善福寺手帳

ぜんぷくじてちょう

レジリエンス

[ 2014/04/18 Fri] 雑記

17日のNHKクローズアップ現代「“折れない心”の育て方」で「レジリエンス」(resilience,復元力)という心理学で提唱されている概念について。

この言葉を初めて聞いたのは、一昨年のダルビッシュ投手の大リーグデビューのときで、立ち上がりに失点しながら立ち直り、結果的には初勝利を挙げるまでのピッチングをしたのをアメリカのメディアが評して「resilienceを示した」と書いていたのを読んだとき。粘り強さ、修整能力の高さのことだろうけど、そういう言い方があるんだ、と思った。

スポーツや音楽での「レジリエンス」にはちょっと興味がある。 試合や本番の演奏にはミスはつきものだが、ミスをしても立ち直れることもあれば、それを機にガタガタと崩れてしまうこともある。 大抵の場合、小さなミスで「しまった」と思った後に大きな、本当のミスが来るものだ。

それから、全く違ったレベルで、長年一つのことを続けられるか、それともイヤになってやめてしまうか、というときにもこのレジリエンスが関係ありそう。

番組では、「レジリエンス」のためには、 今がだめでもいつかできると楽観的でいられること、 悪くても自分を過小には評価しない自尊感情と、少しは前進していると思える自己効力感を持てること、 感情のコントロールをしていちいち一喜一憂しないこと、 それから、気持が共有できる人間関係を持つこと…だという。

個人的な経験から付け加えると、「引き出し」がいくつか用意できているとうまくいくことが多い。逆に「これしかない」と思い込んでいるとなかなか苦境から抜け出せない。 そのように考えると、レジリエンスは個人の性格や気質の問題というより、そのような状況に身を置けるかどうかの問題ではないかと思った。

チェロビエンナーレ2014に2Cellosが参加

[ 2014/04/18 Fri] チェロと音楽

biennale2014.jpg オランダのアムステルダムで隔年開催されているチェロビエンナーレ2014が、今年は10月16日から25日まで10日間の予定で開催されるそうで、そのプログラムが発表されていました。

このイベントは毎回、世界中の有名チェリストも参加してコンサートやマスタークラスが連日開かれるチェリストの「お祭り」で、今年もマイスキー、ケラス、ソッリマ、ビルスマなど豪華かつ多彩な顔ぶれが揃うほか、何とあの 2Cellos も参加するそう!

2Cellosのふたりは最終日前夜の24日にライブを行うだけでなく、クラシック音楽のチェリストとして研鑽を積んだ二人がロックやポップスの曲を弾く方法について入場無料のワークショップを開くそう…これは聞いてみたいですね。

タグ : 2CELLOS 

トロントのチェリスト

[ 2014/04/16 Wed] 雑記

カナダのトロントで連日チェリストが市内のどこかで演奏するThe Travelling Cellistというイベントが3月から開催されていたことを前に書きましたが、これを記録した公式映像がYouTubeにアップされていました。

サラエボのチェリスト スティーヴン ギャロウェイ このイベントは、小説「サラエボのチェリスト」の元になった、22人の市民が犠牲になった現場でひとりのチェリストが22日間毎日「アルビノーニのアダージョ」を弾いたというエピソードを再現したもので、トロント公立図書館が主催。演奏はトロント交響楽団のチェリストたち。

見て思ったのですが、この曲を公共空間、しかも無伴奏で弾くのは、相当に精神性の高さが求められるというか、緊張しそうですね。

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コメントをチラッ。

松江歴史館

[ 2014/04/16 Wed] ふるさと

松江・出雲の歴史を訪ねる人への発信地、松江歴史館の皆さんの「恋するフォーチュンクッキー」。この撮影にも参加している方からの情報で知りました(感謝)。

正直言ってダンスにはいまひとつ気合いが入ってないけど、館長や市長まで一緒に頑張っているので…。

島根県謎解き散歩

館長の藤岡大拙氏は出雲研究の第一人者で著書など多数。

松江城と堀を隔てて建つこの松江歴史館では、5月に将棋名人戦七番勝負第5局が開催される予定。先週行われた第1局は羽生三冠が制したけど、森内名人と羽生三冠の熱戦が4局で決着つくわけはないと思うので、松江歴史館での対局風景がニュースにうつるのを楽しみにしています。

室内楽四人組のバトル

[ 2014/04/14 Mon] 変なもの

ドイツのハンブルグで音楽を学んだ四人組 Salut Salonのパフォーマンス。

ユニット名はグループで最初に弾いた曲、エルガー「愛の挨拶(Salut d'amour)」から来ているのだそう。

[SlippedDiscねとらぼ経由]

忘れられかけている?ボッケリーニのチェロ協奏曲

[ 2014/04/11 Fri] チェロと音楽

レッスンで新しくボッケリーニのチェロ協奏曲B-durを教えてもらうことになった。

この曲の存在は知っていていたけど、聴いたことはなかったし、弾いたというひとの話も聞いたことがなかった。 聴いてみると、明るく華やかなテーマから始まり、流麗な旋律もあり、チェロの技巧と音域をいっぱいに使う、勉強しがいのある曲だと思った。 何よりR子先生がすすめてくださったのだから、これはもう断る理由がない。

***

この曲について、以前「モーストリー・クラシック」のチェロ特集にあった紹介記事を引用すると:

ハイドン:チェロ協奏曲第1番 ボッケリーニ:チェロ協奏曲 ジャクリーヌ・デュプレ ボッケリーニ(1743~1805)のチェロ協奏曲変ロ長調は、ハイドンの2つの協奏曲とともに、古典派時代のチェロ協奏曲を代表する存在である。 現在広く演奏されているのは19世紀後半にドイツ人チェリスト、フリードリヒ・ヴィルヘルム・グリュツマッハーによる改訂版で、これはボッケリーニのオリジナルに大幅に手が加えられている。 ボッケリーニの書いた草稿が発見され、オリジナル版での演奏も可能となった後も、この改訂版による演奏が一般的だ。 自由に展開する美しい旋律はチェロの魅力を活かしたもの。 デュ・プレのチェロ、バレンボイム指揮、イギリス室内管弦楽団による演奏が秀逸だ。
(音楽評論家 岡本稔氏 忘れてはならない名協奏曲 モーストリー・クラシック 2012年11月号 p58)

TBS Vintage Classics ボッケリーニ&ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
カザルス(パブロ)

また、ちょうど最近、カザルスが1961年に来日して指揮したときの音源が「発見」されたというニュース[共同 14.03.04]があったけど、この中に入っていたのがカザルス指揮、東京交響楽団の演奏で平井丈一朗さんが弾いたボッケリーニのチェロ協奏曲だった。

***

上の引用にあるようにグリュッツマッハー(1832~1903)が改訂していることから、音源と楽譜を探す上でもちょっと戸惑った。

演奏としてはデュ・プレの他にカザルス、フルニエなど錚々たる顔ぶれがグリュッツマッハー版の録音を残している一方、少数ながらオリジナル版の演奏もある。 ヨーヨー・マには両方の録音がある。YouTubeでこの曲名で検索で出てくる演奏にも2種類がある。

オリジナル版とグリュッツマッハー版とでは、冒頭の旋律こそ似ているけどずいぶん書き換えられている上に、第2楽章アダージョなどはボッケリーニ他の協奏曲の2楽章から転用されている。 ようするに、まるで「コピペ」して作った全く別の曲なのだ(ただし、別の“名曲”)。

(ちょっと、フィッツェンハーゲンがチャイコフスキーの「ロココ風の主題による変奏曲」を書き換えてしまったという話を思い出すけど、 ボッケリーニとグリュッツマッハーは、約百年の時を隔てているわけだから、少し事情は違う。)

出版されている楽譜はグリュッツマッハー版が多いが、オリジナル版もある。Breitkopfからはオリジナル版とグリュッツマッハー版と両方が出版されているからややこしい。 このあたりの事情を解説している楽譜専門店アカデミアの記事があった。→エディション・ヴァージョンの違い ボッケリーニのチェロ協奏曲

今回は水色のIMC版を購入した。編者レナード・ローズがわりあい親切にフィンガリングをつけてくれている。なお、IMSLPにあるのはグリュッツマッハー版のみだった。

それにしてもこの曲、近年演奏される機会が少ないのではないだろうか?演奏会の曲目でも新しいCDでもあまり見ない気がする。その理由らしきこともいくつか思い浮かんだのだが、それはまたもう少し色々なことがわかったら。

タグ : チェロレッスン 

レッスン #251

[ 2014/04/11 Fri] チェロと音楽

5分遅刻。スケールの後、シュレーダー143番(Merk Op.11-9)の重音がある1ページ。残りは次回。

初見弾き(番号は失念)は3度の重音の連続で、これはとても無理と心の中で降参したけど、R子先生はギブアップさせてくれない。ファとレ(1-3)の重音は、指が届かなければ1の指をA線の横に「引っ掛ける」だけでも鳴ることがわかったが…次回も引き続き。

新曲として、ボッケリーニのチェロ協奏曲を教えてもらうことになった。この曲については、次の記事にあらためて。きょうは1楽章の冒頭第1第2主題の譜読みの確認まで。

タグ : チェロレッスン 

ストラディバリウスvsモダン楽器

[ 2014/04/09 Wed] 雑記

ストラディバリウスなどの名器のオールド・バイオリンと近年作られたモダン・バイオリンとを、プロのバイオリニストに弾き比べさせてもほとんど区別できず、むしろモダン・バイオリンの方が好まれた、という実験結果[NYTimes 14.04.07]。

なんだか前にも聞いた話だな…と思ったら、2年前に書いたのと同じひとの研究の「その後」でした。

今回の実験では、10人のプロのソリストに、ストラディバリウスを含むイタリアのオールド・バイオリン6本とモダン・バイオリン6本の計12本を、 リハーサル室と300人収容のホールと両方で75分間ずつ弾き比べさせた上で「もしコンサートで使うとしたら?」という質問をしたところ、10人中6人がモダン・バイオリンを選んだ、とのこと。

さらに、自前の弓を用意させたり、伴奏をつけたり、聴いた人に意見を聞いてもいいという条件をつけたり、前回の実験より説得力を増すためにずいぶん念を入れたよう。

著者のフリッツ氏「この研究の目的は、ストラディバリウスの価値を貶めることではなく、オールド楽器が持てない若いソリストたちでもモダン楽器で素晴らしい演奏ができると示すこと」。

原論文はこちら[pnas.org 14.04.07]。

あのひともチェロをはじめた

[ 2014/04/08 Tue] 変なもの

新しい年度になったこともあってか、あのひとも(人じゃないけど)チェロを始めたようです… フジテレビ朝のポンキッキーズで。

ガチャピン日記 [14.04.07]

8日朝の放送をちょっと見ましたが、ムック、ほんとうに弾いてました! 白く厚ぼったい手を動かして。バイオリニストのMeiさんといっしょにビバルディの四季「春」を。

「チェロが弾けるムック」の人気が出てくると、これから暖かくなる季節、中に入ってチェロを弾くお仕事のチェリストはたいへんだろうな…とちょっと思いました。

トルルス・モルクのハイドンinロンドン

[ 2014/04/07 Mon] チェロと音楽

2月にスキー中にケガを負ったと伝えられていたノルウェーのチェリスト、トルルス・モルクが元気に復帰したよう。 先週の4日、ロンドンでのハイドンのチェロ協奏曲第1番ハ長調の演奏が、BBC Radio3で1週間だけオンデマンドで聴けるようになっていました。

Royal Concertgebouw Orchestra - Live from the Barbican [BBC Radio3]

マリス・ヤンソンス指揮、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団のバービカン・ホールでの公演で、ホールの写真の左側にあるプレイボタンを押すと聴ける全体で2時間51分ほどの番組のうち、最初の5分過ぎからハイドンのチェロ協奏曲。満場の拍手に応えて32分過ぎからソリスト・アンコールでバッハ無伴奏の2番サラバンド。 後半のプログラムはブルックナーの交響曲第7番。

Greatest Cello Concertos期間が過ぎたりして聴けなかった方は、右の協奏曲集CD[amazon]でどうぞ。

タグ : トルルス・モルク