のジャズチェロによるStephan Braunという人の演奏。2014年10月29日ドイツ・ルーテスハイムのチェロアカデミーで。

面白いと感じる人とそうでもない人とに分かれるかも知れませんが…。

私が面白いと感じたのは、まずあの「ロココ変奏曲」を、同じチェロでもこのようにジャズ風にくずすことができるんだ、という驚きです。 1分20秒過ぎから始まる主題などは、リラックスしてウィスキーでも傾けながら聴きたくなる曲に思えてきました。 これは、元々ジャズアレンジで有名な「私のお気に入り」「いつか王子様が」の演奏では、それほど感じることがなかった驚きでした。

もう一つは、チェロの色々な奏法を駆使してチェロの可能性を拡げてくれているのではないか?という興味ですが、どこかの瞬間で、ギターの領域に踏み入ってしまっているのではないか?という危惧を感じなくもありません。チェロでここまでできるというアピールにはなっていると思うのですが、「このサウンドが欲しいんだったらギターでいいよね」とならないか?という危惧です。これは、この同じイベントに出演していたという 2 CELLOS の演奏を聴いていても、時々感じることではあります。

もちろん、このように感じることができるのも、実際にチャレンジして見せてくれる人たちがいるからで、こうした人たちのことは尊敬してやみません。

2015.03.17
Tue

デュポールとナポレオン

最近弾いている「21の練習曲」のジャン=ルイ・デュポール(Jean-Louis Duport,1749-1819)は、 後に彼の名を取って“デュポール”と呼ばれるストラディバリウスのチェロを弾いていて、 そのチェロにまつわるナポレオン(1769-1821)とのエピソードが有名なのだそうです。

....彼[デュポール]は音楽院の教授に任命され、皇帝のソロ・チェリスト、皇后マリー・ルイーズの室内楽団のメンバーになり、立場上チュイルリー宮で催される内々のコンサートで演奏する機会も多かった。 そういう「内輪の集まり」での有名な話が残っている。
思いがけなくナポレオンが、いつものように拍車のついた長靴をはいたまま入ってきて、しばらく耳を傾けていたが、つかつかとデュポールのところへ歩み寄り、 彼から楽器を取り上げると、馬にまたがるように足をひろげて腰をおろし、デュポールのまねをしながら「これは一体どうやって持つんだね、ムッシュー・デュポール」と尋ねた。 自分の美しいストラディヴァーリが皇帝陛下の拍車で押し潰されているのを見たデュポールが「陛下!」とあまりに悲痛な声を出したので、ナポレオンは笑って楽器を彼に返した。 しかしすでに楽器には被害があって、その後みごとに修理されたにもかかわらず、この乱暴な取り扱いの名残として今も小さな傷が側板に残っている。
この楽器は後にフランショムの手にわたった。 彼はこれを二万五千フランで買い、その後セルヴェに売った。 彼の死後楽器は息子ジョゼフが相続するが、その未亡人はそれを百万フランで手放した。 現在はロシア生まれのチェリスト、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチの所有となっている。
[「名チェリストたち」東京創元社 1994 マーガレット・キャンベル著 山田玲子訳 amazon 強調は筆者]

このチェロは、現在はロストロポーヴィチの相続人が保有しているようですが[過去記事]、いつかこのチェロを受け継ぐ人が手に取ってみたら、まだどこかにナポレオンがつけたキズが残っているわけですね!

*** hayashi.jpg

上の話を読んで、チェリスト林裕さんが昨年開いたリサイタルシリーズのチラシを思い出さずにはいられませんでした[画像は公式サイトより]。上のエピソードに引っ掛けたのかも知れない、という気がしてきました。

タグ : ロストロポーヴィチ 

2015.03.16
Mon

先週の練習

今年の弦楽四重奏の初合わせ。前に書いたハイドンの「ラルゴ」Op.76-5とシューベルトの第13番「ロザムンデ」D804の2曲。 まずは合わせてみて、今後練習する曲を絞ろうという話だったのだが、2曲それぞれにいい曲で、似たような構成の4楽章ものでありながら全く趣が違っていて面白い。1回の合わせでお蔵入りさせるのも忍び難く、引き続き2曲を並行して練習することになった。

技術的な難易度で言えばシューベルト「ロザムンデ」のほうが(「クヮルテットのたのしみ」によれば有名な「死と乙女」ほどではないにしても)難しい。 終楽章の速い6連符に気を取られていたら、ピチカートと弓の持ち替えで落ちてしまった。

それにしても、弦楽四重奏2曲を同じ日に初合わせするなどということは、 以前なら「初見だから」とか「アルコールが入っているから」とかの言い訳でもないとできなかったのが、 それができるだけ少しは力がついたということかも知れないと心密かに思った。

先週はこの他、デュポールの2番、ブラームスのソナタ1番を引き続き。 今週はもう3月最後のレッスン。週末にオーケストラで合わせる新曲の序曲がもう1曲。

タグ : カルテット 

2015.03.15
Sun

ヨーヨー・マのインタビュー

ヨーヨー・マはこのところシルクロード・アンサンブルの公演が続いていたよう。下はそんな中での少し前のワシントンポスト紙のインタビューから。 ヨーヨー・マをずっと見ていると、どうしてあのように明るくオープンでいられるのだろう? と思うのですが、その彼の考え方の一端が垣間見えるような気がしたので。

You're such a musical omnivore. Is there any kind of music that you don't enjoy, like death metal?
[あなたはどんなジャンルの音楽でも受け容れていますが、どうしても楽しむことができない音楽というものがありますか?デスメタルはどうですか?]
If something sounds cacophonous to me, I try to approach it without judgment. It’s almost like a murder mystery. Who did this, and why? If you start asking these questions, there’s nothing that isn’t interesting.
That doesn’t necessarily mean I want to jump in and be part of it. If I listen and ask these questions and still don’t understand it, maybe I will put that music in a drawer for a while and come back to it later. Maybe I need to grow or learn something new before I can understand it.
[もし何かが耳障りだなと感じたら先入観を持たずに近づいてみることにしています。 犯罪ミステリーみたいなものです。これをやったのは誰なんだろう?なぜなんだろう?と。 そのように疑問を持ってみると、面白くないものなんてありません。
だからといって、すぐにその中に飛び込んで行くとは限りません。 そのように疑問を持ってみて、それでも理解できないときには、いったん引出しの中にしまって、後でまた振り返ってみることにしています。 自分が成長し、新しいことを学ばなければ、それを理解できないかも知れませんから。]
[Yo-Yo Ma brings disparate cultures together in his Silk Road Ensemble Washiington Post 15.02.26 拙訳・強調は筆者。]
アパッショナート
ヨーヨー・マ

ヨーヨー・マが「引出しの中にしまう」と言っているのは文字通りには「楽譜」のことですが、 これを読んで、音楽に限らず、自分がたまたま興味のなかったことや馴染んでいなかったものに接したとき、 自分が興味をひかれないのはそうする必要も価値もないものだからだと決めつけたりせず、 いったん黙って「引出し」にしまってみることは、大切なことかも知れないなと思った次第です。 これは、特に年齢を重ねてくると、なかなか難しいことではあるのですが。

タグ : ヨーヨー・マ 

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