キリマンジャロの上で演奏 

2016, 02. 13 (Sat)

今月の初め、アフリカ大陸の赤道直下の国タンザニアにある標高5,895mのキリマンジャロ山頂でバイオリンやチェロなどによる演奏が行われたようです。

演奏したのは、アメリカのバイオリンというよりフォークやカントリー音楽のフィドル奏者、コリーナ・スミスさんらで、現地の女性や子供たちの教育を支援する施設をPRし寄付を募る目的で挑戦したのだそう。

演奏しているのは、登りながら作ったというオリジナル曲「キリマンジャロ」。

チェロはイギリスのチェロ奏者、アダム・スピアーズさん。カーボン製のチェロに立ち弾き用のストラップをつけて弾いているようです。

キリマンジャロ山頂付近は赤道直下とはいえ気温マイナス10度くらいまで下がると聞きますし、登頂には山小屋やテント泊を繰り返して1週間くらいかかると聞きます。チェロを背負ってキリマンジャロ山頂までバイオリンに付き合うのは大変だったでしょうね…

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チェロを持って山に登ったと言えば、マリオ・ブルネロ富士山頂で演奏したことがありましたし、高さで言えば標高4千メートル級のロッキー山脈の山頂で弾いたチェリストがいましたが、標高5,895mのキリマンジャロの上というのは過去最高ではないでしょうか。

レッスン #295 シュレーダー3巻修了 

2016, 02. 12 (Fri)

シュレーダー3巻最後の170番、ピアッティの12番。R子先生「いよいよですね…4ページ行けますか?」「まあ聞いてください」。久しぶりに自分の楽器で。 一度通した後、フラジオレットの難所だけ抜き出して繰り返し。

これで10年間やってきたシュレーダー「170の基礎的な練習曲」全3巻が修了。160212.jpg

シュレーダーを最初にやったのは、おそらくレッスン3年目に入った'05年で、この頃の記録がないのが残念なのだが、当時はウェルナーやフォイヤール、それにシュレーダーからR子先生が課題を抜き出してくれていた。シュレーダー一本に絞ってやり始めたのが'06年。今見ると最初に印がついているのが26番。1巻を終えたのが'10年10月(#167)、2巻を終えたのが'13年10月(#240)…

まさか3巻170番まで10年続けることになるとは思っていなかった。暫くR子先生とレッスンの思い出話…

シュレーダーをやってきたことは、何かしらの「自信」につながっているとは思う。それがどんなものかを言葉にするのは難しいのだが、少なくともチェリストとして「健全な成長」の道の上を歩いているはずだ、というのか。

人と比べるものではないけど、R子先生が教えた生徒で3巻までやったのは初めてらしい。

ある時から急に力がついたように感じた時期があった。R子先生もそのように言ってくださる。2巻の終わりから3巻にかけてだったか('13~'14年)。その頃、難しく見えた曲が次のレッスンまでに思ったより弾けたということが多くなった。オーケストラやアンサンブルで大事な所を任される機会が増えた時期でもあった…

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残った時間でエルガーの協奏曲の1楽章と、2楽章を初めて通し。

タグ : チェロレッスン 

イッサーリスの記事 

2016, 02. 10 (Wed)

イギリスのテレグラフ紙にスティーブン・イッサーリス(57)の近況の紹介記事が出ていました。

Steven Isserlis, Britain's greatest cellist ... [Telegraph.co.uk 16.02.08]
Cello Concertos Lasst Mich Allein

バッハの無伴奏チェロ組曲を弾くときのプレッシャーについて「完璧な音楽、完璧な楽器(ストラディバリウスのMarquis de Coberon,1726)、完璧なホール(ロンドンのウィグモアホール)が揃うのだから、欠けるものがあったとしたらそれは全て自分のせい」。特に暗譜で弾くのは不安で「神経症的になる」「怖い」と。

そのバッハの組曲全曲を昨年5千人のロイヤル・アルバート・ホールで弾いた3つ年上のヨーヨー・マ(60)のことは素直に賞賛し、 19歳のときに初めてヨーヨー・マの演奏を聴いて「もっと練習しなくては」と刺激を受けたことは認めるものの、 音楽的キャリアやアプローチが全く異なり、ヨーヨー・マのことをライバルだとは思っていないとのこと。

その他、メンデルスゾーンの家系を継ぐ音楽一家に生まれ育ったこと、2010年にガンで亡くなった夫人の闘病のこと(代替医療には注意を呼び掛け)、現在のガールフレンドのことなど。また、文筆家としての才もあるイッサーリスの次の著書はシューマンの若い音楽家への教えにイッサーリス自身の教えも加えたものになるとのこと。

イッサーリスは、その演奏だけでなくヨーヨー・マとは全く違った意味で知的なユーモアがあって多才な人なので、好きな演奏家の一人です。ヨーヨー・マよりも若いと聞くと意外な気がするのは、たぶんイギリス人的な暗いユーモアとあの髪の毛のせいだと思われ…これからもますます活躍して欲しいです。

タグ : スティーブン・イッサーリス 

サントリーホール30周年にヨーヨー・マがメッセージ 

2016, 02. 09 (Tue)

今年、サントリーホールが開館30周年を迎えるのだそうで、サントリーホールの特設ページには世界のアーティストからお祝いのメッセージを寄せられる中、ヨーヨー・マのメッセージもありました。

サントリーホールは世界でも有数の格式あるコンサートホールでありながら、館長の堤剛さんのおかげで「チェロの日」などのイベントに毎年参加させてもらえ、私にとっては身近で親しみやすい場でもあり、一流の音楽家の方々と同じ空気を吸うことができる場なのが、とてもありがたいことだと感謝しています。舞台裏の楽屋に続く階段や通路を歩くとき、ああここをヨーヨー・マも歩いただろうなと思うとうれしくなります。今年も3月に「チェロの日」に参加します。

タグ : ヨーヨー・マ  堤剛 

ピアッティ12番 

2016, 02. 05 (Fri)

10年越しにレッスンでやってきたシュレーダーの「170の基礎的な練習曲」もいよいよ最後の170番、ピアッティの「12のカプリース」の12番を練習中。 この曲がまたいい曲…「最後」だというこちらの心の持ち方のせいもあるかも知れない。

ピアッティを弾く時いつも励みにさせてもらってきたキャロルさんの演奏。

ここまで来るともう重音や高いポジションの難しさには驚かないけど、12番の特徴は中盤以降(2:18~)出てくるハーモニクス。 特に人工フラジオレット(押さえた指と同じ弦の完全4度上を軽く触れる)が出てくるのはシュレーダーの中でこの170番だけだったのではないかと思う。

考えてみれば、完全4度の幅は8度の重音と同じ幅。8度をやったときと同じように毎日少しずつ練習しているところ。来週のレッスンでビシッと弾きたい。

[追記] なお、実際弾くときは、重音の前の長いアップボウを一度返すなど、楽譜と少しボウイングを変えた。先生「そりゃそうしますよね」。上のキャロルさんは楽譜のボウイングにほぼ忠実に弾いている。

譜めくり事故2 

2016, 02. 01 (Mon)

また譜めくり事故…昨年7月、ポーランドのバイオリン・リサイタルで。

[Slippediscより]

よくこのように楽譜を“巻物”にしているかたがいらっしゃいますが、やはりきちんと製本したほうがいいですよね?

あるいは有能な譜めくリストをお願いするか…

タグ : チェロ事件簿 

ヨーヨー・マのバッハ全曲@ミュンヘン 

2016, 01. 30 (Sat)

ヨーヨー・マがミュンヘンで28日夜(日本時間29日早朝)演奏したバッハのチェロ組曲全曲が、ドイツ・バイエルン放送のサイトで聴けるようになっていました。ミュンヘンのガスタイク・フィルハーモニー・ホールでの演奏。

YO-YO MA SPIELT Cello-Suiten von Johann Sebastian Bach [BR Klassik]

ヨーヨー・マのツイッターから。

ヨーヨー・マは今週一週間ミュンヘンに「ミニ・レジデンス」と称して滞在し、26日にはマスタークラス、28日にはこのバッハ全曲、29日と30日にはマリス・ヤンソンス指揮のバイエルン放送交響楽団とR.シュトラウス「ドン・キホーテ」を演奏するという忙しいスケジュール。

ヨーヨー・マは昨年9月にもロンドンの5千人収容のロイヤル・アルバート・ホールでバッハ全曲を演奏し、その様子はBBCラジオを通じて世界中に配信されていました。

[追記] 30日にヨーヨー・マが弾いた「ドン・キホーテ」のビデオが公開されていました。
Mariss Jansons und Yo-Yo Ma [BR-Klassik]
アンコールに、この日オーケストラにいたMaximillian Hornungとチェロ二重奏で、メキシコの作曲家Jose Elizondoの"Danzas Latinoamericanas"より"Otono en Buenos Aires"という曲 (57分くらいから)。これも楽しい!
後半はドボルザークの「謝肉祭」序曲(これは個人的には今年オーケストラでやる曲!)と交響曲第8番。

[さらに追記] ヨーヨー・マの一週間の「ミニ・レジデンス」をまとめた動画。

Residency with Yo-Yo Ma

Masterclass, Bach recital and two wonderful concerts with our orchestra: Last week was all about Yo-Yo Ma! Enjoy these 10 minutes BR-KLASSIK film about how much musical magic he spread while he was in Munich... Meisterklasse, großes Bach-Rezital und zwei wunderbare Konzerte mit unserem Orchester - in der letzten Woche drehte sich alles um Yo-Yo Ma! Dieser zehnminütige Film von BR-KLASSIK fasst die letzten Tage liebevoll zusammen und zeigt, wie viel musikalische Magie der Cellist in München verbreitet hat...

Posted by Symphonieorchester des Bayerischen Rundfunks on 2016年2月1日


タグ : ヨーヨー・マ 

シュタルケルのマスタークラス 

2016, 01. 29 (Fri)

ヤーノシュ・シュタルケル(1924-2013)がエルガーのチェロ協奏曲を教えているマスタークラスの動画。2004年、アメリカのオレゴン州ポートランドで。

去年、G線が切れてもベートーベンのソナタを弾き通したチャイフェッツ氏がアップしていたので見つけ、 今ちょうどシュタルケル編の楽譜でエルガーの協奏曲を弾いているので、時々見ていました。

2004年ということは、シュタルケルはこの年、80歳。 チャイフェッツ氏はかつてシュタルケルに学びポートランド州立大学で教えているので、おそらくその縁でシュタルケルがポートランドを訪れることになったのでしょう。

starker.jpg 言語的・音楽的に理解できないところがあるのがもどかしいのですが、印象的なのが80歳のシュタルケルの圧倒的な存在感。 こんな目で睨まれながらチェロを弾くなんてどんな気持ちがするものか…。

シュタルケルは、この生徒が気持ちを込めるのはいいけど安易にテンポをくずしてしまうのを、言い方は優しいけど厳しく戒めているように思えるのですが…

昔、エルガーの協奏曲を弾く前に、指揮者でこの曲の初演(1919)当時チェロ奏者として立ち会ったジョン・バルビローリ(1899-1970)に電話してアドバイスを求めたら「指揮するの?」と言われたとか何とか(?)…

弓先まで強く弾くために、楽器をヒザで押し返すcounter-pressureというテクニックについて話しているのが10分頃。これは昨年の10月サントリーホールでのマスタークラスで、シュタルケルに学んだバルビさんもおっしゃっていたこと。それまでこのテクニックのことを聞いたことがなかったのですが、シュタルケルが本当にこんなことを言っているんですね。

151228.jpg シュタルケル編の楽譜のフィンガリングを見ると、まず1楽章冒頭で、2小節4拍目のラでG線に下りるように書いてあって、そんな所からG線?と驚くのですが、そのあたりを実践して見せているのが20分あたりから。

ここはデュプレのように3小節のドでG線に下りたくなるところで、私も結局そう弾いているし、この生徒もそう弾いていたよう(ちなみにヨーヨー・マはこの3小節のドでいきなりC線に下りる)。 ポジションがしっかり身についていれば何ということはないんだよ、ということのようです[譜例はIMSLPから]。
elgar1.png

タグ : シュタルケル 

レッスン #294 

2016, 01. 29 (Fri)

冷たい雨の中、レッスン。
piatti-10.png

シュレーダー169番、ピアッティの10番。高い所で目まぐるしくポジションが変わるあたりの音程が難所。4ページと長かったけど、2回通してあがり。R子先生は「もうこれくらい最初から弾けるんじゃないですか?」と言ってくれるけど、今でも新しい曲に向かうたび3日間くらい「なんじゃこりゃ」と思いながら1小節ずつ解きほぐすように譜読みするのは初めの頃と少しも変わらないのだ…とにかくこれでシュレーダーの「170の基礎的な練習曲」も残すところあと1曲!

エルガーの協奏曲。第1楽章を通し。64小節の上りが難しい。2度あるホ短調の上り音階は褒めていただく。2度目はR子先生のピアノで。少しだけ時間に余裕があると思ったので、2楽章冒頭のLentoを、ピチカートの弾き方の確認まで聴いていただく。

タグ : チェロレッスン 

全豪ベスト8 

2016, 01. 26 (Tue)

錦織選手が日曜日の4回戦ツォンガに3-0で快勝してベスト8!

男子
Novak Djokovic (SRB) [1] v Kei Nishikori (JPN) [7]
Roger Federer (SUI) [3] v Tomas Berdych (CZE) [6]
Gael Monfils (FRA) [23] v Milos Raonic (CAN) [13]
David Ferrer (ESP) [8] v Andy Murray (GBR) [2]
女子
Serena Williams (USA) [1] v Maria Sharapova (RUS) [5]
Agnieszka Radwanska (POL) [4] v Carla Suárez Navarro (ESP) [10]
Angelique Kerber (GER) [7] v Victoria Azarenka (BLR) [14]
Johanna Konta (GBR) v Shuai Zhang (CHN)

ジョコビッチは日曜日の4回戦でシモンに大苦戦したらしいけど、依然として錦織選手にとって──誰にとっても──厚い壁であることには変わりがない。でも、ジョコビッチにとって錦織選手は「いやな相手」の一人のはず。チャンスは「結構ある」と思ってます。

男子ではラオニッチの評判が良い。サーブ一本でなく組み立てるテニスができている。女子はアザレンカが来るか。

[追記] 錦織選手は準々決勝 3-6 2-6 4-6 でジョコビッチに完敗。攻撃的に行こうとしてミスが多く出てしまった。

タグ : 錦織圭 

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