2016.05.29
Sun

アップボウのハプニング

室内楽コンサート本番中のチェリストの失敗…今年4月13日、パリのルーヴル美術館オーデトリアムでの室内楽コンサートでドホナーニの弦楽三重奏のためのセレナードOp.10を演奏していたときのこと。

これだけならふつうのチェリストが人生に一度くらいは経験することかも知れませんが、これは、コンクール優勝歴もあり、すでに国際的に活躍しているチェリスト、キアン・ソルターニ(Kian Soltani,1992年オーストリア生まれ,HP)で、 しかも本人がフェースブックにアップしていたからおかしい。

演奏しながら自分たちで笑ってるし…

ソルターニは今年10月来日して、ヴァイオリンのアンネ=ゾフィー・ムターとサントリーホールで共演したりしますね。

タグ : チェロ事件簿 

2016.05.27
Fri

ヨーヨー・マが出演したシンプソンズが日本で放映

昨年の10月、アメリカ日曜夜のテレビ長寿アニメ番組「ザ・シンプソンズ」にヨーヨー・マが 出演したらしいという話を書きましたが[過去記事]、 その回が日本でも放映されています。

ケーブルテレビFOXチャンネルのシンプソンズ シーズン27で、 ヨーヨー・マ本人がアニメで登場し、声の出演もするのは第3話「禁煙しよう!(Puffless)」という回。すでに放送がありましたが、まだ28日(土)9:30と29日(日)18:30とに再放送があるよう。 放送は日本語字幕ですからヨーヨー・マの声も確かめられます。

ヨーヨー・マが出演するのは前半、誕生日パーティに呼ばれてチェロを弾くという設定(バッハの1番プレリュードをちょっとだけ)。 エンドロールでは番組テーマ曲をチェロで弾いています。

下は番組の1シーン。昨年、10月アメリカで放映されたときの米テレビガイドのツイートより。


タグ : ヨーヨー・マ 

2016.05.24
Tue

ソング・オブ・ラホール

衰退の危機に立たされたパキスタンの伝統音楽の演奏家たちが、インターネットにアップした動画をきっかけに世界中から注目され、ニューヨークでデビューする… というドキュメンタリー映画がこの夏、公開されるらしいです。 「ソング・オブ・ラホール(Song of Lahore)」という、昨年作られたアメリカ映画[公式映画.com]。

知らなかったのですが、実際に5年前の2011年にYouTubeにアップされたこの動画がすべての始まりだったらしい。 パキスタンの伝統音楽の演奏家たちがデイヴ・ブルーベックの「テイク・ファイブ」をカバー…

音楽を禁じるイスラム原理主義的な考え方が広がったパキスタン社会で肩身が狭くなった彼らは、世界に聴衆を求めてこの動画をアップしたところ、 再生回数100万回を超える大ヒットとなり、それがジャズ奏者ウィンストン・マルサリスの目に留まり、ついにはニューヨークのリンカーン・センターに招かれる…映画はこのときの演奏家たち、リハーサルの様子を追ったものだそうです。

実はこの映画はまだ見ていないのですが、試写を見てきた娘から話を聞き、上の動画と予告編を見て、がぜん興味を引かれました。 一度は自信を失った演奏家たちの表情が、大きな舞台が近づくにつれて変化していくさまは見てみたい。

気になっているのは、伝統音楽独特のシタールやタブラの奏者はともかく、後ろにずらりと並んだ弦セクションのヴァイオリンやチェロの奏者たちで、 パキスタン伝統音楽の中にあっては本来の楽器でなく、国外に出ればもしかしたら交替が利いてしまいそうな、微妙な立場の彼らはどうなってしまうのだろうか? ということが、ちょっと気になりました。

予告編。

2016.05.23
Mon

EUユースオーケストラ存続を訴えるフラッシュモブ

ヨーロッパの各国から選ばれた若手音楽家たちが研鑽を積むEUユースオーケストラは、今年の9月以降、EUの財政負担が停止されることが決まっているのだそうで、このままでは解散の危機ということで、EUに決定を見直すようインターネットで署名を集めたり、ソーシャルメディアを使って反対の意思を表明する運動が進行中…

そんな中、先日20日にはロンドン、パリ、ベルリン、マドリード、ブリュッセル、アムステルダム、ウィーンなど十数か所で、EUユースオーケストラの存続を求めるために、EUの"国歌"でもあるベートーベンの第9交響曲「歓喜の歌」を演奏するフラッシュモブが同時多発的に行われたそう。下はその1つ、アムステルダムでの様子。

ツイッターやフェースブックで#SaveEUYOというハッシュタグで検索すると、ヨーロッパ各地での活動の様子が見られます。

タグ : フラッシュモブ 

2016.05.20
Fri

ピアティゴルスキー・アーカイブ

チェロとわたし (新装版) 単行本 – 2009/1/31
グレゴール ピアティゴルスキー  (著), 村上 紀子 (翻訳)

アメリカのロサンゼルスでは現在、世界的なチェリストが集まるピアティゴルスキー国際チェロ・フェスティバルが開催中ですが、 これに合わせてロサンゼルスのコルバーン音楽院では、グレゴール・ピアティゴルスキー(1903-1976)の遺品である楽譜や書簡、写真、コンサートのプログラムなどの資料を分類・整理しデジタル化したアーカイブがインターネット上に公開されていました。

Piatigorsky Archives [米Colburn School of Music]

これは、2012年ジャクリーヌ夫人が100歳で亡くなり、 2014年にはロサンゼルス郊外にあるピアティゴルスキーの旧居が売却・取り壊されたのに伴い、 100箱にものぼるピアティゴルスキーの遺品を寄贈されたコルバーン音楽院が専門家の助けを借りて整理していたもの。

アーカイブには、ピアティゴルスキーが保管していた写真、楽譜、録音、プログラム、書簡など3千点の資料がデジタル化してあるそう。写真には、ハイフェッツ、アイザック・スターン、ロストロポーヴィチなど交流のあった巨匠たちとの写真も。

1956年にピアティゴルスキーが来日したときの公演プログラムというのもありました。 ピアティゴルスキーは同年の9月から10月にかけて、9月15日の日比谷公会堂を皮切りに広島、下関、福岡、大阪、神戸、富山、名古屋、横浜で計12回のリサイタルをA~Dまで4種類のプログラムで行っているのです。このプログラムがなかなか盛りだくさん。

Aプログラム
エックレス ソナタ ハ短調
ブラームス ソナタ ヘ長調(作品99)
ウェーバー 主題と変奏
ミロー 協奏曲 第1番
ガーシュイン 前奏曲 第2番
プロコフィエフ 行進曲
ファリャ 恐怖の踊

Bプログラム
ハイドン 喜遊曲 ニ長調
バッハ 無伴奏組曲 ハ長調
フランクール ソナタ ロ長調
バーバー ソナタ 作品6
ショパン 夜想曲 嬰ハ短調
ピアティゴルスキー パガニーニの主題による変奏曲

Cプログラム
ベートーベン ソナタ イ長調 (作品69)
バッハ 無伴奏組曲 ト長調
シューベルト 序奏と変奏 
コープランド 円舞曲と祝賀会
ドビュッシー ソナタ
フォーレ 悲歌
サン=サーンス アレグロ・アパッショナート イ短調(作品43)

Dプログラム
ブラームス ソナタ ホ短調(作品38)
ベートーベン 「魔笛」の主題による変奏曲
シューマン 幻想曲集 (作品73)
サン=サーンス 協奏曲 第1番 イ短調(作品33)
ブロッホ 祈り
ファリャ 火祭の踊

ピアノ Ralph Berkowitz
[曲名の表記は原文のまま]

今からちょうど60年前…プログラムからも時代が感じられて興味深いです。

貴重な資料がこのように世界中から見られるようになって良かったと思います。

2016.05.20
Fri

レッスン #302

先日の発表会での演奏について、自分としてはやろうと思っていたことがほぼできたと思うというお話をすると、R子先生「ホールで弾かせてあげたかった…」。これが最大級のお褒めの言葉だと感じられてうれしかった。

ポッパーの7番。長いスラーでうねうねとした不思議な旋律。何箇所かは弓を返したが、そこは追及されず。 24~25小節のシにわざわざついている指番号1はミスプリントでしょう(同じポジションで3が自然)という結論。

エルガーの協奏曲の4楽章をあらためて冒頭から。きょうは音程に厳しく。けっこう「だいたい」の音程でしか弾いていないところがあった。

タグ : チェロレッスン 

2016.05.20
Fri

全仏2016ドロー

来週から始まる全仏ドローがきょう20日決定。男子単のシード上位8人の配置は:

ジョコビッチ v ベルディヒ
ナダル v ツォンガ
バブリンカ v ラオニッチ
マレー v 錦織

フェデラー、モンフィスは欠場。

第5シードの錦織選手はマレーのブロック。

そのマレーに当たる準々決勝に進むためには1回戦ボレッリ、2回戦ベッカーかクズネツォフ、3回戦ベルダスコ、4回戦キリオスかガスケ(またしても!)…に勝たなければいけないから中々大変。

2016.05.19
Thu

発表会の口上

先週の日曜の発表会では、全員が演奏前に自己紹介と曲紹介をすることになっていたのですが、そのときに話したこと。 わりあい正直な気持ちです。

エルガーのチェロ協奏曲第1楽章を弾かせて頂きます。
この曲はとてもドラマチックな旋律があって、よくサスペンスドラマで犯人が悲惨な過去を告白するシーンで流れていたりしますが[聴衆、微かな笑い]、 それだけドラマチックで、しかも有名な曲を、自分が果たして弾けるのか、初めはちょっと自信がありませんでした。
それを今年初めからR子先生に助けてもらいながら練習してきて、ドラマチックなだけではない、たいへん美しい旋律があちこちにあることに気づきました。皆さんもそうだと思いますが、「聴くだけ」の音楽でなく、自分で演奏してみて初めて感じる音楽というものがあると思います[うなずいてくれる方が数名]。
今はこの曲を勉強できて本当によかったと思っています。それでは…

「サスペンスドラマ…」のくだりは、実はちょっと「作った」話で、数人前にフォーレ「エレジー」を弾いたかたがいて、 そういえばこの「エレジー」がドラマ「相棒」の犯人が告白するシーンでよく流れていたことを思い出して、とっさに思いついたことでした。
砂の器 DVD-BOX
中居正広 (出演), 松雪泰子 (出演)

でも、エルガーのチェロ協奏曲も「砂の器」(2004年,TBS,中居正広主演)で流れていたから、まったくの「でっちあげ」というわけではないのですが。

「砂の器」は、知っている方には言うまでもなく、私の故郷でもある島根が舞台になっていて…という話をしだすと、演奏前の口上としては長くなりすぎたと思うので、しなくてよかったと思っています。

2016.05.17
Tue

ベルリンでケント・ナガノと千人のフラッシュモブ

ドイツ・ベルリンのショッピング・モールで16日、950人のアマチュア音楽家と50人のベルリン・ドイツ交響楽団(DSO)のメンバー、合わせて千人が、ケント・ナガノの指揮の下で演奏したらしいです。

"Symphonic Mob"と書かれたお揃いのTシャツ姿で現れたケント・ナガノ氏はDSOの元首席指揮者。曲目は、ヴェルディ「ナブッコ」から"Va, pensiero"、ワーグナー「タンホイザー」から「巡礼の合唱」、ビゼー「アルルの女」から「ファランドール」など。

[Slippedisc経由独Berliner Morgenpost, 米ABC Newsより]

ヴェルディ「ナブッコ」の"Va, pensiero"(行け、わが想いよ)は先日パリの共和国広場でも歌われていた歌。

ビデオを見る限り、これだけの大人数、しかもアマチュアが大半の割に整然と演奏が行われているのは、さすがドイツという気がします。

タグ : フラッシュモブ 

2016.05.16
Mon

ショスタコーヴィチ「5つの小品」

発表会後のパーティでR子先生とデュオで弾かせてもらったのがショスタコーヴィチ「2つのヴァイオリンのための5つの小品」。 この曲を初めて知ったのは、あの2 CELLOSの二人が第1曲「プレリュード」を弾いたこの演奏。

これをいつかR子先生と弾かせてもらいたいと、実は機会をねらっていました。

後で知ったのは、ショスタコーヴィチ(Dmitri Shostakovich)が書いた映画音楽からアトフミヤン(Levon Atovmyan)という人が5曲選んでピアノと2つのヴァイオリンのために編曲した小品集の1曲らしいということ。 ショスタコーヴィチ作と聞くと大抵の人が意外そうな顔をするから、ショスタコーヴィチが「セカンドワルツ」(「ジャズ組曲」)で見せたような“別の顔”、でしょうか。5 pieces(または 5 stücke)というタイトルでヴァイオリンの楽譜が出版されていて、これをオクターブ下げするとチェロでも弾けるわけ。 Ave Maria (アヴェ・マリア)堀了介&堀沙也香

こうして2本のチェロで全曲弾いておられるのが堀了介先生と堀沙也香さんの親子デュオで、先日の「チェロの日」コンサートでも聴かせてくださったほか右のCDにも[amazon]。おふたりにお話をうかがったら「アマチュアでも弾いて楽しめますよ」(「最後のポルカは難しいけど」)とのこと。以来、楽譜を手に入れて練習してみています。

きのうのパーティでは「プレリュード」と「ガボット」の2曲を、私が1番、先生が2番で。 プレリュードの後半は上の2CELLOSにならって楽譜通りの(高い)音域で弾きました。

こんな曲でR子先生を独り占めしてしまって、ほかの生徒たちの妬みを買ったとしたら、ある意味、演奏は成功だったということ…

ヴァイオリン2本による全曲の演奏。プレリュード(0:28~)、ガボット(3:00~)、エレジー(4:30~)、ワルツ(7:11~)、ポルカ(9:13~)。

タグ : 2CELLOS 

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